見出し画像

「ぼんやりと考える」

ひとり愚考する
戦争をせぬ方はないものか――
戦わぬ方はないか――

互いが腕組みし
考えてかんがえて じっと考えて
動かず 手出しせず
じっとにらみ合うだけならよい
だがしかし
一度火が上がると
それはもう 簡単に消せやしない

ドンパチドンパチ
ドカンドカン
戦いが続く

そろそろ
そろそろ やめてはどうか――
周りはみなそう思う
守るも攻めるも
攻めるも守るも
双方ともやめたいと思っている
だのに
やめない おわらない

ぼくらは傍観者
遠いとおいところから
彼方遠くの戦火を眺める
ぼんやりと
早くおわらないのかと
思いつづける

それだけだ

だがしかし
準備は怠るな――
と時代は騒ぎだした
準備せよ――
次は火の粉が降りかかる番だ

そうなのか そうなのか
次はぼくたちの番なのか
ぼんやりと考える
戦争がないまま
寿命を全うしたいものだ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?