弁護士の法務総務本部長が目指す「挑戦を支えるパートナー」の姿とは/執行役員 佐々木崇インタビュー
プライバシー保護意識が高まると同時に、生成AIの急成長によるデータの悪用や流出など、データセキュリティ上のリスクも高まっています。膨大なデータを扱うマクロミルにおいても、法務的観点を取り入れた経営が一層重要になる中、執行役員 法務総務本部長として経営をリードする佐々木崇にインタビューを実施。弁護士資格を持つ佐々木がマクロミルで成し遂げたいことは何なのか、目指す姿を聞きました。
変革期のマクロミル、新たなチャレンジへの「ワクワク」を求めてジョイン
―まず始めに、マクロミルでは役員に「佐々木さん」が2名在籍しますので、本日は「崇さん」と呼ばせてください。早速ですが、崇さんがマクロミルへ入社した経緯・理由を教えてください
仕事に対して、常にチャレンジしていたいという想いがあります。前職はスタートアップ企業でしたが、法務的な社内ルール・プロセスの整備、裁判の対応、M&Aなどをゼロから立ち上げて安定軌道に乗せ、やるべきことをやりきったなと感じていました。そんな時、変革期であるマクロミルに出会い、その変革を人とテクノロジーで実現する戦略や、さらには海外進出を強化する計画を知りました。よりチャレンジングでワクワクする仕事ができるのでは、と思ったことが入社のきっかけです。
実は入社前に、CEOの佐々木徹さんから、会社の変革への強い想いをうかがいました。リサーチ会社から総合マーケティング支援企業へと、テクノロジーを駆使した事業モデルの変革を本気で考えていて、そこに自分がジョインできたら楽しそうだなと。また、海外進出についても、自身の留学経験や国際的な法律案件の担当経験などが活かせると思いました。
法務総務本部を、会社の変革に不可欠な存在にしたい
―マクロミルでの崇さんのミッションを教えてください
法務領域では、会社がやりたい事業をやりたいスピードで実現できるようにバックアップし、法務観点からマクロミルの変革を後押しすることです。例えば、多くの企業が導入を検討している「生成AI」についてです。「生成AIは不明瞭な部分が多く、リスクが伴うため使用しない」と判断するのではなく、「どうすれば使用できるか、ここまでだったら攻められる」という、法律に基づいて生成AIを活用できるラインを探っています。特にマクロミルのビジネスは消費者パネルから得られたさまざまなデータをもとに成り立っているため、個人情報保護法なども関わり、そうした判断は非常に重要になっていますね。
一方で、総務領域では、良い仕事するための良い環境づくりをすることです。一見地味なことに見えますが、何をするにしても環境づくりは非常に重要ですし、良い職場環境が良い仕事につながると信じています。また、総務としての専門性を高めるため、株主総会の運営、ISMS認証取得においての情報資産台帳の管理やオフィスのセキュリティ維持・向上、危機管理といった専門的な知識を要する業務に積極的に取り組んでいます。
―弁護士資格を持ちながら、法務総務本部長、そして執行役員として経営をリードされています。弁護士という専門性や前職でのビジネス経験は、現在どのように活きていますか?
自信を持って攻めることができる点です。柔軟性のある判断ができるかどうかは、ある程度の専門性が必要ですし、専門性があるからこそ踏み込めるラインの判断ができると考えます。また、ビジネス経験は「可能な限りビジネスを進めたい」というモチベーションの維持につながっています。つまり、両方の経験が専門知識という自信と攻めの意識の両立に役立っていると思いますね。そして、実現したいことへのアプローチ方法を検討する際も、弁護士とビジネス経験の両方があるからこそ、多様なアイデアを発想できると感じます。
―現在の業務において大事にしていることを教えてください
バックオフィスはビジネスの伴走者であると考えているので、なるべく「ノー」と言わないことです。どこかで「ノー」と言わなければいけない時はありますが、日々「イエス」を積み重ねているからこそ、いざ「ノー」と言った時に、重みが変わってきます。なるべく「イエス」と言える方法を探すことを大切にしています。
例えば、クライアントの調査案件の法務チェックを実施しているメンバーには、「基本的に営業部門が持ってきた案件は実現する方向性で動いてください」とお願いしています。特に、個人情報についてはリスクが非常に大きいのでかなり慎重に対応していますが、クライアントがやりたい調査案件は多く出てきています。どうしたら適法に調査できるか、実現できる方法を検討することに注力しています。営業担当者に伴走することが、ひいてはクライアントのマーケティング課題の解決を支援することにつながると考えています。ビジネスサイドの経験もあるので、売上をつくる部門の意向を尊重したいという想いが強くありますね。
―法務総部本部長としてのモットーは何ですか?
「Flexible」「Speedy」「Friendly」「Professional」の4つです。「Flexible」「Speedy」「Friendly」は、一般的に皆さんが法務部に抱くイメージの裏返しだと思っています。ちょっと堅くて、時間がかかって、とっつきにくいみたいな(笑)。私はそのイメージを変えていきたいですし、その方が上手くいくという信念があるので、あえて一般的なイメージの逆を大切にしていることとして挙げました。特に、「Speedy」については、積極的にさまざまなシステムを取り入れ、大胆に要らない作業を削ることで、生産性の向上に取り組んでいます。そして、4つ目の「Professional」は、専門性が必要である法務部門として絶対に譲れないポイントです。
―法務総務本部として今後成し遂げたいことを教えてください
今マクロミルは次々と新しいことにチャレンジし、新しい技術・ソリューション・ツールをプロダクトやサービスに投入しています。これによって、ビジネスモデルそのものが変革しますし、既存のビジネスにおいてもオペレーションが大きく変化すると思います。そうした大きなチャレンジに不可欠な組織として関与していきたいです。「法務総務本部と一緒にやっていたから、早く進んだね、上手く進んだね、ここまでこられたね」と言ってもらえるような存在になってきたいですね。
―最後に・・・崇さんはどのような休日を過ごすことが多いですか?プライベートな一面もぜひ皆さんにご紹介したいです!
休日は3人の子供たちとキャンプやサッカーをして遊ぶことが多いです。3人とも男の子なので、いつも賑やかですね。この前も家の中で相撲を取っていて、壁紙もボロボロで…(笑)。また、料理も趣味で、先日は低温調理器でローストビーフを作りました。
―お父さんの姿にほっこりしました!笑。本日はお話しいただきありがとうございました!
(編集後記)
最後までお読みいただきありがとうございます。
私が印象的だったのは、「なるべくノーと言わない」「基本的には実現する方向で動く」という点です。豊富なビジネス経験を持っているからこそ、現場の意見を第一に尊重できるのではないかと感じました。
「バックオフィスはビジネスの伴走者である」という意識を広報である私も忘れずに、マクロミルの新たなチャレンジを後押ししていきたいと思います!
■インタビュー・編集
金子 満里菜(株式会社マクロミル 広報・ブランドマネジメント部)
■撮影・クリエイティブ
柳川 亜紀子(株式会社マクロミル 広報・ブランドマネジメント部)
田代 正和(株式会社マクロミル 広報・ブランドマネジメント部)