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クラウドファンディングで入場無料イベントをやりました〜あとがき編〜

8月から足掛け4か月。
クラウドファンディングを元に始まった入場無料3公演が終わりました。
仙台編・宮古編・田老編と連続で長くなりましたが最後に。 


〜ライブハウスの可能性〜

クラウドファンディングで入場無料のライブイベントなんてやるとは思いもしなかった。
実行する中で思った事がいくつか。
クラウドファンディングで支援していないからって気にせず遊びに来てもらう事を意識していた。
「誰でも来れる」ことが目的のひとつ。
そのためにやったようなものです。
ライブハウスに行くには「目的」がある。
アーティストのライブを観に行く事だけじゃなくダンスショーケースやクラブやお笑い。
多様な催しとして。
他にもいろんなものがある。
でも本来そこを無視して、「覗きに来る」くらいの敷居の低さがあってもいいんじゃないかと思ってた。
仙台が地元なんでしょっちゅういろんなライブハウスへ行くけれど、ふらっと行けるものがあまりないんですね。
大人だったら「飲み」に来たってくらいでもいいと思う。
もちろんそこには「お金」の問題が出てくるからそこの扉をこじ開けてみたかった。
フェスとはまた違った遊びの新提案。
何度かMACANAで打ち合わせしてる時にライブエリアに入るバーカウンターまでが無料でその先が有料とかやれそうじゃない?って話をしてた。
いつかはそれをやってみたいと思います。

仙台のオープンで挨拶と諸注意をアナウンスしました。
イベントではほとんどのアーティストに撮影許可を取った。
普段あれはダメこれはダメって縛られるのも仕方がないこと。
それはアーティストの意向や大人の事情だったり様々な問題があるから合わせなくちゃいけない。
ただ、個人的にはそこの賛否を問う訳ではなくて常識の範囲内、誰かに嫌な思いをさせないのならばライブハウスは何をしてもOKなんじゃないかと思っています。
だからそれは極力無くしたかった。
実際、写真や動画ばっかり撮ってる人なんていなかった。
ほとんどの人がライブに夢中。
そんなバンドばかりでした。
FOOL A MEAN GOES.ではモッシュダイブもOKにしました。
遠慮してなのかダイバーは出ませんでしたけど笑。
あれだけごった返した会場でそれでも痴漢も出てないし、ましてや盗難も起きなかった。
クレームらしいクレームもありません。
来場者ひとりひとりの協力があったからだと思っています。
SNSに写真や動画があるのでシェアして思い出してもらえたら嬉しいです。
ハッシュタグは「#ジャイ仙」「#ジャイアンナイトセンダイ」「#アシダン」等であがってます。
無法地帯ではなく秩序に守られた素晴らしい空間。
ありがとうございました。


〜モーモールルギャバンはやっぱり凄かった〜

2日間出演していただいたモーモールルギャバン。
両日ともにモールルお目当ての来場者も多数でした。
「タダでモールル観れるってすごいですね!」って初めてきてくれたお客さんに言われた。
そのためにクラウドファンディングをやってたんですよ。
矢島さんはじめユッカさん、マルガリータさん、スタッフやカメラマンの上原さんも楽しかった!って言っていただいて光栄です。
過酷なスケジュールにも関わらず疲れを微塵も感じない圧倒的なライブ。本当に感動した。
宮古の終わりに写真を。
矢島さんが「並ぶと小顔効果出るんですよ」って言ってたけど俺も頭デカいんで。

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ユッカさん、マルガリータさんありがとうございました!


