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ドイツに住んでみて(3)

まだの方は、「ドイツに住んでみて(1)」をお読み下さい。

7.ドイツの食事

ドイツの食事というと、ビールとソーセージしか思いつかないかも知れないけれど、確かにビールとソーセージはおいしいが、もちろん、そればっかりではない。

やはり主食は肉で、付け合わせに野菜とかジャガイモとかライスとかがつく。

私が好きだったドイツ料理は、ザウワーブラーテンという、牛肉の酢漬けを蒸したような料理。付け合わせは、赤キャベツが多かった。ドイツ家庭料理だと聞いたので、日本で言うと、さしずめ肉じゃがのような料理か。

後は、リンダールーラーデン、という、肉の肉巻きみたいな料理。これも家庭料理らしい。他には、イェーガーシュニッツェル、という、とんかつにキノコのクリームソースをかけたような料理、リンゼンアイントップ、という、1対のフランクフルトソーセージと、レンズ豆の煮込みみたいな料理かな。

ツゴイナーシュニッツェルとか、コルドンブルーとか、そういう料理もおいしかった。ドイツ料理はまずいという日本人もいたけど、私は好きだった。でも、カロリーは高そうなので、しっかり太ったのもそのせいか(笑)。

水も特徴的。レストランで料金がかかるのはもちろんだが、Wasser, bitte(お水をお願いします)とだけ言って何も言わないと、強炭酸水がくる。ohne Gas(炭酸抜き)といっても、弱炭酸が来たりして。日本料理店では、日本のようなミネラルウォーターが来るけれど。

水道水はもちろん炭酸ではないけど、硬水なので、軟水になれた日本人だと、おなかを壊す人がいることは確か。家ではミネラルウォーター(スーパーには炭酸のない水が売っている)を使っていたが、会社のコーヒーサーバーには、水道水を使っていた。

レストランだけではないけど、チップが必要。だいたい、料金の1割程度。釣り銭をチップにすることもあるが、はっきりとチップはいくらと言って、釣り銭を受け取ってもいい。クレジットカード決済の時は、サインをする用紙にチップの額を書く欄がある。ただ、ドイツでは、チップは必須ではないのか、出さなくても余りいやな顔はされないことが多かったように思う。

お米はインディカ米である。お米を炊く、というより蒸した感じでパサパサなのだが、これはこれで日本の米とは別の食べ物だと思えば、特に悪くはない。日本のような米は、日本食材を売っているところへ行けば手に入る。

8.ショッピング

今は違うかも知れないけれど、当時は、お店は一部を除き、日曜日の営業が禁止されていた。土曜日も半ドン、平日も、営業時間の規制があった。営業時間の縛りを受けないお店は、空港のお店、鉄道の中央駅のお店、観光地、ガソリンスタンド、など。(飲食店は別)

月に1回くらいと、アドベントの期間(クリスマス前4週~クリスマスまで)は、営業時間の延長が認められていたけれど、週によって違うかも知れない(私の住んでいたのはヘッセン州)。

日曜日になると、日本で言うお正月のような感じだった…と言っても、日本では最近は正月一日から開いているお店も多く、あまり感覚がわからないかも知れませんね。

フランクフルトなど、夜はウインドウショッピングができるように、ショーウインドウに照明をつけているお店が多かった。

おもしろいな、と思ったのは、肉屋さんとパン屋さんは、朝6時とかそれくらいから開いている。ドイツのパンはすぐに硬くなり、毎日、買わなくてはいけないので、朝食に間に合うようにだろう。

近くのスーパーである程度のものは手に入ったが、鮮魚は売っていない。パックされたお魚なら売っていたが、買ったことはなかった。一方で、ハムや肉、チーズは対面販売で、新鮮なものが多種並べてあった。

だいたいなんでも量が多く、じゃがいもなど10Kgの袋とかで売っていた。ニンジンも大袋だったと思う。

近くのスーパーで手に入らないものは、週末にフランクフルトまで買い出しに出ることが多かった。市場へ行くと、鮮魚、海老、など新鮮なものが手に入った。そのほかにも、日本の食材も売っていて、よく利用した。


9.ドイツの気候など

日本と比べるとずいぶん北の方にあるので、さぞかし寒いだろうと思われがちだが、フランクフルトのあたりはそれほど寒くはない。冬でも最低気温がー10℃くらいか。
夏は30℃くらいになる。湿度が低いので、30℃と言ってもあまり暑い感じはしない。木陰に入れば涼しく感じる。

夏はよく晴れて気持ちがいいが、冬は一冬中、どんよりと曇って私は好きじゃない。たまに晴れ間があると、お母さんたちはこぞって子供を外に連れ出し、日光を浴びさせる。ジェット機でドイツに帰る時、眼下に一面の雲海が見られるのもこの時期。

緯度が高い分、夏の日照時間は非常に長く、冬のそれは非常に短い。夏は22時頃まで明るいので、暗くなったら帰りなさい、という子供向けの指示は通用しない。冬は、空が完全に明るくなるのは会社に着いた頃か。16時頃にはかなり暗くなっていたように思う。

(続く)

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