製品にたいする顧客が感じる価値のはかり方

趣旨

私達が提供している製品が利用者に対してどういった価値を提供できているのか?それを定性的、定量的にはかる方法は複数種類存在する。今回はその中で既に製品を購入し利用してくれている人に対してヒアリングによってその導入した製品の価値を明らかにしていく方法について試してみる。本試みにより製品の利用後に与えた消費者に対する価値の評価を行う。

関連文献として下記の記事があるのでそちらをよんでから本記事をよむことをおすすめする。寺嶋がなぜこういった取り組みをするのかといった背景をよみとることができる。

手法の概要

今回実施する手法の概要について説明する。大まかに説明すると、ヒアリング相手(消費者)が購入して普段使っている製品やサービスを購入する権利ごと買取る打診をしてそれに対する消費者が提示する金額とその理由を聞くことによって現在利用中の製品やサービスに対してヒアリング相手が感じている価値を導出する。

具体例を示すなら例えばAさんが普段利用するスマートフォンがあったとする。もしそれをスマフォのメーカーの代表がきて買取たいと打診したとする。更にあなた自身が今後一生スマフォを購入するための権利も良い値(メーカー側には予算あり)で買取たい言ってきたとする。その際あなたが提示する価値と理由が未来の期待値も含めた製品やサービスが消費者自身にもたらす価値である。そういう考え方だ。

質問相手の条件

本実験を行う相手として下記の条件を揃えた。

・弊社製品の購入者またはユーザー、またはその両方であること
・弊社へのテスターとしての協力事例があること。
質問趣旨について正しく理解して解答頂ける方である。

質問方法

実際にヒアリングの手順を示していく。質問者をメーカー、ヒアリングを受けるものを消費者、対象製品を製品とする。メーカーは製品を扱う企業の代表権限をもっており、消費者は製品の消費者である。

1、メーカーは消費者に対してヒアリングの協力を要請をする
2、消費者はメーカーに対してヒアリングの協力を承諾する
3、メーカーは消費者に対して製品をどういった用途で利用しているか質問する。消費者はメーカーに対して具体的な用途について答える。
4、メーカーは消費者に対して製品を利用する前はどうやっていたかを質問する。消費者はメーカーに対して製品を利用するまえの同一目的を達成するための方法や利用していた製品・サービスについて答える。
質問意図:製品導入前後の性質の差分をみるため
5、メーカーは消費者に対して製品についての購入・利用代金について質問する。消費者はメーカーに対して購入・利用当時の代金について回答する。
質問意図:後述する質問回答の基準とするため
6、メーカーは消費者に対して製品を買い取る意思を示す。消費者はメーカーに対して売却希望額を示す。
質問意図:後述する質問回答の基準とするため。
7、メーカーは消費者に対して6を含め製品を購入・利用する権利を買い取る意思を示す。消費者はこの提案を受けると既に利用している製品を購入・利用する権利を

質問事例

以下は実際に上記の質問を実施した実例である。(敬称略
今回は下記の2製品に対して質問を実施した。質問内容は下記にまとめる

また質問趣旨の理解のために先に他の製品においても同様の質問を実施した。

猫車電動化キット:E-Cat kit

クローラユニット:CuGo

芦川農園 芦川

利用機器:E-Cat kit

画像1

大谷農園 大谷

利用機器:E-Cat kit

画像2

奈良文化財研究所 金田

利用機器:CuGo

画像3

まとめ

正直事例としてはまだ少ない、または質問の仕方に問題を感じている。これから数をこなすことでより質問の精度をあげていきたい。

もしこのやり方に対してアドバイスがある人はコメントにて教えてほしい。

最後に

私自身は製品に対する対価は消費者に提供される価値を主要因の一つとして提供されるべきとの考えをもっている。もちろんそれ以外にも原材料や競合関係など複数の要因はある。今回のヒアリングでは消費者に提供される未来への期待値も含めた価値を導出するために実施した。まだ手法としては寺嶋自身納得がいききれない未完成な部分はあるが製品に対する提供価値(未来への期待値も含む)を導出する一つの手法として確立させていければと考える。

参考記事

また関連記事として下記のものもあるので興味のある人はよんでみてほしい

ここから先は

0字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?