「サイコパス」特徴は裏を返せば長所にもなる
「ダーク・トライアド(暗い３角形)」ナルシシズム(自己愛性)、マキャベリズム、サイコパスについて最後、第3弾「サイコパス」です。
さあ、いってみましょう！
サイコパスという言葉は、普段の生活の中でも聞いたことがある単語ではないでしょうか？
精神医学の視点から見ると、パーソナル障害の１つである「反社会性パーソナリティ」を抱える精神病質者の俗称です。
サイコパスと言えば「殺人犯」などのイメージが強い人も多いと思いますが、実際は法に触れることをする人以外にもサイコパスだと言われる特徴があります。
▼ この記事でわかること
・ サイコパスの特徴とは？
・ 実は長所になるサイコパスの特徴とは？
・ サイコパスになる原因
サイコパスの特徴とは？
それではまずサイコパスの特徴を紹介していきます。
１. 良心の欠如
良心が欠如していることはサイコパスに多い特徴です。
自分の行動によって他人に迷惑がかかることや、他人が傷つくことにも無関心です。
このように良心が著しく欠如している場合に、猟奇的な犯罪者になる可能性が高まります。
だからこそ、サイコパス=凶悪殺人犯のようなイメージがついているのでしょう。
２. 結果至上主義
成果を上げるためならどのような手でも使おうとします。
より良い成果を求めるためには、他人を騙すことも躊躇しないし、嘘をつくことに抵抗感もありません。
平然と嘘をつくのもサイコパスの特徴です。人を騙していても罪悪感などは感じず、目的のために人も利用します。
嘘をスムーズにつくことができるため、人を操る能力も高いです。
３. 自己中心的で利己的
サイコパスは自分のことしか考えていないので、かなり利己的です。
この原因は、他人に共感する力が欠如していることだと言えます。
自分が自己中心的に振る舞ったことにより他人がどう思っているかなどは気になりません。
また、自分が世界の中心であると感じているため自慢話しをしたり、他人を見下したり、自分が優秀であると思わせます。
自分に自信があるため、当然のことのように自慢話しをします。
４. 共感はできないけど表面上は社交的
表面上口が達者で、社交的に見えて、会話を弾ませることも得意です。魅力的な人に見えることも多いです。
これはサイコパス特有の、状況を把握することが得意な能力が高いことが理由です。
どのように振る舞えば良いのかをわかっているので、相手が求める会話をすることはサイコパスの人にとっては簡単です。
一方、共感性に欠けているので、他人が喜んだり悲しんだりする気持ちを理解することはできません。
しかし、感情の概念自体は理解をしていることや、状況を把握することが得意な一面があるため、「相手がどんな状況なのか」自体を把握することはできます。
５. 自分の非を認めない
利己的で自己中心的であるため、自分に自信があり優秀であるという考え方を持つため、何があっても自分に非を認めません。
問題が起これば、非は自分ではなく他人にあるのだと考えます。
また、刺激を求めに行く傾向があり、同じ状況には飽きてしまうのも特徴として挙げられます。
常に同じことをするなどの作業が嫌いで、リスクを取って危険な行動に出るもの好きです。
そして、何が起きても「運が悪かった」とか「他人のせい」であると解釈し、反省はしません。
✔サイコパスと反社会性パーソナリティは少し違う
厳密に言うと、「反社会性パーソナリティ」と「サイコパス」は違いがあります。
反社会性パーソナリティとは衝動的で攻撃性があり、無責任な行動をする傾向があります。人を騙す傾向もあり、良心の見解がない、あるいは行動による責任感を感じられないなどが挙げられます。
これが原因で犯罪を繰り返す人も多いです。
✔サイコパスは内面的な部分も重視される
反社会性パーソナリティは行動における問題点が着目される一方、サイコパスの場合は共感性や罪悪感の欠如などの内面的な部分にも焦点が当てられます。
