小さい頃の悪戯、一人遊びの癖

誰もいないような宿の屋上で、静かに思いを馳せていた。屋上から下を見ていたら、思わずツバを落としたくなる変な性癖がある。さすがに今はやらないが、昔は橋の上から時々やっていた。
また、ふと昔の木登りを思い出した。
小学生の頃、私は一人遊びばかりやっていた。自宅の柾木の木の枝に登ってくつろいでいたとき、気が大きくなって偉くなったような気がして、下を通る通行人の直前目がけて、当たらないようにだが木の枝や葉を落っことす悪戯をやっていた。通行人が驚いて上を見上げると一瞬私と目が合う…私は、知らないよ、俺じゃないよ、勝手に枝が落ちたんだ、と言いたげにそっぽを向く。そんな悪戯をやっていた。
友達と遊ぶことはあまり好まず、一人遊びばかりして時間を潰していた。そして時々こうして、寂しさを紛らわしていたのだろう。少しは人と関わりたかったのだろう。しかし、それ以上の関わりはしたことがないから好まず、こちらを一瞬向いてくれたらそれで満足で、それ以上は知らないよ、俺はあんたに感心がないよ。そういう子供だった。それがどういう家庭環境から発生したかはよく分かっている…母が私に感心をちゃんと向けていなかったことの表れでしかない。今なら分かる。そして、それがどんなに呪わしい結果となって残っているかも分かる。


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