2020年1月-3月でよく聞いた曲 #1

2020年1月〜3月の間によく聞いていた20曲をまとめてプレイリストを作ってみた。

サブスクが登場したときくらいから、「これからはプレイリストの時代」みたいな言説をよく耳にするようになった。個人的にはピンときていなかったし、うさんくさいとすら思っていた。僕はどちらかと言えば、音楽はアルバムで収録順に聞いてこそみたいなオールドスタイル寄りなリスターだった。ところが、ここ最近は自分が好きなアーティストが編集し、Spotifyなどで公開しているプレイリストを聴いて、そこから未知の音楽に出会う機会がグッと増えてきた。ランタンパレードとか岡田拓郎とかLampの染谷さんとか。そこでプレイリストの面白さにようやく気がついた。

あと、今年の3月くらいだったかな。くるりがファンから“マイベストくるり”を集う「#くるりの20曲」という企画を行っていて、僕もお気に入りの曲をまとめたプレイリストを作ってみた。そのとき、プレイリスト作成の面白さも少し味わえた。というわけで、2020年初めの3ヶ月、個人的によく聞いていた曲をSpotifyでプレイリストにまとめてみたというわけです。“よく聞いていた”という基準で選んでいるので、新譜も旧譜もごちゃまぜ。ここ最近は昔の曲を聞くモードだったので、旧譜の方が多いかと。

せっかく作ってみたので1曲ずつ感想というかコメントというか、短い文を書いてみようと思う。選んでいるとき、「この曲はアレきっかけで知ったんだったな」とか「あんなときに聞いてたな」とか、たくさん思い浮かべることがあったので、それをまとめてみたら面白いかなーと。楽曲やアーティストに関する蘊蓄ではなく、あくまでも曲にまつわる個人的でささいな記録みたいなものです。4つの記事に分けて5曲ずつ書いてみようかなと思ったもののの、やってみてかなり面倒なことに気がついた。もしかすると今回で終わりかもしれません。

Don't run away/Bruce&Terry

今年1月、Lampの染谷さんが公開していた「60s Magic of 60songs」というプレイリストで知った曲。たしか仕事終わりに寄ったサイゼリアで読書をしながら、このプレイリストを聞いていた。読んでいた本は、宇野維正と田中宗一郎の「2010s」。2010年代について書かれた本を読みながら、1960年代に作られた曲を聞いていた。サイゼリアで読書をしていたとき、隣に座っていた韓国人?のマダムがちらちらとコチラを覗きみてきたことを覚えている。1人で来ていて、ワインをガブ飲みしていた。ちょっと怖かった。あれから3ヶ月、本はまだ読み終わっていない。

Morning Sun/岡田拓郎

たしか1月上旬に発表された新曲。今年一番再生している曲かも。音像のまどろむような質感とか、歌メロとか、ウィスパーっぽい歌声とか全部好きな曲です。岡田拓郎さんが、この曲を作るにあってインスピレーションを受けた楽曲をまとめたプレイリストも作っていて、それもよく聞いた。

青い魚/金延幸子

岡田拓郎さんのプレイリスト「insp」で知った曲。この曲というかプレイリストを初めて聞いたのは、深夜2時とか3時過ぎ。明日までにやらないといけない仕事があって、でもやりたくなくてみたいなダラダラとした時間を過ごしている深夜に聞いた。仕事は手につかず、高円寺とか中野あたりで物件探しをしていた。引っ越す予定なんかないのに。結局、仕事は朝方に終わった……気がする。

The Girl from Bainema/Leonardo Marq

ブラジルのSSW。プレイリストに入っていたわけではないけれど、これも岡田拓郎さんつながりで知った。来日が決定して、岡田さんがサポートメンバーとしてツアーを周るという発表をTwitterで見てアルバム「Early Bird」を聞いてみたのだった。とても好きな音楽で来日公演のチケットも即購入。3月末に青山でやる予定だったかな。結局、コロナでライブは流れてしまった。「Early Bird」というアルバムタイトルにも惹かれるものがあった。昨年末から年始にかけて読んでいて、お気に入りの1冊となった後藤明生の「挟み撃ち」にアーリィバードという単語が頻出していたからだ。まるで関係ないように感じるけど、興味を惹かれるきっかけはそういうささいな事柄がきっかけだったりする。人に説明はしにくいのだけれど。簡単に言えば、タイトルからしてビビッときたということ。アルバムを聞いてみた結果、その感覚は間違いではなかった。

今眩しくて/佐野千明

渋谷7th floorで麓健一がライブをするという告知を1月くらいに目にした。今までライブは見たことがなかったのだけれど、かなり気になっていたアーティストだ。ライブは1ヶ月近く先だったけれど、すぐにチケット予約した。そのライブの共演相手が佐野千明というアーティストだった。2019年に新譜を出したとき、リリースのニュースは目にしていたので、なんとなく名前は聞いたことがあったけど、どんな音楽を演奏しているのか全く知らなかった。ライブも見ることになるので、気になってアルバム『光年』を聞いてみると、一発でガツンと心を掴まれた。「今眩しくて」は、そのアルバムの中で一番好きな曲です。2マンライブは2月29日。コロナが日本でも本格的に騒がれ出して、自粛ムードが始まりかけていたころ。少し怯えながらもマスクをして7th floorに行った。とてもいいライブだった。


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