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女王陛下のお気に入り(2019.2.15.公開)

このタイトルだけで、ちょっとくすぐられるものがあるこの作品。
原題は『The Favourite』
だれの、Favouriteなのかを明確にした邦題。うん、いいんじゃないでしょうか( ^ω^ )

監督は、『ロブスター』『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』でおなじみギリシャの鬼才ヨルゴス・ランティモス。
キャストは侍女アビゲイル役にエマ・ストーン、女王の幼なじみであり絶大な権力を握るレディ・サラ役にレイチェル・ワイズ。そして、キーパーソンのアン女王役にオリヴィア・コールマン。

全員が主役とも、ひとりに主役を絞れないとも言える、この3人の「女」の駆け引きとマウンティングの奪い合いがこの作品の見どころ。
そして、その舞台となるのは、序盤から思わず声をあげたくなるほどの豪華絢爛な宮廷。時に華麗に、時に汚ならしく、妖しげなシーンを織り交ぜながら、女たちの闘い=演技合戦が繰り広げられます。

表裏一体かのように、男たちの馬鹿さ、弱さ、醜さがその対比として描かれています。
特に、レイチェル・ワイズ演じるレディ・サラは男性性も持ち合わせる男顔負け(実際に彼女には敵わないと思わせられます)なキャラクターです。

アカデミー賞では、作品賞、監督賞、主演女優賞、助演女優賞をはじめ最多の10ノミネート。
こちらの行方も目が離せませんね。

最後に、わたしが注目してほしいところを。
アビゲイル役のエマ・ストーンのキャスティングがぴったりなんです。それは、なぜか?
彼女の特徴でもある、顔が上気して鼻が赤くなるところが超絶活きてるんです。
「みんな大好きエマ・ストーン」という言葉が、ある界隈では合言葉にもなるくらいファンも多い彼女。
レイチェル・ワイズと助演女優賞を争うところも劇中と全く同じで、この作品の勢いを感じます。

そして、オリヴィア・コールマンの圧巻の演技です。
彼女が演じる「肥満の醜女」は一見どころか百見の価値ありです。

是非、お近くの劇場で、誰が勝つか(もしくは負けるか)見届けてくださいね。

『女王陛下のお気に入り』公式サイト
上映館はこちらから

text by まるゆ

#映画 #映画レビュー #女王陛下のお気に入り

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