◯◯◯で人は動かない

哲学的な問いをしたいわけではないのですが、時折、

「人間ってどうしてこんなに争ったり、揉め事を起こしたりするのだろう?」

と、ふと考えることがあります。
暇なときに、ですよ。

職業柄、そして元々活字好きな性格上、僕は「本」と切っても切れない生活をしており、それなりの数の本をこれまでに読んできました。
その中には自己啓発本やビジネス書も含まれています。

多様な価値観や物の見方に触れてきた結果、なぜ喧嘩や仲違いが絶えないのかについて、こう思うようになりました。

どう思うようになったかというと……





「“論理”で人は動かない」

”人は”ではなく、”世の中は”という言葉に言い換えてもいいかもしれません。

ビジネス書って、実際は、読んでもほとんど役に立たなかったりするじゃないですか。
これはなぜかというと、他人も自分も、論理に従って行動していない、否、できないからではないかと思うんです。

ビジネス書や自己啓発本の類は、どの書籍にも、

「こうやったら仕事は/人生はうまくいく」

という、その手法が書いてあります。
なぜ確実にそれが著者の言う、仕事や人生がうまくいく方法なのかというと、論理に則っているから。
確かに、著者の言う通りに実行できれば効率良く目標を達成できるのだろうと思います。

ただ、人間社会って、

「”感情”で動いている」

んですよね。

論理は”理”という言葉が付く通り、理性的な部分。
頭で自発的に考えることで認識できるもの。

一方、感情は本能的なもの。
理性と本能では、本能のほうが強い。
理性的な判断と本能的な判断を下す場面、どちらが多いかを比べると、

「自分はかなり理性的な人間だ」

という自負のある人でも、本能的な判断を下した場面の方が、これまでの人生の中で多いのではないかと僕は思います。

浮気や不倫、犯罪とかがなくならないのがその証拠だと思います。

僕はこの論理での認識と感情での認識が、争いや揉め事の原因になっていると思います。

ある人が論理で話を進めようとした場合、その人と相対する人が感情で話を進めようとしたら、それはうまくいくわけがない。
また、感情も人それぞれ、どんな感情を抱くかは異なるので、
感情vs感情の会話もまた、うまくいかないことがある。

論理で動いていないところに無理やり論理を当てはめようとしたりすることが、狭義では友人間での仲違いとか、広義では戦争とか経済変化とかの原因になっていると僕は考えます。

だから、自己啓発本やビジネス書を読んで、その通りにやろうとしても続かなかったり、組織がその本の通りには動いてくれなかったりするのではないでしょうか。


読んで頂き誠に有り難う御座います! 虐げられ、孤独に苦しむ皆様が少しでも救われればと思い、物語にその想いを込めております。よければ皆様の媒体でご紹介ください。