Salesforceの仕組みをスタートアップにインストールしてみた

こんにちは、Holmes(ホームズ)で営業責任者やってる松尾です。
新型コロナウイルスが世間を騒がせておりますが、皆様どうお過ごしでしょうか?
罹患された皆様・及び関係者の皆様に謹んでお見舞い申し上げます。

さて、SaaSLoversというバトンブログ企画の発起人である小松さんにお声掛けいただき、思うこと色々書いて良いと言われましたので、HolmesにJoinして6ヶ月目に突入したタイミングでこれまでを振り返ってみようと思います。
このタイミングで初めてnoteなるものを利用しましたので、全然使いこなせてないじゃん!とかは言わないようにお願いします。

*この記事は、#SaaSLovers というバトンブログ企画の一環で書いております。一言で言うと、アドベントカレンダーのようなものです。31人で31日間、何かしらSaaSに関する記事をアップしていきますので、お楽しみに!

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松尾さん、あなたは誰ですか?

そもそも、「あんた誰?」とツッコミたくなる方がいらっしゃると思うので簡単にご説明します。
大学まではバリバリの体育会系で、箱根駅伝を走ったりしました。今話題の厚底シューズなんてまだない頃で、激薄の靴底のシューズで20キロとか走り、生まれたての小鹿のようになることも多々ありましが、気合いと根性だけで生き抜いた4年間(高校含めると7年間)は僕のサラリーマン生活にも多大な影響を及ぼしています。(昨日の大迫選手のマラソン日本記録は凄かったですね!また走りたい!と言う気持ちは1ミリも湧きませんでしたが)


4年生で箱根駅伝走り終わった1月4日に僕はふと思いました。「あれ、俺4月から社会人だけど、働く会社決まってなくね?」。鳥肌が立ちました。
しかし、大学のキャリアセンターで紹介された会社に2週間くらいで内定もらい、僕の就活は2週間で終わりました。就活に単願という概念があるか知りませんが、単願でした。
そんなポップな感じで入社した会社ですが、日立グループに所属するシステムインテグレーターで、従業員数で1,000人弱のそこそこ規模のある会社でした。日立系のシステムインテグレーターでしたが、自社でERPパッケージを開発・販売したり、フルスクラッチで開発したり、他社のパッケージを再販+開発したり、とにかくマルチベンダーで色んなセリングに携わりました。領域も、インフラ(ネットワーク・セキュリティー等々)〜基幹システムまで本当に幅広く担当させていただきました。なんかふらっと入社(悪い意味ではないです)した会社でしたが、なんだかんだで10年くらいいました。


その次は富士通グループで、自社でパブリッククラウドの開発・販売をしている会社に転職したのですが、7ヶ月くらいで辞めちゃいました。


で、その次に転職したのがSalesforce.comで、ここに居た2年間は僕にとって本当に濃厚な2年間でした。リアル精神と時の部屋で、入社して1ヶ月間でインプットされた情報は、これまでの人生で脳味噌にインプットされた量を軽く超えていたと思います。(ちなみに、僕が学生の頃、課題のレポート内容が「経済学の国際化なんちゃら」ってお題だったのですが、僕が提出した内容は「箱根駅伝と国際化」でした。僕のこれまでの脳味噌インプット量は、これらの事実をもとにご想像下さい。)

そんなSalesforce時代にHolmesに出会い、HolmesにSaaS界隈で有名な「The Model」を伝える中で「で、いつHolmes入社するの?」「んじゃ、10月で…」とやり取りを経て、2019年10月よりHolmesの営業責任者として仕事することになりました。
※お堅いバージョンは以下をご参照下さい。
マネージャーとしてフィールドセールスを「売れてる組織」にするワケ 松尾龍太郎(営業責任者)


Salesforce.comとスタートアップ(Holmes)の違いって?

かなり前置きが長くなりましたが、前段の最後の文章に「Salesforceの仕組みをスタートアップにインストールしてみた」の伏線を仕込むことができたと思っています。
現在、Holmesでは営業本部(セールスセクション)でSalesforceの仕組み=The Modelを取り入れた組織運営を行っており、ガッツリインスパイアさせていただいております。

【Holmes sales section】
・マーケティングチーム:リードを獲得することをミッションにする。
・インサイドセールスチーム:リードに対してアプローチして商談化する。
・フィールドセールスチーム:商談を前進させ、受注する。
・カスタマーサクセスチーム:ホームズクラウドを活用してもらい、継続利用してもらう。

ええ、The Modelのまんまです。
これで終わると、インストールも何もないじゃん!とひんしゅく食らっちゃうので、SalesforceとHolmesでの起きたGap的なことをお話ししたいと思います。
一言で言うと、「SaaSの先駆者が創業20年強で獲得したベストプラクティスを、創業して数年のスタートアップに100%適用することは不可能」です。(当たり前ですが)
ザッと、思いつくままにそれを書き出してみますね。(当たり前のことばかりです)

