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西参道プロジェクト/自分たちのまちは、自分たちの手でつくろうという取り組み/西参道SANDO地域フェスの軌跡

実現したいなーと思っていた、企画が1年越しで実行できた。
いや、もっというと1年後に企画していたものとは、十何倍も大きな企画となって、目の前に現れてくれた。

この企画は単なる一過性のイベントではない。
まさに、地域の様々なステークホルダーがつながり、作り上げた、まさにこれから地域をつくる仲間たちが集い、つながったキックオフの場であった。

どんな軌跡で、このイベントが生まれたのか?ちょっと記してみたい。

1:始まりはココから

1年前、カフェの運営やクリエイティブなプログラムを提供するアトリア参宮橋の井尾さわこさんと、渋谷区でママたちのCoworkingのNPOやっているタネリーの藤田のえさんと、私(渋谷papamamaマルシェ)で話して盛り上がっていた。

「地元の人たちがつくる、地元のフェスやれたら面白いよね」
「そこに住む人たちが、手作りしたものを売れたりね」
「この明治神宮がある場所から、循環が生まれるような、そんなフェスできたらいいよね。」

なーんて話して、こじんまりと企画していたフェスだったけど、結局コロナの感染爆発でイベントとしてはお流れになって・・・出店くださるはずだった方たちとオンラインの交流会をやったり、アトリアで商品を期間限定で販売したり。

その企画が、西参道プロジェクトとあいまって、こんなに短期間で、こんなにたくさんの人が来てくれる、本当の意味での地域が循環するきっかけになるイベントになろうとは、1年前の私たちは知る由もなかった。

2:西参道プロジェクト~ご近所ミーティング~をきっかけに

そんなこんなで時が過ぎていく中で、渋谷区から発表のあった西参道プロジェクト。明治神宮鎮座100年を契機に、まさに参宮橋のエリアである明治神宮の西門から甲州街道まで続く西参道をきれいな通りにし、並列して走っている首都高高架下の薄暗い空間を文化の発信拠点にしようというプロジェクト。アトリアのさわこさんも町会や商店会と企画していたご近所ミーティングにも参加してくれ、住民の皆さんや町会長や商店会長ともつながりが出来ているような状況だった。

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このご近所ミーティングに参加していた方々の中で、もう少し深く関わってもよいよ。と言ってくれる人たちで、定期的な対話の場を行っていた。そこで、アトリアさわこさんが新しくきれいになった、ポニー公園前の広場で1年間にお流れになった「フェス」やってみたい!といってくれたことが、7月3日の「西参道SANDO地域フェス」につながっていくのだった。

その場にいた、代々木四丁目町会長の本村さん、参宮橋商店会の柏原さん、立正寺の吉崎住職など地域をこれまで支え続けてきてくれたレジェンドな皆さんが「応援するよ!」と背中を押してくれたのだった。

また、渋谷区のまちづくり2課のU課長、T主査、担当のMさん(前課長のYさんも!)が全面協力してくれたことも大きな要因だっただろう。

こうやって、最初はお店でこじんまりとやれたらいいねと言っていたフェスが、地域全体を巻き込んだフェスへと発展していった。

3:まさに協働、クロスセクターによるイベントの作りこみ

子どもたちの世界でも、今「探究」や「協働」という学びが重要だよね!ということで、私も必死にその学びをつくるためにアレコレやっています。が、大人もやんなきゃねというのはいつも思っている。

まさに、新しいイベントを創っていくという活動は、自分たちの地域を探究することに繋がっているし、クロスセクターの方々と協働しないと出来ないよねというので、大人の学びだなあと感じながらやっていた。いずれは、ここの実行委員会に子どもらや10代の若者たちも入ってきてくれると嬉しいのだけども、まずは大人が背中を見せる!

実行委員長でもあり、企画のプロマネ的存在のアトリアのさわこさんが縦横無尽に役所や町会長とも連携しながら、ゴリゴリ進めてくれる。デザイナーでもあるので、チラシやロゴなども。無双なさわこさん、すごい!

