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周回遅れで失礼します。「アウトレイジ 最終章」

未だに去年以前の映画を追いかけ続けている、周回遅れの映画凡人ラロッカが、気が向いたときに、気が向いた作品をつぶやくシリーズ。


第四回「アウトレイジ 最終章


最近観に行った、三谷幸喜作「酒と涙とジキルとハイド」という芝居で、ジキル博士が発明した薬というのが出てくるのですが、それは、飲むと、その人の善の部分と、悪の部分が分離され、二つの人格が現れる・・・というお話でした。

この映画は、出演俳優全員が、その薬を飲んでいて、まさに、悪の部分だけの人格が縦横無尽に蠢いているかのよう。

しかも、彼らの高齢化も相まって、「悪の年輪」深いこと、深いこと。

安全な場所から、面白く眺めるには、これ以上ない映画でした!


でも、僕がこの映画で一番心掴まれたのは、そんな俳優たちではなく、冒頭も冒頭、韓国の海岸に続く道を、ロングショットで映したシーン。

一瞬で、これはキタノ映画だ!と、忘れかけていた記憶を呼び覚ましてくれる、色合いなのか、フレームなのか、空気感なのか、なにか分からないけど、このシーンだけで、2時間観ていられるなっていうくらいの、まさに、撃ち抜かれた瞬間でした。


シネマクティフのポッドキャストの vol.28 ペップノメグッドバッドウィアード(バッド)のコーナーで紹介されている映画なので、合わせて聴くと、二度美味しい。

しかも、この配信では、ペップさん、犬麻呂さんの「アウトレイジ」体験も聴けます!


ちなみに、私、ラロッカの「アウトレイジ」体験。

大学生時代、東京の赤坂という繁華街で、夜はライブハウス、昼はカレー屋という店の昼の部を担当するアルバイトをしていました。

繁忙時間も過ぎて、ひとりで店番をしながら、ガラスのコップを洗っていたら、不注意から、コップを割ってしまい、不運にも、割れ口が指にグサッと刺さってしまいました。

思いのほかの出血。

とにかく、病院に行こうと思ったのですが、いかんせん場所が分からない。20年以上前なので、すぐ調べられる端末もない。

そこで、店から、少し行った場所にある交番に聞きに行くことにしました。

交番への道すがらも、出血する指。

押さえてはいたものの、ポタポタと滴り落ちる血。

交番に着き、

「すいません。病院・・・」

と言い終わる前に、

血相を変えて飛び出てきたのはお巡りさん。

僕の後に続く血の跡を見て、

「何があった!!!!」


夜がライブハウスの店だけに、少し派手なスーツを着ていたものあって、チンピラに間違われたラロッカでした。。

text by ラロッカ












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