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プレゼン資料と絵画技法 フォーカルポイントとリーディングライン

西洋絵画、とくに宗教画と風景画を鑑賞するのが好きです。これまで絵画を学んだこともなく、自分で描くこともないので絵画の技法も門外漢でした。

たまたま書店で面白そうだと思って購入した「絵を見る技術 秋田麻早子 朝日出版社」を読んで、「フォーカルポイント」と「リーディングライン」という技法を知りました。
これ、これまで仕事で作り続けてきたプレゼンテーション資料に通じるものがある、とふと思いました。

そんなことはもう知っている、という方もいるでしょう。セミナーとかで教えていることかもしれません。そのため、詳しくは同書に譲るとして、自分の備忘録のために書いておきます。

「フォーカルポイント」とは、「焦点」という意味で絵の中で最も重要な箇所を指します。絵の主役です。そこに目が行く箇所、です。プレゼンテーションでも、説明が上手くても印象に残らないことがありますが、資料の「作り込み」がいまひとつかもしれません。

貼り付けた風景画では、中心の白い家と赤い家、その下の人物付近がフォーカルポイントだと思います。そこからヨーロッパの暗い冬の空に視線が移っていきます。

次に、「リーディングライン」。重要な箇所に向けて目を誘導する線のことです。実際の線ではなく、「目線」です。
貼り付けた風景画では、左下から右上に伸びる「道」でしょう。この「道」を目線がたどっていくと、先ほどのフォーカルポイントに目が移ります。

この本には、視線を「集中線型」「十字型」「クラッカー型」で説明したり、視線誘導の細かな工夫が解説されています。

読めば読むほど、副題として「プレゼンテーション資料に役立つ絵画技法」とあってもいいのではないか、と思ってきました。

こうして絵画の技法を知ると、プレゼンテーション資料も、何枚も見ていると、「この資料は絵的にちょっと」などと言ってきたのが恥ずかしくなってきました。

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