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【渋谷区】オンラインをいかした教育の圧倒的進化へ!

このコロナ禍で、何が一番進んだか?と質問されたら、教育分野においては「オンラインをいかした学習や活動」と答えるだろう。
私は6年前、ベネッセとソフトバンクで立ち上げたClassiという会社の立ち上げメンバーとして、参画していた。学校現場にICTというツールをお届けして、全国の先生方と学校でのオンライン活用について、ずっと模索してきていた。

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令和元年度5月から渋谷区議会議員となり、渋谷区全小中学校で活用されているLTEタブレットの活用に関しても見守っていた。私立やBYOD(Bring your own device)で活用を進められる高等学校などでは、すでにICT活用が促進されていたが、公立小中学校となると自治体予算も限られる中、1人1台端末を進められる自治体は少ない。渋谷区は3年前から導入しているのだから、それは本当にすごいことだと思う。子どもたちの未来に必要な力を、区としてちゃんと予算をかけて、積み上げていこうという気概を感じる。とはいえ、どうしても小学校などは対面重視、子どもたちの学習活動の流れを止めないやり方で、各学校の利用が進んでいたことも事実だろう。(特に低学年は時々写真を撮ってコメントつけるくらい)

そんな中、コロナが流行。子どもたちが全員持っているであろうタブレットに大きな期待が寄せられたが、出だしは不調だった。

1:全員タブレットがあるのに、使っていない

2月28日に文部科学省から「全国一斉休校」の案内が出て、全国の教育委員会や学校でどよめきが起きた。前代未聞の全国一斉休校。渋谷区は全員タブレットを持っているので、タブレットをいかしたサポート体制が構築されるのだろう・・・と思いきや、学校からは大量の紙の課題が渡され、愕然とした保護者は多かっただろう。(どこの学校もさすがにタブレットは持ち帰らせて、学習ドリル系のコンテンツをやろうという取り組みはあったけれども)一部、利用促進が進んでいる学校で先生と生徒がパワーポイントのシートに付箋のような枠を貼って、やり取りができるコラボノートを使ってのコミュニケーションや、学校のHPを使って課題を定期的に配信したり、学校のメッセージを積極的に発信する学校があった。
がしかし、ほんの一部。「でも、急な文科省の決定だったし、先生たちも紙の課題作るもの大変だったろう。1か月くらいの期間だから何とかやり過ごそう。」そんな温度感だった。

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この時期、Edtech系や教育系企業からの無料のコンテンツ配信や保護者たちが自主的にオンラインで朝会をやるなどの企画が始まっていた。子どもたちに休校中に何が大変?と問うと多くの子は、「友達に会えないことが寂しい」と答える。保護者から見ると「生活リズムが作れない」ということが大きな課題だった。保護者がオンライン朝会等を立ち上げるもの、他者とのコミュニケーションの機会を作る、生活リズムを作るということが大きな目的だった。そして、学校が、学ぶということ以外にも、子どもたちの(保護者たちもそうだが)日常を支えてくれていたのか、強く感じる期間にもなった。

2:渋谷区でさえもバージョンアップしなければ、結局は紙対応・・・

そうこうしているうちに、あっという間に一か月が過ぎていた。そして、更なる休校延長。今度はGW明けまでという。

学校間でのタブレット活用の差は大きかった。デジタルと使うと日々、双方向のやり取りが出来る。例えば、コラボノートを利用していないご家庭には連絡をして、体調の変化がないか?子どもの様子に変化はないか?などがすぐに分かる。そういったことを丁寧にやっている学校とそうでない学校では、学校とご家庭との信頼関係の蓄積もそうだし、子どもたちの学びへのサポートにも大きな差がつく。もちろん虐待防止の観点でも。環境が違うならば、仕方のない部分もあるが渋谷区は全小中学校が環境が一緒なのだ。それならば、良い活動を実践している学校からノウハウを他学校へ伝え、やるべきではないか?教育委員会へも何度も区内学校の良い事例、全国の事例なども提示し、働きかけをお願いしていた。

さらには、双方向でのコミュニケーションや動画での学習ツールを準備する動きに関しても相談をしていた。でも、今の渋谷区のタブレットはLTE3G/月、タブレットスペック的にも難しい。9月新機種になり、そこからは対応できそうという回答だった。それはそうなんだけれども、配っているタブレットで出来ないなら、各ご家庭のそれこそBYODでいいんじゃないか?出来ないところだけ、Wifiや端末貸し出せばいいのでは?といったことも議論したが、平行線だった。