〜INNOSENT in FORMALとFOOL A MEAN GOES.を呼んだ理由〜

仙台でどうしても観たかったINNOSENT in FORMAL(以下、イノセン)とFOOL A MEAN GOES.(以下、フラミンゴーズ)の出演は自分にとってガッツポーズするくらい嬉しかったです。
イノセンのぽーるすみすさんはライブもDJも自身の物販をやりつつもPA卓付近でイベントをずっと見ててくれた。
それがなにより嬉しかった。
終演後に「イベント自体が楽しかったです」って言ってもらえて、色々お話してた中で大谷さんがサブスクリプションの話をしたことに触れていた。
「本当に俺もそう思ってるから熱くなりました」って。
サブスクは世界規模で考えると日本はまだ浸透していません。
CDはもちろん大事なんだけれど、今はもう違う。
アーティストに還元出来る方法は変わってくるわけで。
個人的にはサブスクで音楽知ってライブ行ってDJで使いたいと思って音源を買ってはいるけれど、それもそのうち変わって来そうな気もする。

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イノセン本当にかっこよかったです。

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いまむーさんが色々と取り持ってくれてフラミンゴーズ来仙が実現しました。感激です。
石丸さんとは以前渋谷のGladでご一緒した事があって、その時はめちゃくちゃ緊張して話せなかった分心底嬉しかった。

ライブハウスで活きているバンドが好きです。
何かに魂を削って凌ぎを削ってる人も好きです。
リスナーとして勝手に背負って何かしたいって本気で思う。
それがDJのモチベーションでもある。
東北でまだライブの場数がないこの仙台出演の2バンドには誰かのきっかけになってくれたらいいなとずっと思ってました。
深夜っぽくアラサー近辺の2000年代に青春まっしぐらのお客さんには必ずハマる人が多いはずって。
イノセンのミクスチャは進化系。
これからの時代のラップコアとは違うミクスチャ。
新世代って言っても過言ではないはず。
フラミンゴーズは予想通りバックグラウンドで食いつく人が沢山来場してくれた。
呼んでくれてありがとうって何人にも言われた。
もちろん自分もそのひとり。
学生時代にコピーバンドもやって遊んでいたくらい。
純粋に「音」をみんなで「楽しめる」バンド。
それはB-DASHやSNAIL RAMPの時と何も変わってない本来在るべき姿だと思う。
知らない曲のはずなのにあれだけ沸き立つフロアを見てて、それは間違いなかったって思えた。
実際どちらの物販も売れていたようで本当に嬉しいです。
どちらもまた呼んでほしいって言ってくれたので必ず仙台で。
絶対呼ぶ。


〜I love you Orchestraと天体3349はマストだった〜

宮古に出演のI love you Orchestra天体3349は都内でも「対」になる事が多い。
2組の関係は絶叫する60度の出会い(そこは省く)からだけれどそれは今でも変わってない。
それはバンドとして人として共鳴するものがあるからだと思います。
宮古でどちらが欠けるのも嫌でワンセットになる事をずっと願ってた。
結果的にどちらもOKでこれもガッツポーズしたくなるレベル。

宮古編でも触れた魁ちゃん
こんな話をしていた。
「フェスをやりたいからその時は出て欲しいんだ」
当初は個人企画で別の構想でした。
それはまたいつかの夢。
それでもその時から一緒にやりたい、出て欲しいって思ってた。
俺にとってはマスターピースです。

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絶叫する60度と初めて一緒になったのは3年前?の気仙沼。
LINE交換して濱田さんともスタッフの南さんとも連絡先を交換した。
なんだかその時から妙な関係。
宮城に来たら会いに行くし、こっちからも東京へ会いにいく。

活動停止が発表された8月、名古屋のライブハウス「MUSIC FARM」で30日間連日公演の最終日へも何も言わず行った。
この時の対バンはI love you Orchestra本体。
ラストの対バン、何かの節目にこの組み合わせ。
その日名古屋の打ち上げにお邪魔した。
Iiyoの「Japanese mosh」はど定番でDJで流すくらい大好き。

その時は自分で引くくらい緊張してIlyoの悠さんと全く話せなくて。
Ilyoのドラムの1人(本体はツインドラムです)はアシュラシンドロームの大津さん。
ちょうどRISING SUN ROCK FES出演のあとで数日前にアップされた"Over the Sun"の話とかしてるもんだから余計に。
突然やって来るチキンハート。
もちろんオファーの話すら出来なくて、改めて後日にメールした笑
そんな経緯もあってこの2バンドに声を掛けないわけがない。


