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母とはちみつバタートースト

noteって、素敵ですね。たくさんの綺麗な写真とイラストの中から、自分の気に入った一枚を、記事に載せて投稿することができるなんて。写真やイラストのページを見るたびに、使わせていただきたいなと思う作品がたくさんあって、わくわくします。今日は、この美味しそうなトーストの写真を見つけて、ふと、わたしが子どもだった頃の、小さな思い出を綴りたくなりました。

わたしは、コンビニの食パンが好きでした。それも、焼かないで食べることが好きでした。トーストじゃないじゃん!!焼かないで食べるときのパンの香り、パンの味そのものと、耳の部分と真ん中の白い部分のやわらかさの対比が、子どものわたしにはたまらなかったのです。焼いてしまうと、なんか全体的に固くなってしまう気がして、つまらないと思っていました。

でも、そんなわたしのこだわりにも勝つものがありました。隣に座っている母のお皿にのったトーストです。

母は、うっすら焼き色をつけたトーストにバターを塗って、その上にたっぷりのはちみつをかけて食べていました。食いしん坊なわたしは、その美味しそうなパンに目が吸い寄せられていたらしく、母が気づいてひと口食べさせてくれました。それがもう本当に、本当においしくて!

その日から、幼いわたしもパンを焼いて、バターとはちみつで食べる日が増えました。しかし...、自分でバターを塗ってはちみつをかけても、あまりおいしいと思いませんでした。なぜなのかはわかりません。母のやり方を見ながら、くるくるっと、はちみつもかけてみるのですが、まず、どうも美味しそうに見えないのです。味も違いました。わたしは、母が作るトーストが食べたくて、母の手が空いているときには、自分のトーストにもバターとはちみつを塗って欲しいとお願いしました。

きっと、「母が作ってくれた」ということが、いつもの朝のトーストを、何倍もおいしくさせていたのでしょうね。

母の作るはちみつバタートーストは、子どもの頃のわたしにとって、最強においしい朝ごはんでした。



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