①The Modelには、商談単価と商談期間の軸が無い。
当然ですが、この2つは受注金額→売上金額に大きく影響する部分です。
ここは、Pipeline managementとFrecastで今月の仕上がり・来月の見込み・4半期ベースの見込みを追っていますが、この状況を元にインサイドセールスからの商談供給量をコントロールしたりとかは相当難しいなというのが印象です。
(Salesforceの営業時代は商談供給は常にWelcomeでしたが、Holmesでは有難いことにリード供給量がとんでもない数来るので、単純に商談供給数が多くなり過ぎると商談の質に影響しちゃっています)

②The Modelでは見えない仕事がいっぱいある。
例えば、マーケティングチームはインサイドセールスにリードを供給することにスコープが当たりがちですが、広報の仕事があったり、認知を獲得したりします。商談リードだけじゃなく、採用リードの獲得とかも、人事採用チームと連携しなくちゃなりません。
この辺り、どうKPIを設計するかはかなり試行錯誤しないといけないと思います。(僕はフィールドセールスなので細かいことは知りませんが)

③Salesforce.comは、Salesforceを完璧に使いこなしている。
これまた当たり前ですが、Salesforce.comは間違いなくSalesforceを世界一利用している会社だと思います。(確証はありませんが…)
全てのデータはSalesforce上に格納されているので、本当にSalesforceを見れば全てがわかります。
「取引先」や「取引先責任者」や「商談」は勿論のこと、「ケース」では顧客の問い合わせ履歴が全てわかり、それらのやり取りは全て「Chatter」で記録されています。
何か困ったことがあればとりあえず「グローバル検索」しておけば、ほとんどの悩みは解決できます。
ついで言うと、社内のヘルプデスクも「ケース」を利用しているので、社内のお作法もケース見ればほとんでわかります。
ただ、「ケース」のレコードタイプがあまりにも多過ぎて、どのレコードタイプ利用すれば良いかは常に悩みものです。笑
(Salesforceユーザーだとわかってもらえそうな内容ですね)

④Salesforce.comは100%定量評価。
これはSalesforce.comだけではなく、多くの外資系セールス(を僕は知りませんが)は100%定量で評価されると思っています。
一方で、日系企業は会社の業績評価とか、組織評価も重要な要素になっていると思います。
100%定量以外の評価基準が悪いわけではありませんが、やはりセールスの達成意欲へは多大な影響を及ぼすと思います。
(受注した→Pipelineが減った…と毎月ヒリつきながら思い続けるのは結構辛いですし、Holmes入社して数日は平穏な精神状況になりましたが、その数日後には少し物足りなさを感じる自分がいました。笑)

⑤Salesforce.comはリソースに溢れている。
リソースに溢れているという表現は正しくないと思いますが、単純に従業員30,000人と従業員50名の会社ではリソース量は全然違います。これは、Salesforce.comのオペレーションが完璧(完璧は事実上無いと思いますが)ということにも行き着くかなと思います。
これはルーズボールの発生のしやすさとかに直結する気がしてます。スタートアップでは、このルーズボール拾いは日常茶飯事的に起きているかなと思います。
逆を言うと、Salesforce.comも創業当初はルーズボール拾いに勤しんだ人々が多くいらっしゃるのではないかと思います。(と、思いたい。)


本当に、思いつくままに書いた感じですね。
んじゃ、スタートアップで働くやりがいって何なの?と言われると、それは良い意味で「カオスを楽しめる」ことだと思っています。
大企業だと当たり前のことも、多分昔はあたふたしながら課題を解決していって、当たり前を構築していったんだと思うんですよね。
そこに携わることは、結構レアな経験だと思っていますし、僕はオペレーティングな組織を作る・再現性のある組織を作ることに楽しみを感じているので、毎日が楽しいです。(と自己暗示を掛けています)

大企業からスタートアップにキャリアチェンジを考えている方や、Salesforceの仕組みやHolmesの仕組みをもうちょっと聞いてみたいって方いらっしゃったら、是非お気軽にメッセージいただければと思います。

SaaSLovers(ラバーズ)な皆さんから、今月1ヶ月かけて、1日1ブログずつアップされていきます。ぜひ他の皆様の記事もご覧ください!
明日は、brightcove Marketing Managerの大野さんです。「セミナー・展示会のインターネット動画配信について」という内容とのことで、Holmesの営業としてすごく興味深いです!今のご時世もありますしね!
#SaaSLovers のハッシュタグで記事への反応が終えますので、1ヶ月ぜひお楽しみに!