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わたしはお酒が好きだ。
誰かと一緒に飲むお酒は楽しい。
ひとりで飲むお酒も、また楽しい。


わたしが好きなのはビール。
つめたくて炭酸キリキリきいてるのも魅力的だけど、五十路の軟弱な胃がふくれてどうにも苦しくなってしまうので、ぬるまって炭酸をあまり感じなくなったのがもっと好き。
それから赤ワイン。
繊細な味の違いなどわかるはずもないバカ舌だから、単純に飲みやすいものが好き。
わたしが飲みやすいと思うのは甘くないやつで、重ければ重いほど好み。


飲む量はたいてい決まっている。
ビール350mlに、赤ワインをグラスで2杯。
それがわたしの適量だ。
その量を超えて飲むことは、通常はない。
何故ならわたしは飲み過ぎると必ず気分が悪くなってしまう体質(多分アルコール代謝があまり得意ではない体質)。
あと、酔っ払って普段とはかけ離れた様子になった人の姿があまり好きじゃないから、ほろ酔いにとどまることが大事で、普段よりちょっとだけ開放された気持ちになれるって状態がベストなのだ。
よって、その日その日の体調による誤差を見越して自分に許すのが、ビール350ml+ワイン2杯。
アルコール摂取の健康的な適量は越してるかと思うけど、通常は飲んでもまぁせいぜい週に2回程度だから、どうにか許されたい。


ほろ酔いになると、決まって何か書きたい衝動が高まる。
そのことを今、まさに実感している(ビールを経てワイン2杯目に突入した、ほろ酔い始めの状態)。
何が書きたいんだかわからないまま、セーブせずにこうして書き始めてしまった。
あまり好きじゃないとかスカして言った〝普段とかけ離れた様子〟に、自らがなってる。
普段からすでに思念垂れ流し気味だけど、その普段以上に垂れ流すっていうこともちょっとやってみたかったから、都合の悪いことには耳を塞いで、こうして書いている。



なんでこんな気分なのかというと、今日仕事帰りにD-DAYの映画をまた観に行ったからだな。
そろそろ上映期間も終わりの気配だけど、まだやっているところはある。
今日で6回目だから、もう映画の筋の流れは暗記済み。
それでも、どうしても観たい気持ちになる日がある。
大画面で、大音量で、ステージの上のユンギさんに会いたい日が。



あの映画、何回観ても慣れるってことがない。
感情と涙腺が直結してる人間なので毎度泣いてしまうんだけど、今日が一番泣いた。
3曲目の〝Agust D〟から、ほとんどずっと涙を拭っていた。
シラフでですよ?
やばいですよね?
いやもう、いろんな感情が渦巻きまくりだったのでね…。

今日(あ、日付変わったから昨日か)はナムジュンさんの新譜がリリースされたし、ジンさんがお戻りになるまであとわずか20日となった。
喜ばしいニュースを聞くと、わたしも心底嬉しくなる。
だけど、それなのに、ここにこんな暗くなる予感しかないことを書き出している。
酒のせいなのか?
酒がスポットを当てたがっているのが、嬉しいことよりとも暗い方角なのか?
だとしたらコレ、楽しい酒ではないのか。
おかしいな、だけど楽しいんだよ?
堂々としんみりした挙句に謎にふつふつと腹が立ってきたことも、振り幅ありすぎて滑稽だけど、正直すぎて自分が楽しい。



そう、今わたしは腹が立ってしかたない。
わたしは戦争が嫌いなんだ。
力で誰かや何かを思い通りにしようとする奴の性根が嫌い。
歴史がどうあれ、今誰かの生命が危機にさらされているなら、それは全部正しくはないんだと思う。
どこかで絶対間違ってんだと思う。 
なのに、なんでそんなことが許されてるんだろう?
子供でもわかってくれるような単純な理屈が通らないことが、どうしようもなくムカつく。
更には、身近かつ卑小なことでいえば、行きたいカフェに行く気になれなくなってしまったことも、飲みたい銘柄のビールを飲むのが嫌になってしまったことも、そんな類の全部の現実もクソみたいだと感じてる。



それから、わたしの大好きな、ステージに立つことが何よりも大好きな人たちが、その場所から遠ざけられてることも、全部全部ムカついて仕方がない。
自分の国の過去がそこに関係してるから、言ってはいけないと思ってたけど。
かまうもんか、言ってやる。
どこの国にも良い人はたくさんいるだろうけど、それに紛れるように悪い奴が必ずいる。
そうして、力を持った悪い奴に操られた良い人は、良い人ではいられなくなる。
わたしは良い人間になりたいと思っているし、自分がそう望まなくなったのならもう消えた方がいいと心から思ってる。
そんなのは理想論だと言われても、ずっと嫌なことは嫌だと言いたいし、言える世の中であることを望んでいるし、そのために出来ることはするつもり。


そんなことを日々思うのに、現実をみると自分にはなんの力もなくて、出来ることが極めて限られているっていうのも、地味にしんどい。
いるべき場所から離されている推したちに対する罪悪感みたいなものも、どうしたって消えはしないし。
そんなぐちゃぐちゃな感情になりながらも、ユンギさんのステージは本当に素晴らしくて。
カッコいいのは当然だけど、そんな言葉じゃとても済ませられないくらいに心を動かされてしまって。
なんなのこれ?
わたしはすごく好きな音楽の形態をひとつ見つけただけと思っていたのに、それじゃ済まされないほどいろんなことを考えさせられて、考えるほどに新しいものが目に入ってきてしまう。
必要で知るべきことも、知る必要などまったくないことも。




【翌日記】
昨日のわたしはここまで書いて力尽きた模様。
酒のどーでもいい話から始まってD-DAY映画に触れといて、戦争に怒ってる。
怖い。
ほろ酔い状態にとどまってないのは明らかで、理由はワイン2杯でなく3杯目に手を出してしまったからだろう。
そんな夜もある。
しかし二日酔いはなく、午前中から週1回の韓国語講座にも真面目に出席してきた。
練習問題を先生に指されて答えられず、教室の中に地獄の沈黙時間を作り出したわりには元気いっぱいだ。
でも予習は大切。
それだけは心に刻もう。






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