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「25歳のときなにしてた?」Vol.4:WEBメディア ディレクター ながりな

プロフィール
千葉県習志野出身。ながりな。

大学卒業後、地域活性に取り組むコンサルティング会社に就職。日本全国の中小企業の商品や伝統工芸品の販路開拓、商品開発支援をする。「暮らしをもっと極めよう」と思い4年間働いた会社を辞め、1年間さまざまな場所に移住をする。その後、フリーランスのディレクターとなり、現在鳥取県と千葉県の2拠点生活をしながら活動を続けている。

ー安心できる人や場所。そんな環境に出会えて見えた自分の在り方ー

表現の場所は会社以外でも作れる

-ながりなは25歳のとき何してましたか?
ながりな:25歳とか本当に結構転機でしたね。
まずは1人暮らしを始めて生活が変わって。会社の先輩に「修行に行くから家に住まないか?」と言われてその人の荷物がそのままのエキゾチックな家を借りて3ヶ月住んだり、週末は愛知とか金沢とか全国各地に毎週旅行に行ってました。

-えぇ、なんだか色々とすごいんですが!
ながりな:平日は定時ダッシュで帰って食材を買い込んで、友人を招いたご飯会を週3回ぐらいしていました。
ほかには社会人4年目で会社員以外のことをやり始めた頃で、鳥取県で知り合ったメンバーと一緒に「川の駅」の立ち上げをやっていました。

※川の駅:カフェや物品販売を行っていた場所(現在は運営者が変わっています)

-「川の駅」の立ち上げはどんなことをしていたんですか?
ながりな:江東区に水陸両用バスが着水するポイントがあって、その横にある売店の運営管理を任されて立ち上げから運営までをみんなでやっていました。

-どうしてそれをしようと思ったんですか?
ながりな:自分のやりたいことに挑戦しようと考えたときに、別に会社以外でもできるなっていうのを思っていたら、ちょうどタイミングよく友達から誘われて。

-実際にやってみてどうでしたか?
ながりな:なんかおもしろかったね。「友達と働く」とか「1から場所を作っていくこと」もそうだし、やっぱり価値観を共有しているメンバーで何かをやるっていうのはすごくよかったです。
それにメンバーは、みんな自分たちのことを可愛がりあっていて、本当にみんな愛に溢れた人たちだったので、そのなかにいたことがすごい救いになりましたね。
 

川の駅の入り口の様子。左に写っているのが当時25歳のながりな。

漠然とした不安から、安心した環境へ

-将来に対してどう思っていましたか?
ながりな:24歳までが結構大変で、お金のことも、自分のアイデンティティーすらも揺らいでいて、将来の漠然とした不安を抱えて本当にどうしようか迷っている時期だったんです。

その不安をなんで感じるのかというと自分の幸せが定まってないからだと思ったんです。なら「自分は最低限何が必要なのか」「何が満たされていたら幸せなのか」を自分で定義しました。
「これがあれば生きていける」っていう基準がわかってから、そういう漠然とした不安はなくなりましたね。

かといって将来をしっかり考えていたわけではなかったかな、25歳は。

-25歳が転機だなと思うのはどうしてですか?
「川の駅」のチームの関係性のように、ちゃんと心理的安全性が保たれた組織に所属できること、それによって安心できる場所ができたのが大きいですね。
おなじ年にシェアハウスにも引っ越して、みんなでご飯作って暮らしも楽しくなったこともあって、自分がいる場への安心や人への信頼がようやくできてきたと思っています。
そういう環境があると、楽しいことを自分で作ったり挑戦しやすくなると実感したからかな。

どんなことも無駄にはならない

-25歳の自分が今の自分をみて、1番予想していなかった出来事はなんですか?
ながりな:関わりたいと思っていた分野や組織で仕事していることかな。
元々、環境に関する仕事をしたいと思っていたから、早めにプロジェクトを回せるようになろうとは思っていたけど、新卒のときに自分で選ぼうとはしていなかった道を選べたなって思っています。

よく無駄になる経験はないっていうけど、「こんな経験が果たして生きるのか?」ってことがちゃんと実になって今に繋がってるっていう実感があるから、驚きというよりはなるべくして、そこに収まってるなとは感じますね。
だけど、当時の自分からしたら、「そんなところで働いてるの?」しかも「フリーランスなの?」とはなるかな。

-最後に、今年で25歳になる私にメッセージをいただけますか?
ながりな:そんな私からメッセージなんて恐縮ですね。
ゆんゆん(インタビュアー)は不安なことや、踏み出せないことはあるの?

-24歳のながりなと似てる感じです。お金のことや仕事のことや不安もあるし、漠然とした不安の中にいる感じがします。

ながりな:漠然とした不安からは自分で考えて抜け出すしかないけど、結局、支えてくれる環境や周りから与えられるものが大きかった気がする。

そういうなにかあっても帰れる安全基地のような環境があると、安心して他のチャレンジに取り組めるってことはすごいあると思うから。
「いい人といい関係を築いていったらいいんじゃないかな」

-もうひとつ聞きたいんですが、やりたいことがあるけど、「これをやったところで何につながるんだろう?」って考えてしまうことがあって。
繋がらなくてもいいじゃん。自分が満足するからとりあえずやってみたらいいんだよ。

-先を考えすぎなんですかね。
ながりな:それを仕事にしなくていいんだよ。

-確かに、仕事にしなくていいんですよね。いつも何かをやることに対して、「これを仕事にしないと」がつきまとうことがあるんです。
ながりな:やっぱり25歳ぐらいから思っているのは、「仕事で自己実現しなくていいな」って。

仕事で実現できる部分もあるけど、それ以外のところでだってやりたいことをやればいいし、そのためには最低限のお金を稼ぐには何をしたらいいのかと、お金にならなくてもやりたいことは何なのかを考える。

それは自分を楽しませることだから趣味じゃん。
趣味で絵をかけばいいし、パンを焼けばいいし、それでだんだん力がついてきたらワークショップをやったりすればいいし。
「やりたいことやったらいいんだよ」



話し手:ながりな
聞き手・書き手:増井結花

※文中の記述はインタビュー当時の内容です

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