記憶術、ユリイカ、blackbird

借りてる本の返却期限が来たので現在のシリーズと次のシリーズの入れ買え期的な休憩。本来なら返しに行った時の次の本借りちゃって間断なく始めるのが良いのだろうけど。まあたまにはこういうのも良い。


記憶力チャンピオンの人の話から記憶術についてなんとなく辿る。「心に記憶の宮殿を作ってそこに記憶したいものを『置いて』いく」というやり方は「マツコの知らない世界」に出ていた記憶術日本チャンピオンの人もいっていたけどローマ時代からあるメジャーなものらしい。それだけだと「自分も記憶術的なものをマスターしたいなあ」的な興味関心なんだけど、山形さんのとこで同系統の本が紹介されてて、「記憶術というのはどうやら知の編成過程らしい。人の記憶と場所・空間との関連。そして古代人はソレを知っていてそういった建築・モニュメントをつくっていったところがある」という話から「ドングリと文明」で紹介されていたヘンジの不思議を思い出す。「ストーンヘンジほかのヘンジのサークルはどうやら人の認知過程を表したものだったらしい」みたいなの。著者的には「記憶や認知できることの新鮮な悦びを表したもの」という解釈だったようにおもうけど、記憶術のほうからたどるとどうやらそれだけでもなく、ヘンジなどの特別な場がそれぞれ「記憶の宮殿」を担っていたのかもしれない。

もしそうなら日本における社、磐、あるいは石庭的なものなんかもそんなところがあったのだろうか。


中沢新一的な浪漫話で南方熊楠とか曼荼羅、チベットのモーツァルトとかおもうけど。ちょっと飛ばし感じもあるか。


とりあえず記憶術関連はソレ系から辿るとして、なんだったら三中信宏さんの系統樹的思考の発生うんたらとトマス・アクィナス辺りをナレッジ・マネジメント的に掘って、空間認知-視覚と記憶とリアリティということからジョナサン・クレーリー的な視覚論、表象文化、アートとメディア辺りについてうんたらかんたらしてもいい。


「埼玉化する日本」からはショッピングモール論をたどっても良いかなと思うのだけど、なんか気分じゃないのでこの本から収集した新しい琴的なものをまとめるに留めることにする。これも軽くエントリにするか、もしくは関連ページみつけてぶくまして軽く済ますかだろうけど。関連でアーツアンドサイエンスというブランドを知って好みだなあとかおもう。んでもお高いみたいなんだけど。。(古着でもお高い。。)

「コレ系でもうちょっと軽く買えるのないかなあ。。一生ものとかじゃなくてセカンドブランド的にデザインとかなんとなく似せてるのでも良いので」とかおもってぐぐってたらこんなサイト見つけて、

https://kinarino.jp/

暮しの手帖的なシンプル・ミニマルなそれに落ち着きつつ、やっぱコレ系でコモデティていうと無印になるのだなあとかおもった。まあこのへんも落ち着いてからぼちぼち掘り直そう。


「吉田健一」についてもやはり明日辺りエントリしようかとおもいつつ、前段階としてこないだの日記を見直してたら「ユリイカと清水康雄について書いてなかったなあ」とか。

https://note.mu/m_um_u/n/n1f95a8aafc22

https://note.mu/m_um_u/n/nae76a0baa2dc

ユリイカはもともと書肆ユリイカから発行された同人詩集で、清水康雄はそこから詩集を上梓し、学生時代からユリイカの編集を手伝っていた。

伊達得夫 - Wikipedia http://bit.ly/1AL4oZ9

ユリイカ (雑誌) - Wikipedia http://bit.ly/qqBRgX

清水康雄(しみず やすお)とは - コトバンク http://bit.ly/1AL58xk


清水康雄は河出書房に務めつつしばらく現代詩手帖とユリイカの編集していが、河出書房の倒産をうけて独立、青土社を起し雑誌「ユリイカ」を復刊させた。復刊当時、1970年代初頭は「現代詩手帖」「詩学」などが詩集としては先行していたけれど、「ベビーブーム世代の若い読者層に照準を合わせたリトルマガジン」的なものとして「ユリイカ」は照準された。すなわち学生運動の時代の団塊の世代。

当初は旧「ユリイカ」からそのまま大岡信などを雑誌の柱とすることになった。吉田健一にも声がかかったのは、清水康雄の吉田健一崇拝という面もあったようだけど、学生運動世代の「既存の権威への反抗」という志向が吉田健一にも認められたところにあったぽい。吉田は既存の英文学界のオルタナ的な存在だったので。ヨーロッパの世紀末というアイデアは大岡信が振ったものだったらしい。