〜なにかあった時のターニングポイントはいつも誰かのおかげ〜

チームの皆さんは尊敬に値します。
魁ちゃんは人一倍悩んで爆発させてひたすら走り続けてる。
だからきっと共鳴しちゃうんだと思う。
俺は数年前に死ぬ一歩手前まで行く程の鬱になった。
そのままだといつか間違いなく再発するから今やってる事をやめなさい」と主治医に宣告されていた。
その後、時間や仲間が解決してくれて何もない時は平和で忘れがちだけれど、引っ掛かるものがないととことん落ちるところまで転げ落ちていきます。
冗談ではなく本当にいつも隣り合わせ。
パーソナルなものがあったりするのでここでは細かくは書かないけれど、そんな時にフックアップしてくれるのが魁ちゃんだったり、ダイノジ大谷さんだったり、ここぞという時に大地さんがいたり。

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既出のアーティスト紹介「0」でダイノジとの出会いを書いたけれど、DJダイノジとの繋がった経緯とか今まで一緒にやってこれた事は自分の生きる原動力になっている。
東北でも多少なりに「DJネモト」「ジャイコナイトセンダイ」って名前を知ってもらえてるのもダイノジのおかげ。
でも一度たりとも驕り高ぶった事はないしこれからもそうなることもないと思う。
全員フラットな関係で見てしまうし承認欲求もあまりないのでそこんとこは向いてないなぁと自分でも思っちゃう。
結局、俺の周りには走ってる人がいないとダメなんです。
支えやきっかけが欲しい。
生きる為に誰かが必要です。

自分のルーツで大好きなチバユウスケさんがやっているバンドThe Birthday「誰かが」というPUFFYに楽曲提供したナンバーがあります。
"everybody needs somebody"
誰かがあなたを必要としている。
そんな存在になれたらいいな。
そのくらいです。

春先に仙台と石巻で絶叫する60度とジャイアンナイトの対バンをやった。
去年から一緒にやることを誘われていた矢先、年末から新年に架けて何もかも全部狂った。
今年「ジャイコナイトセンダイ」が出来なかったのもそれが原因です。
忘れていたのがいよいよ再発しました。
それからは誘われていたものくらいしか消化出来なかった。
今まで大好きなフェスやライブも惰性で行ってるような刺激が消えたそんな毎日。
体力も一気になくなった。
5月の仙台も当日になって行かなきゃ後悔するような気がして無理してとりあえず行った。
それが魁ちゃんのMCに繋がります。
あの時は相当具合悪かったんだろうなと他人事みたいに今だと思える。

仙台と石巻2公演を出させてもらってなんとなく先が明るくなった。
一番の特効薬はこの2日間のイベントだった。
石巻の時に濱田さんともゆっくりと話が出来た。
本人は覚えてないだろうけど、
「大丈夫なのかなって思ってたけど(絶叫を観て)ネモトくんが元気になりそうでよかった」
「いつでも一緒にやろう」
って言ってくれたのがなんとなく胸がスッとするような。
いつも闘ってる人に言われるだけで救われる事がある。
そんな言葉が周りに溢れている。
そんな環境に身を置かれている事がどれだけ大切なのか。
改めて俺は恵まれてると思う。

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それ以降、夏フェスはどれも行けなかったけど気仙沼の海開きのお祭りや岩手の障害者施設の学園祭から出演オファーをもらったりして、そこでパワーを蓄えていつものレールの上に戻ってこれた。
そこから無料イベントやろうって話に繋がる。

まだ結成3ヶ月の天体3349はまだデコボコだけれどそれがまた「生」でいいんです。ここからの進化が観れるから。
メンバーのみなさんありがとうございました。

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〜今後のASHIGARU DANCEのはなし〜

宮古には6年の歳月が経ちましたがイベントをすることが出来ました。
仙台もだけどパニック状態で会場に面倒を沢山かけちゃって申し訳なくもある。
本当にそう思う。
来場者への配慮とかもうちょっとちゃんと出来たんじゃないかなとか反省ばかりです。
無料だから多少目を瞑ってもらえたのかも知れないけれど。
不便掛けた方々には申し訳ありませんでした。

