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⁑お知らせ⁑宝塚の本箱「オイディプス王」が配信されました。

Book Bangの連載「宝塚の本箱」、今回の作品はギリシャ悲劇「オイディプス王」です!
 小説やエッセイは読むけれど、戯曲なんて普段は読まない……そんな方が多いのではないでしょうか。
 宝塚に在籍していた私にとって、戯曲、台本は「仕事の道具」でした。
 尊敬する演劇の先生に、戯曲を読む楽しさを教えていただいたのは、卒業してからです。
 戯曲に書かれているのは場面の簡単な説明、人物たちのおおまかな動作、そして台詞のみ。
 小説に比べて風景や人物の描写が少ない分、読み手は自由に想像を膨らませることができます。
 戯曲は決して役者さんたちだけのものではなく、誰にでもひとつの世界を見せてくれる本なのです。

 「オイディプス王」が書かれたのは、なんと今から2500年ほども昔のことです。
 しかし、そこに描かれている人物は、私たちと少しも変わらない言葉と思いをもってくっきりと現れます。
 この古典劇が今に伝えようとしている言葉が聴きたくて、私は耳を澄ませました。
 それはまだ、神と人が近くにいた頃。
 オイディプスは呪われた運命を背負うことを決意し、自らを罰して生きる道を選びます。
 彼が勇敢に歩んだ道の暗闇と光が、皆さまに伝わりますように……!
 役者さんの心の声が聞こえてきそうな、情感豊かなはるな檸檬さんのイラストに心打たれます。
 ぜひぜひ、お楽しみくださいませ。

 https://www.bookbang.jp/takarabako/article/541
 

 街には少しずつ活気が戻り、友人や知人と顔を合わせることもぐんと増えてきました。
 先日は、お仕事のために福岡へ。
 久しぶりの遠出はわくわくでしたが、ものすごく不安なことがありました。
 約2年半ぶりに、飛行機に乗るのです。
 もとから飛行機が怖かったこともあり、長い間乗らずにいたら、ますます恐怖を感じるようになっていました。
 少しでも揺れると「ぐらぐらしてる、ぐらぐらしてる」と騒ぎ立てる私は、お仕事の同行者の方から「1人でヨーロッパまで行ったことあるって、ほんとですか!?」とあらぬ疑いをかけられながら、なんとか飛行機を乗りこなしたのでした。
 きっとまた、これから、空を飛んで旅に出る機会が増えるのでしょう。
 「飛行機への復帰」なんて少しも自慢になりませんが、私の中のささやかな勇気を褒めてあげたい気持ちになりました。誰も褒めてくれないからね……!
 かちこちに緊張しながら飛んだ空は、どこまでも光がさしていて、奇跡のはじまりのように綺麗でした。

読んでくださり、本当に有難うございました。 あなたとの、この出会いを大切に思います。 これからも宜しくお願いします!