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おそらく二度目のモーニング(ft.『morning calls』)【Sandwiches #43】

 相変わらず夜眠れないほどがやかましく痛むもんで、どうしたら楽な姿勢でおれるのか、そんなことを考えながらパソコンの位置をとっかえひっかえしております。ためしに、いまはベッドにうつ伏せになって書いている。ちょっぴり首のひきつる感じはあるけれど、だいぶましになりました。

 さて、隔日の楽曲紹介もようやくデビューアルバム収録の10曲を挙げ終えたところ。このままリリース順に客演シングルなども紹介するべきか……ちと迷ったのですが、今回の連載ではソロ名義のアルバム『Orang.Pendek』『KINŌ』『Circles』3作品、計31曲)のみピックアップすることに決め申した! 幾多のコラボレーション作品についてもお話ししたいことはたくさんあるけれど、ぜんぶぜんぶと紹介しはじめるとこの連載もなかなか終えられなくなるので、ね。それはまたいつかに置いておくとして、今日より2018年リリース2ndアルバム『KINŌ』編に突入です。

(ちなみに『Orang.Pendek』と同様に『KINŌ』制作の舞台裏についてはトータルプロデューサーのアズマリキ氏が詳細に書いてくださっています。こちらもあわせてぜひお読みになってくださいね)

 とつとつ前置きが長くなりましたが、そんなこんなで今日聴いていただくのは、デビュー作からは2年半ぶりのリリースとなった2作目、そのオープニングを飾るM1「morning calls」。

 あや、ここでおとついと同様のご指摘がくるやもしれません。「maco marets、いないじゃん」……さいです、おっしゃる通りです。このトラックはいわゆる「イントロ」であってわたしの歌はいっちょん入っておらんのだ(ここで粗雑に明かせば曲の最後に鳴り響く目覚まし時計の音、それからため息をつく声だけはわたしが提供したものなのですけれど)、基本的に不在であるからして、歌詞に紐づけた駄文をつづることは許されぬ!

 ではなにについて書き散らそうか、しようがないのでこの『KINŌ』というアルバムと、「」の諸感覚についてぬるりと考えてみたいのですがみなさんいかが。朝、あさ、アサ、どんなイメージを持たれておるでしょうか。

 朝型夜型なんて区分に身を委ねるとするならばわたしは完全に朝型で、というのも朝が好き! というよりは夜更かしが苦手、ちゃんと暗い時分には寝ていないと調子が悪くなるタチだからとそれだけなのやが、アルバム『KINŌ』をリリースしてからはとくに「朝っぽいね」などと言われることが増えた。

 それもこれもデザイナーのyunosk氏による素晴らしいジャケット写真のイメージがすべてでしょう、とにかくこの目玉焼きカンペキだものね。これ、実際にyunoskさんご自身で撮影用に調理されたのだとか(すごいことだ)。これくらいすてきな朝食を用意できたらいいのになあ、と理想は高く、しかして現実はバナナをもりもり頬張りながら、ときおりコーヒーをすすりこむような毎日です。

 そもそもなぜ目玉焼きのジャケットにたどり着いたか、どんな打ち合わせをしたんやっけか、と実はそのあたりちょっぴりおぼろ。ただひとつ確かなのは、『KINŌ』、キノオ、昨日……というタイトル(ちなみに「KINO」はドイツ語で「映画」の意味があり、はんぶん偶然ながらそのニュアンスも含んでいるのですがここでは割愛いたします)からの連想でアイデア出しをしたということで、最初はたしか寝起きの乱れたシーツとか、そんな案もあったのだった。

 昨日という時間の感覚はあくまで「今日」からみた際のものですから、そう、『KINŌ』における物語のはじまりは「昨日のことを思い出しながら起床する今朝」なのです。その「昨日」は前作『Orang.Pendek』の存在も含んでいるし、より大げさに敷衍すればわたし、それから聴いてくれる人びとすべての過去も同時に包括している、つもり。うまく言語化できずで情けないのやけど……。

 その「昨日」、それぞれの過去でどんなことがあったにせよ、目玉焼きのジャケットに表れた「カンペキな朝食」のイメージはそのカンペキさゆえにとてもシニカルで、ただキュートなだけに終わらぬ存在感を放っていました。それが『KINŌ』に収録した楽曲の全体の雰囲気にも合っていると確信してこちらのデザインに決めたのだ、と、ちょっぴり後付けめいておりますが、これはその当時の感覚と大きくは違わぬはずです。

 いまとなってはこの目玉焼きはmaco maretsにとってまっことアイコニックな存在であり、『KINŌ』自体も拙作のなかでいちばん聴かれているアルバムだったりします。さらにはなんとMusic Videoが全曲分(!)制作・公開されたこともあいまって、とにかく「maco maretsらしさ」のイメージが確立された感のある一作です。積もる話も山ほどやしね、また明日以降に書いてゆけたらなあと思います。

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 今日のお便り返信コーナーです。文字数の都合で1通のみですが、今日掲載できなかったものも、明日以降順番にご紹介させていただきますね。

●ペンネーム:ママレードはっちゃんさん

某アプリで出会った年下の男の子に恋をしてしまいました。音楽の趣味や波長、自分が育ってきた環境が似ていて、一緒にいて楽しいです。ですが、アプリで出会ったので本当に好きになっていいか、信用していいかわかりません。マコさんなら信用しますか?? 

>>わたしはアプリでの恋愛を経験したことがないので詳しい感覚はわからないのですが、某tinderでマッチングして仲良くなり、そのまま結婚までこぎつけた知人もいるので、個人的にはきっとその相手次第なのだろうなと思っています。信用していいのかまだわからないという状態なら、とにかく自分の納得がいくまでコミュニケーションをとってみることでしょうか。

こちらが慎重にいきすぎると、待ちかねた相手が去ってしまわないか? とかそんな不安もあるかもしれないけれど、彼も本気ならしっかり寄り添ってくれるはずですものね。おそるおそるでも「こやつは信用できる」と思えるまでは焦らずに! じっくり時間をかけて向き合うのがよい気がします。

*恋愛相談なんて、生まれてはじめてお返事したので話半分くらいでたのんます。うん……。

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