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参加団体さんのきめ細やかな対応はアトリアのなおさん(SNSも細やかに発信してくださっていました)、ルール作りなどは代々木深町フカマルシェで経験のあるちかこさんがこれまた丁寧に作ってくださった。

タネリーのえさんと私は、Web担当。ペライチやPeatixを使って、当日のコンテンツをまとめていった。

当日ボランティアの集客や対応は私。バタバタ過ぎて、情報を出すのが遅かったので申し訳なかったのですが、地元の方々がたくさん参加してくださったり、「男手足りない!ピンチ!」の声掛けに、他エリアの地域イベント熟知している先輩方が助けに来てくれたり、本当に感謝しかない状況だった。

会場の配置やデザインは、建築の仕事もしている直樹さんが図面引いてくれたので、当日バタバタしないような配置になっていった。

当日のカメラマンとして、伊藤さんも入ってくれて、かなりステキな写真を残すことも出来たのだった。

代々木4丁目の本村会長にも、これまた縦横無尽に走っていただき、渋谷区役所や警察署、保健所などなど、各所への申請対応や、各町会の皆様への協力打診(テントをお借りする等)、本当に申し訳ないくらい・・・動いていただいた。感謝涙。

渋谷区役所のまちづくり2課の皆さんにも、とても丁寧に寄り添い、伴走いただいたこと、周辺施設への挨拶や申請の許可などの交渉などもしていただいた。

商店会のご協力も必要なので、参宮橋商店の柏原会長にも声かけなどしていただき、当日もトラブルなく終えることが出来た。

そして、1週間前・・・あまりの猛暑・・・しかも借りていたはつらつセンター(屋内)がクーラー故障のため使えないというトラブル。
炎天下の中、テントがあるとは言え、ポニー公園前でやったら熱中症で倒れてしまう人が出るかもしれない。という強い危機感から、雨天時の配置を活かした大きな変更を判断。当初、ポニー公園前にまとめてイベントやろうとしていたものを、高架下と立正寺の3か所へ分けるという判断。高架下と立正寺は屋根もあるし、ある程度涼しい環境で運営できるため、ポニー公園前の団体数を減らし、テントをゆとりもって使える状態にし、日陰の逃げ場を作る作戦に打って出たのだった。

それによって、当初雨天時のみの会場となっていた立正寺さんにも迅速にご協力いただいたり、高架下の利用を渋谷区から首都高速道路機構に打診頂いたり、タネリーのえさんのアイディアで突貫でつくった回遊性を持たせるためのスタンプラリーは(タネリーの理事でもあり、アトリアにも協力いただいている井出さんにもデザイン出して頂くなどお力添えいただきました)大ヒット!!!

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4:そして、イベント当日

ちなみに、Web取材してくれたシブヤ散歩新聞を見てもらうと、大体のイベントの様子が分かるので、こちらの記事で見てもらえたらと思う。

私としては、イベントにたくさんの人が来てくれたことも嬉しかったが、何より地域の方々やお店の方々と一緒に、汗水流しながら、共にこの場を作り上げられたことに一番気持ちが高揚していたし、嬉しかった。

世代とか、立場とか超えてつながれたことが嬉しかった。打ち上げめいたこともできないけど、終わった後にみんなで飲んだ1杯の缶チューハイ(ビールの人も、ジュースの人もいた)がやけにおいしかった。

ここから地域がつながり、お互いを知り、一緒に楽しんだり、助け合ったりできる、そんな地域が生まれそうなそんな予感がしたから。

西参道SANDO地域フェス (1)

5:終わった後も振り返り、次年度へ向けて

終わった後も、今後へ向けてちゃんと振り返る私たち。えらい!(団体さんやボランティアさんからもお声いただき、KPT法でライトだけどちゃんと振り返った)
突貫工事で作ったイベントだから、課題は盛りだくさん。でもここから、どんどんよりよくして行ける可能性しか残っていない。

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今度は、高架下の施設が出来た後のおとなりサンデー6月くらいを目指して、少しずつ仕込んでいきたいと思う。

イベントやって終わり!ではなく、ここからスタートする、みんなでみんなの地域を創る一歩目にしていくために。

西参道SANDO地域フェスのことを取材してくれた渋谷のラジオ(サワコさん編)

西参道SANDO地域フェスのことを取材してくれた渋谷のラジオ(本村会長編)


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