元々あわび祭りに合わせてカウンターアクションを大谷さんが押さえてた。
じゃあ前日に仙台もやろうとそれを軸に今回の話が作られていきます。
実際、ライブイベントはいつかやりたいと思っていた。
DJ人生で縁あってかバンド仲間も多いです。
ずっと前から一緒にやれたらなぁと日頃思っていた。
これでなんとか土台は作れたかな?
クラファンのノウハウも見切り発車なりにゴール出来て勉強になったことが沢山ある。
これからなにかアイデアが生まれるかも知れない。
身銭削って赤字出すのはちょっと違うのでそこは工夫をしながらになるけれどやる。

「ASHIGARU DANCE」はDJダイノジと東北のどこかで毎年やろうとなっています。
クラウドファンディングで無料開催にするかも知れないし、もしかしたら有料イベントにするかも知れない。
形はどうあれ各地で繰り広げられたらいいなと思う。
今回声を掛けた中で来年もあるなら呼んで欲しいって言ってくれたアーティスト。
自分が憧れてた大好きなバンドもいます。
そう思うと夢あるなぁ。

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ここからは勝手な妄想です。
まさか!ってアーティストの出演があるかも知れない。
漫才もダイノジをメインに何組か声掛け出来たらなぁとか。
親子向けのワークショップやったり、その土地の名物をフードで出したり。
地元の中高校生バンドとかいいですよね。
オープニングアクトじゃなく真ん中にとか。
ダンスのショーケースもあったらいいなぁとか。
昼スタートで長丁場のライブハウスでフェスって絶対楽しいことが出来るって確信が持てた。

仙台で何かを一緒にやるのに誰かに同じ歩幅を求めてたわけではないけれど、もしかしたらひとりなんじゃないかってずっと孤独感に潰されていた。
ちょっとでも近くに誰かがいるって羨ましかったりする。
日本各地にジャイコナイトがジャイアンナイトの暖簾分的フランチャイズ化(上納金はしていない)しているけれど、基本どこもチームが出来上がってる。
仙台はネモトが軸に研修生(自称)って言うメンバーがいます。彼は福島在住です。
仙台じゃないんかい!っていう。
転勤族なのでいつか終わりがきっと来る。
ジャイコナイトセンダイにはありがたい事に宮城県外から遊びに来てくれます。
同じフィールドにいちゃダメだと思ってクラブDJもしたりします。
そこで知り合った人がイベントに来てくれたり好きそうな人に声掛けてくれたり。
今回リターンDJのノモトはそんな経緯もあります。
バーで定期ラウンジを一緒にやる相方です。


〜足軽とは〜

常連で来てくれるお客さんを「足軽」と呼んでいます。
ヘビーな足軽ほど当日になるとなぜかスタッフをやってくれます。
自分で言うのも変ですがジャイコナイトセンダイは不思議なイベントです。

クラウドファンディングをスタートさせてからSNSを通じて知り合った方が沢山います。
岩手でお手伝いしてくれる方も仙台で会った事もなかった人がいろいろと協力してくれたり。
本当にありがとうございました。
別件で相談をさせてもらった子がいて、結局その話は流れてしまったけれど仙台に遊びに来てくれた。
どんなもんだろうと様子伺いのはずが楽しすぎて朝までいてしまったそうで。
今までこんな楽しいイベント経験したことないから何かあれば必ずいくって言ってくれて嬉しかった。
全員が全員と話せたわけじゃないので、もしかしたら今後名前をみて何をやらかすんだと遊びに来てくれる人が増えたら本当に嬉しい。


〜最後に〜

クラウドファンディングリターンの全てに対応完了するまで自分の中ではまだ終わりません。
これから進めるものもいくつかあります。
余韻というか反省点込みで思う事が沢山ありました。
いつかまた宮古に帰りたい。
またASIGARU DANCEをやらせてもらいたい。
そう思えたのはひとりひとりみなさんのおかげです。

ライブハウスはみなさんの遊び場です。
ジャイコナイトセンダイのTシャツを着てくれたあなたはもう立派な足軽です。
軽い気持ちであの場に来てくれたあなたもすでに足軽です。
また一緒に東北のあなたの町のライブハウスで遊びましょう

全ての方々へ
本当にありがとうございました


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