京都大学の研究によると、サイコパスの傾向が強い人は嘘をつくことに対する躊躇がなく、葛藤することなく瞬時に嘘をつける傾向があると言います。
サイコパスの特徴は裏を返せば長所にもなる
このようにサイコパスの特徴を挙げると、圧倒的にマイナスな部分が見つかる印象があります。
しかし実際には、その「異常」と見られる特徴が「天才」の裏返しであるとも言われています。
実際に、社会的に見て評価の高い職業は「サイコパス度が高い」と言われることが多いです。
例えば、
・ 弁護士
・ 企業の最高責任者(CEO)
・ ジャーナリスト
・ シェフ
・ 公務員
・ 警察官
・ 聖職者
・ 外科医
などがあげられます。
これらは一般的に、反社会的だと言われる「殺人犯」などの立場と真逆の位置に存在しているように思われます。
職種によっては、社会に奉仕するような内容であると言えます。
それでは、なぜこれらの職種が「サイコパス度が高い」職種であると言われるのでしょうか？
✔自己中心的で共感性を重視しないからこそ有利な職
サイコパスの特徴は、仕事となると優位に働く可能性があります。
例えば、口が達者であるという特徴は、人を勧誘する聖職者や営業マン、会社のトップに立つ最高責任者としての立場に向いていると言えます。
共感性が欠如していることで、弁護士としての任務をまっとうできるとも言えます。
相手の気持ちを理解しつつ感情移入をしないということは、冷静に仕事をする必要がある外科医などにも向いていると言えます。
「犯罪」に身を染めなければ優秀な成果を出しやすい
例えばノーベル平和賞を受賞した修道女のマザーテレサですら、サイコパスであると言われています。
優秀な成績を収めて有名になった人たちでも、サイコパスと呼ばれるのです。
それでは、あなたの尊敬する企業の経営者を思い浮かべてみてください。
犯罪を起こして一躍有名になったホリエモンなどはどうでしょうか？おそらくこのような優秀な経営者たちも、サイコパスな要素を持っているからこそ法に触れてでものし上がって行くことができたのでしょう。
✔そもそも反社会性や良心とはあいまいな定義
そもそも「反社会性」という定義自体も曖昧です。
キーワードとも言える「良心」の欠如についても、何が「良心」なのかを定めることは難しいと言えます。
例えば、腕が良くて目の前の患者を可能な限りで助ける実力があるけど患者の気持ちに沿うことはないぶっきらぼうな外科医や、悪いことをした人は罰して法的に正しい判断をする警察など、「良心」とは一概として判断しにくいものです。
また、犯罪に身を染めないと言え公共の場で脚の悪い老人に席を譲らない若者や、実力はあるけど部下に無関心で何も教えない上司など、迷惑行為をあげれば一概と「反社会的なサイコパス」の特徴と言うのも難しいです。
だからこそ、法に触れる範囲で反社会的な行動をしているサイコパスが目立つのが事実と言えます。
そして世の中には、匿名で誹謗中傷などの迷惑行為を繰り返す人もいます。サイコパスはこのようにマイナスな面で特徴を発揮してしまうことがあるのは問題であると言えるでしょう。
サイコパスになる原因とは？なぜ普通ではないのか
一般的には先天性であると言われていますが、はっきりとした原因はいまだにわかっていません。
アメリカの調査によると、シリアルキラー(連続殺人犯)は染色体異常が多く見られることがわかっています。
脳の一部が弱いとも言われていて、そのような脳の以上が何らかの形で関係しているのではないかと言われています。
✔相手がサイコパスだとわかったときの対処法
サイコパスの人は、優秀な成績を残すことができます。
しかし一方で、必要以上に付き合うことで自分が傷ついてしまうこともあります。
もしもパートナーや友人がサイコパスで傷ついてしまっているのなら、一番効果的な対処法は、距離を置くことです。
自分の心が傷つきすぎる前に、距離をおいて自分を守るようにしましょう。
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