程よく、心地よい距離感で街と繋がる。ものづくりと表現を海の見える家で。
熱海駅から歩いて数分。観光地と近い距離にあるエリア。
熱海銀座商店街に向かって歩く途中、石の階段を上がり、爽やかな高台に、今回ご紹介するあゆみさんのお住まいがあります。
現在、刺繍や絵画のアーティスト・アクセサリー作家・ヨガ講師など、多岐にわたって活動されているあゆみさん。
ご自身で昭和の古い平屋建てをリノベーションされ、アトリエスペースを作ったり…自由に住まう姿がとても印象的です。
▼ 繊細な刺繍が施された作品
ものづくりをされながら、熱海で暮らす様子をあゆみさんに伺ってみました!
作品制作からはじまる熱海の暮らし
出身は静岡県御殿場市。武蔵野美術大学に進学し、大型テーマパーク施設や店舗で特殊塗装の仕事に就き、東京で暮らしていたあゆみさん。
ーはじめて熱海を訪れた時の印象はどうでしたか?
あゆみさん 昔は家族旅行ではよく来ていたのですが、けどその頃はまだ街の面白さに気付いていませんでした(笑)
武蔵野美術大学の学生時代に友達の紹介で、アタミアートウィークで作家として展示をしたり、そのことがきっかけで熱海に遊びに行くようになりました。
ー作品の展示がきっかけとなって熱海に訪れるという…ものづくりをされている方ならではの理由!
そこから、熱海に住んでもいいかなあという気持ちに?
あゆみさん 熱海に遊びに来るようになって、だんだんと熱海の土地の面白さや、いろいろな活動をしている方たちがいるのを知りました。
住みたいと思ったきっかけは熱海未来音楽祭でお仕事をしたことですね。
もうひとつは、そろそろ東京の生活から出たいなあ、というのと妹と同居していたので、もう少し製作スペースが広い場所が欲しかったというのもあります。
知人にマチモリ不動産の三好さんを紹介してもらい、空き家ツアーに参加して、たまたま今の平家物件が空いていると聞いて。
広さ・DIY可能・駅チカ・海が見えるという点がいいなと思い、この物件に住もうと決めました。
あとは、手頃な家賃でアトリエと居住スペースが作れるというのは大きかったですね。
ーライフステージに合った物件との出会いですね。ぴったりな方に住んでもらえて物件も喜んでいますね!
アトリエと生活とヨガ
ー制作はどちらのスペースで行っていますか?
あゆみさん 作るものに合わせて場所を使い分けているのですが、ひとつはキッチン横、もうひとつは居住の隣のスペースで仕事で使う塗料や道具などを置いています。
和室のアトリエはだんだん整ってきているので、今後はヨガの教室ができるようにしたいです。
ー熱海でのヨガ活動について教えていただけますか?
熱海では、知人とのつながりもあり、Atelier&Hostel ナギサウラでレッスンを行っていました。去年の6月には、通っていたヨガの学校のワークショップを全国各地で同時開催することになり、私は熱海の富西寺でイベントを行いました。
ーお寺でヨガ!お話を聞くだけで気持ちよさそうです…。こちらは今でも開催していますか?
あゆみさん はい!今でも月に1回のペースでヨガのレッスンを開催しています。
レッスン情報はこちら ▶︎ MINMINYOGA
できる時にリノベーションする
ー実際にリノベーションしてみていかがでしたか?
あゆみさん 大変でした…(笑)昨年の冬にまずは床を貼ることからはじめて、作業ができる日に進めるというスタイルでした。
階段があるので、ホームセンターで購入した資材運び大変だったのと最初は片づけや掃除から始まって、想像していた「リノベーション」とは違っていました(笑)
当時の様子
ーたしかに!まずは片付けなどして、スケルトン状態にしてから、いざ作業ですもんね!お一人で作業はされたんですか?
あゆみさん 御殿場から両親が手伝いに来てくれて、ほぼ3人で作りました。
ー家族の努力が詰まった空間ですね…!自分達でリノベーションとなるとハードルも高く感じてしまいますが、家族や仲間と自分好みの空間に作れるのは手をかけた分、愛着が生まれそう!素敵だなあ。
古い家との付き合い方
ー熱海にはどのくらいの頻度で生活をしていますか?
あゆみさん だいたい月に半分くらいは熱海にいます。今後はもう少し熱海にいれる時間も増やしたいなあ、と考えています。
ー熱海のほかにもさまざまな地域で活動をされているとのことですが、出張も多いですか?
あゆみさん そうですね。絵を描く仕事しているので、1ヶ月や半月は家を空けることもあります。梅雨や夏の時期は特に大変で、虫や湿気で布団がカビたりすることもあったので、帰ってきたら、まず換気と掃除からはじまります。古い家なので、やはり大変な点もあります(笑)
ーそれは、確かに大変だ…!休む前にまずお掃除ですね。
おいしいパンと朝陽
ー熱海で暮らしている時の過ごし方や、おすすめのお店を教えてください!
あゆみさん 始業は早めで、窓から朝陽が入ってくるので自然と早く起きちゃいますね。
大好きなお店は、久遠というパン屋さんで、玄米が混ぜ込んである餡子とクリームチーズのパンがめちゃくちゃ美味しいんです。
9時半に焼き上がるので、パンに合わせた生活ですね!
あとは、甘いものだとCAJULE cafeという最近、渚小公園近くにオープンしたドーナツ屋さんもすきです。
ランチは自炊が多いのですが、Yakiniku & Craft Beer 田で食べられる1600円くらいのランチをたまに食べにいきます。冷麺とハラミの定食で、量がちょうどいいんです。
ーまだ行ったことのないお店情報!パンにドーナツに焼肉…幸せ満腹コースですね。
こんな熱海になったらいいな
ー熱海には美味しいご飯屋さんやカフェなどが多くありますが、暮らしていてこんなお店があったらいいなあというものはありますか?
あゆみさん そうですね…、私は尾道が好きなのですが、訪れた時に古着屋、雑貨屋、古本屋さんでたくさん買い物をするんです。熱海にもそういったセレクトされたお店が欲しいですね。
できるだけ熱海にいたい
ー今後はどのように熱海での暮らしや、過ごし方をしていきたいですか?
あゆみさん できるだけ熱海いたいですね。せっかくいいところに住んでいるから、もっとここにいたいなぁと。なので熱海をベースとして、地元の御殿場や沼津での活動も広げていきたいです。
けど忙しくはなりたくない、程よく(笑)
ー改めて熱海という街のよいところは?
あゆみさん 街も関わる方も、ある意味コンパクトなので「やろう!」となってから実現するまでが早いのがとても良いところで、面白いところですね。
暮らしとしては、車でなくても街の端から端まで歩けるのがいいですよね。
あゆみさん あとは、ふらっと熱海へ旅に来たアーティストがすぐ住めるような街だといいな、と常に考えています。
ー暮らしながら、街や人との関わりがあるあゆみさんだからこその視点ですね…!
最後に
住まい方はひとそれぞれ。
家に合わせるのではなく、アップデートしながら自由に行動されるあゆみさん。
暮らしとものづくり、さまざまな活動を通して、街と向き合い、程よく心地よい距離感を持つ姿勢がとても素敵で印象的でした。
これからも進化し続ける、高台平屋のアトリエのある暮らし。
今後のあゆみさんの作品や活動がとてもたのしみです。
ありがとうございました!
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