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サクリファイス(2020.3.6.公開)


今回は
サクリファイス』です。

壷井濯監督作。

東日本大震災の7年後を描き
大学が舞台となっていることもあり
どうしても篠崎誠監督の『SHARING』を連想するが
『SHARING』よりもわかりやすい面もあり。

人物が振り返るショットがとても印象的で好み。

震災から7年経って結局元通り、では決してないし
表面的にはわからなくても人々に残っている影響は小さくはない。
本作を観てそれをあらためて感じた。

なかなか大変な時期の公開となってしまいましたが応援したい一作。

東京国際映画祭での上映後Q&Aには、壷井濯監督、五味未知子さん(女優)、半田美樹さん(女優)が登壇。
客席には篠崎誠監督や矢崎初音さんの姿もありました。

壷井濯監督
「若い人は自分の物語が持てない、苦しい時代だという実感があります。自分が未熟だと思うところはいま(映画を)観ていてもたくさんありますが、いろいろな準備が整う前だとしても、まずは一歩歩き出して、誰かに与えられたものではなく、自分たちだけで歪でも物語というものを見つけて、持ち帰ることができた。その作品をたくさんの人に観ていただけた。来年(2020年)で東日本大震災から9年が経ちますが、人の心の苦しみ終わりはないと思っているので、また新しい場所に届けられる、そのきっかけをいただいたことに感謝しています」

写真はアテネフランセでの篠崎誠監督作『あれから』上映前に、矢崎初音さんが客席の一人ひとりにわざわざ配ってくれていた『サクリファイス』のフライヤ。

『サクリファイス』劇場情報

text by ronpe

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