見出し画像

「殺しの動機」

19世紀末のロンドン
売春婦を狙った
シリアルキラー
切り裂きジャック

売春婦 セックスワーカー
が殺される――
昔も 今も
実際に事件が起き
物語にされ続ける

本作の舞台はイラン
日本の遥か彼方
アメリカが悪の枢軸と呼ぶ国

2000年代初め
そこで実際にあった事件を基にした作品

映画は創作物 フィクションだが
描かれる世界はリアル

聞きなれないペルシャ語
ほこりっぽい町
走る車はすべて型落ち
貧しい庶民の暮らし

女性が差別される中
事件を追い 犯人に迫る
主人公は女性ジャーナリスト

物語冒頭から
シリアルキラーは特定されるが
しっかりと そこがリアルに描かれ
事件の成り立ち
なぜ殺人を重ねるのか――
カメラは追い続ける

殺される売春婦への同情が
受容されることがない社会

イスラム世界に限らない
われわれが生きる社会とて
程度の差でしかない

女を
男を
何ごとかの意図の下
殺し続けている
ここにも
そこにも

あなたの中にも
シリアルキラーが存在する

映画「聖地には蜘蛛が巣を張る」予告

eiga.comレビュー


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?