そんなやり取りを行う中で、4月の課題受け取りの日。さすがに一か月あったし、モデルになる学校を参考にしてくれ!ということも散々つたえたし、学校もタブレット使って、子どもたちのケアや学びのサポートを考えてくれているだろうと期待していったが、目の前には大量の紙の宿題・・・さすがにちょっとこれは・・・と悲しくなった。コラボノートやクラウドボックスなど双方向ツールをつかえないのか?と担任の先生に相談したら、「2年生はまだ使ったことないので」と。「マニュアルがあれば、保護者の方もきっと理解してくれ、2年生も利用できると思うので相談してほしい!」という想いを伝え、重い足取りで学校を後にした。

3:とうとうバージョンアップ!希望の光が見えてきた

そんな4月一か月間を過ごしたところで、新たな動きが。まずはGW過ぎても、休校がさらに延長されるということ。もう、これは腹をくくるしかない状況。そんな時、学校からコラボノート、クラウドボックスなど双方向にやり取りできるツールの簡易マニュアルがHP上にアップされ、学年だよりにコラボノートでの毎日の生徒―先生のやり取りをスタートしましょう!というお知らせ。ようやく、学校が動いてくれた。想いが届いたと嬉しく思っていたところ・・・

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さらに嬉しいお知らせが、何と渋谷区教育委員会と渋谷未来デザイン(渋谷区が出資して、民間やNPOなどとの協業で事業推進する一般財団法人)がコラボして、アベマTVやNHKの協力のもと、なんと動画配信プラットフォーム「渋谷区オンラインスタディ」をつくるという。タブレット3G制限がネックになっていたので、NTTドコモさんが50Gまでデータ通信料をアップいただいた。(※渋谷区ではNHK for schoolやスタディサプリなど動画の入っているソフトも使っているので、そちらで足りない部分をカバーするということで必要な単元から積極的に作成しています)

そして、その2週間後にはTeamsを使った双方向の仕組みも用意するという発信!!!おおお(涙)。。。
9月までは厳しいと難色を示していた区のICT戦略部や教育委員会が相当頑張ってくれて、ロースペックなタブレットだけど、何とか踏ん張って準備をしてくれた。そして、これは区だけでは対応できないことで、民間企業の皆さんが力を貸してくださったことも大きな要因だった。熊本市もテレビ局と連携して、動画を配信したりしている。これからの行政は自分たちだけでなくて、民と一緒にまちの課題をスピーディに解決していく必要があるんだということを、多くの自治体で見せてもらった、そんな瞬間だった。

また、先進している笹塚中学校(※取り組みがかなり参考になります。HPの校長室だよりをご一読いただくと様子が分かります)が中心となって、区全体小中学校の教員へ向けた勉強会などを頻繁に実施してくれ、不安な学校は相談に個別に受けて下さったりもしていた。まさに、渋谷区がワンチームでこの期間を乗り越えた、そんな温度感を感じる5月の一か月間であった。

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4:オンラインをいかした教育の圧倒的進化へ!

そして、9月の新機種に「Surface Go2」が決定というプレスリリースも出た。MS社におけるタブレットとしては、最先端のモデルである。これまでの子どもたちの使っているタブレットは丈夫で壊れにくいけれども、ロースペック(予算もないしね)。というのが、公立小中学校だと多かったように思う。しかし、今回文部科学省のGIGAスクールの予算も上乗せになっている案件も活かし、最新型のモデルを導入、校内にWifiも設置する。ソフト部分もより協働しやすいログもいかせるツール、校務支援ソフト改善を図り、先生たちの働き方改革へも着手する。保護者とのオンラインでのコミュニケーションツールも用意し、当初は予定になかったコロナ禍で生み出されたオンラインスタディのプラットフォームやマイクロソフト365のTeamsはじめとしたツールもいかせるようになる。まさに、令和元年度第3回定例会本会議で代表質問をさせていただいた、その理想形が実現されることになる。

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これだけの環境が整ったこと、この3か月で先生方も紙→デジタルへ指導ツールの変更や効果的な方法などを模索し、何と渋谷区の小中学校が連携してノウハウを共有し、お互い勉強し合うという体制まで構築できたのだ。子どもたちもタブレットで学び、学習するということが日常に落とし込まれた。
この3か月を乗り越えたことで、間違いなく渋谷区の学び、そして学校は9月以降の新しい環境の元、圧倒的に進化すると確信している。

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「子どもも大人も育ち合う『共育』のまちシブヤ」をつくるため、渋谷区議会議員となる。前キャリアはベネッセで4,500校の学校支援事業に携わる。現在、「渋谷papamamaマルシェ」、「渋谷をつなげる30人」、「拡張家族Cift」に所属、小学生女子の母でもある。
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