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フクロウとの生活6月②

最近新たに設けた止まり木が台所にある。3月頃からやたらと台所に行きたがるようになり、そのまま滞在することが増えた。台所といっても、火を使うガスコンロやシンクの方には決して行かない。食器棚がある方に止まるのだ。お菓子の箱にチラシを敷き止まり木をセットして棚の上に置き、ここに行ってもいいことを覚えてもらった。ただ、あもは、用意した止まり木にも行くけど、棚の上にある電動ミルのコンセントに執着している。かじられてたまるものかとすぐに場所を動かす。台所でテリトリーコールも突然始める。ホーホッホホー素敵な鳴き声だ。テリトリーコールを始めるスイッチは、何らかの音であると最近判明した。炊飯器の炊きあがった音、お風呂が沸いた音、玄関のチャイムの音、フクロウの鳴き声動画、夫が発する音、色々な音に反応して鳴く。哀愁も漂うようなこの鳴き声は、フクロウにとって自分の居場所を主張する大切な行為なのである。

スイッチが入るとあもは飛び回る。大抵、照明を間接照明に変えて暗くした時だ。最近リビング隣の部屋も開放しているため、新しく現れた空間にあもは興味深々だ。書斎となるこの部屋には棚や机があり、クローゼットもある。1番のお気に入りの場所は開かれたクローゼットの扉の上である。糞をされたら嫌なので開けたままにしないように気をつけている。あもは新しい止まり木に止まろうと何度も隣の部屋に入ってクローゼットが開いてないか確認するが閉められているためすぐにリビングに戻ってくる。飛ぶ軌跡は自由自在に8の字のような時もあれば、タッチターンする時もある。野生のフクロウは基本的に餌を取る時以外はあまり飛び回らずジッとしていることの方が多いらしい。何故こんなに飛び回っているのか?ストレス発散?遊んでいるのか??色々考えているけど理由はわからない。

我が家には友人が泊まりに来ることがしばしばある。今年はコロナの影響もあり、なかなか友人を自宅に呼べなかったが、久しぶりに泊まりに来た。以前まで、他人が部屋に入ってくると、急におとなしくなり、きょろきょろ戸惑う雰囲気を出していたが、6月友人が遊びに来て部屋に入った際細くなりずっと鳴き続けていた。落ち着かせようと近づき触ったが一向に止まらず嘴で攻撃してきた。まるで、「何よそ者を連れてくれてきてんだ!こいつ!」って怒られているかのようだった。据えて撫で撫でを続けた。その日の夜、あもはいつものように飛びまわっていた。そろそろ寝ようかと友人が立ち上がって移動し始めたとたん頭上を通過した。進路妨害でもしたのかなぁ?って思った。すると友人があもに背を向けてしゃがんでいるところを、あもは首元に狙いを定めて飛んで行き脚で蹴り上げUターンした。「いてっ」という友人の声。ん?これって???もしかして?と疑った。あもを見るとまだ友人の方を見ていた。もしかして友人を狙って攻撃してる???怖くなって友人は急いでリビングを出て行った。
以前5月頃も一度同様なことが起きた。この時は友人の肩に飛び乗って首元を突いていた。私たち家族の肩にすら飛び乗ったことがないのに、なんだろうこの友人、動物に好かれやすいのかな、なんて思ってた。その後肩から下ろすと、あもは何度も飛んできて、最終的に頭をタッチしてUターンするようになった。この時はずっとあもは友人と遊びたいのかなと誤解していた。でも、もしかしたらあもは友人の頭を蹴って攻撃をしていたのかもしれない。これはテリトリー内に入った者に対するあもからの攻撃なのではないか?友人は敵認定されたということか??

夜、11時半、いつものように繋留する。出窓に届くように繋留したことによってあもは嫌がらずサッと出窓に設置された止まり木に飛び移り外の監視をを始めるのだ。

この半年間で、あもはだいぶ家にも慣れきて、我が家を自分のテリトリーとして認識しているようだ。敵も認識し、時々パートナーも求めつつ、陣地を主張して鳴く。夜は見回りのため飛び回る。なんて野性的で伸び伸びとしているのだろう。私たち夫婦はあものテリトリー内に住まわしてもらっているといっても過言ではない。あもを中心に生活している。あもの活動時間に合わせ早起きし、あもが退屈しないように窓際を開放し、あもが止まりやすいようにリビングのあらゆるところに止まり木を設置した。なんて楽しい生活なのかしら。
2020年6月21日、夏至の日。今日からまた徐々に夜が長くなる。私の起床時間もだんだん遅くなって行くことだろう。

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運び屋あも
この日はひよこの手羽先を持ってきてくれた
腕に乗ってきてくれている

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