「ユリイカ」もそうだけど「文学界」なんかも古本屋が出版を始めたもので、当時は現代のような専門の出版社も確定してないところがあったので「同人から出版」とか「出版社の倒産」とかけっこうあったみたい。

吉田健一もそのあおりをくらって「いくつかの出版予定を預けていた出版社が倒産したためゾッキ本が神保町の古本屋に並ぶことになり作家吉田健一の不名誉となった」時代があったらしい。その復活の契機となったのが「ユリイカ」復刊における「ヨオロッパの世紀末」の連載だった。こういうのは岩波書店と夏目漱石の関係なんかにもあった。


「神保町の古本屋界隈に古本が叩き売られるように」というのはいまだったらブックオフとかアマゾンのマーケットプレイスで100円本として売られるみたいなものかなとおもうに、いまだとそれも恥ともならない時代だろうから時代も変わったのかなあ、とか。もっとも、あの頃と違って現在の「叩き売られる」状態というのは十分に売れてリクープしてからってことだろうけど。




吉田健一のながれだと「英国の文学」を読み始めた。

「英国文学、あるいはそのもとである英国人の気質というのは英国の季節、長く醜悪な冬とそれに耐え忍ぶ精神、そしてそれを耐えた後の春や夏の解放感にある」という文脈から英国人、あるいはヨーロッパ人にとってつぐみが特別な意味を持つことを知る。

つぐみ、あるいは春告鳥はそういった長い冬が開けたということを知らせる鳥だということ。あるいはそれらについて触れるということは暗に長い冬の孤独と忍従を示すということになる。


ビートルズのblackbirdという曲がいろんなミュージシャンにカバーされていて、その意味合いがいまいちわからなかったのだけどこれでなんとなくわかった気がした。


「鳥が1羽もいなくなったのも同然の冬の後にblackbirdなどの春告鳥の声を聴いたとき、自分の心の周りに凍てついていた氷が解けたような感じがする」


おそらく、Kingfisher(カワセミ)が特別な意味を帯びるのも同様の文脈なのだろう。


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blackbird bonnie pink - Google 検索 http://bit.ly/1eN1Ks4

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αでもβでもなくΚブロガー「正直に本心を吐露すること自体は悪くない。だがそれをしてよいかよくないか、してよい相手かそうでないか、の違いは厳として存在する」
コメント (7)
冬の間に来ていたのはヒヨドリとしても「仕方なく」といったかんじでこっちの様子を絶えず気にしながらたべてました。とくにネコが襲いかかっていくのとか。まあ窓があるので届かないんですが、それでも落ち着かなかったのでしょうね。 英国のこのような気質の話には続きがあって、もともとはフランス人にくらべて表情や感情の変化が乏しく見える英国紳士たちのあり方があって、それについて「どうしてそのようなのか?」と英国人や吉田健一が想ったことのようです。「英国人が冬を耐えられるのはこういう春や夏があるから、ではなく、もともとこのような冬に堪えられる神経の持ち主なので春や夏の(われわれならば圧倒されかねない)楽しさに堪えられるのだ」ということで。自分的にはそれは英国は近代になるまではヨーロッパの片田舎だったことにも関係してるのではないかなあとか思いました
ああ、飛びかかられるとさすがに逃げてたんですが、また食べに来てたり(ビクビクしながらこっちをうかがいながらだったけど(あたしが窓際でちょっと動いただけでも逃げていってたし。 昔の英国人は特にそんな感じだったようですね上流階級でも。ソレに対してフランスの貴族がたが乱痴気しすぎだったのかなとも思うんですが。青森のはBOROですね。ツイードとかキルトとかなかんじでアレも魅力的だったのですが、青森ていうとどっちかというとフランスて感じで、フランスもパリ以外は朴訥な感じなのかなあとか思ったりします(バスクとか南仏とかは関西系みたいなかんじのようですが(佐藤賢一小説的には)
ヒヨドリに餌台のオレンジを荒らされたりもってるオレンジをかっさらわれそうになったりというのがかなり印象的だったのですね?根に持つ、という言い方も変だけどそこでかなり「ヒヨドリめぇ。。」と印象したのだろうなと思ってちょっと笑ってしまいました。生活の実際としてはそんな感じでしょうけど。 | あたしも青森弁がフランス語に聞こえる程度の印象なのですし海外旅行行ったことないのですが佐藤賢一の小説なんか見てるとそんな感じです。あと、フランス帰りの人に聞いても。パリなんかも緯度的には北海道ぐらいなのでけっこうな寒さのようですしね(イギリスはもっと緯度が上)。
そういえばそうかもですね >パサージュとかだから覆われて< なんとなく昔のバザール風で中東からの影響なのかなあと想ったのですが。そいえば昔のパリというか、路地の様子みたいなの的にはブラッサイなんかが有名です http://bit.ly/1Fu1Uer
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