1440分の使い方~成功者たちの時間管理15の秘訣~を読んでみた

本書は7人の億万長者、239人の起業家、13人のオリンピック選手、29人のオールAの学生に学ぶ生産性向上の日常習慣をまとめ、成功者共通の「生産性向上の習慣」を公開しています。

例えば、成功者はToDoリストを使わない!、億万長者はノートを手書きする!、起業家は朝の習慣を重視する!などです。

本書を活用することで、時間に追われることなく、生産性を向上させ、充実した生活を送るきっかけをつかむことができます。

本書の著者は、成功している友人たちに時間管理のコツを聞いて回るうちに、ある共通点に気づきます。それは、だれひとり「本に書かれているような方法」を口にしなかったことです。本書では、他の本で書かれている当たり前の内容ではなく、実際に成功している人の経験則をベースにまとめられています。

■書籍の紹介
1440分の使い方~成功者たちの時間管理15に秘訣~
ケビン・クルーズ (著)

時間があらゆるものの中で最も重要

本書で紹介されているのは、自力で大成した大金持ちや、プロスポーツ選手、オールAの学生たちです。そういった成功者は、そもそも時間に対する考え方が異なります。そして時間の使い方も異なるのです。

人生の中で最も重要なことは何か?と問われれば、おそらく多くの人が配偶者、子供、友人、健康、お金と上げるはずです。しかし、大成功した人はここに更に時間を上げ、そして時間が最も重要だと考えます。

他のことももちろん大事だが、多くは代替えが効いたり、時間が解決がしてくれるものもあります。しかし、失った時間はもう返ってくることがなく、買うことも、借りることもできないのです。

時間は全ての人に平等に与えられた唯一のもの

時間は全ての人に平等に与えられた唯一のものです。世の中にはお金持ちに生まれてくる人、貧乏に生まれてくる人もいます。高学歴の人もいれば、広告を中退した人もいます。他にもスポーツの才能に恵まれた人がいる一方で、身体が不自由な人もいます。

しかし、時間は全員同じであり、最低限の共通資源といえます。そこを踏まえて、紙に「1440」と大きく言書いて、オフィスのドアに貼り付けるように著書では紹介されています。1440とは、1日24時間を『分』であらわした合計数値になります。

なぜ秒ではなく分なのか

1日8万6400秒。もしこの数字のほうが自分には効果的だと思うのであれば、86,400と記しても良いと書かれています。しかし、本書で分が推奨されているのは、秒ではあまりにも簡単に飛び去ってしまうため、分のほうが時間を噛み締めながら、時間管理ができるという理由からです。

1分で何ができるか考えてみます。成功者たちの1分とは例えば次のようなことです。

・腹筋を30回する
・愛する人に、どれだけ好きか伝える
・お礼状を書く
・ヨガの「火の呼吸」をやる
・初対面の人に自己紹介する
・寄付する
・すばらしいアイディアを考える

などです。大成功した人々は、時間の流れを感じていて、1分に秘められた可能性を知っているのです。

朝目が覚めたら、頭の片隅で「1440、1439、1438」と、カウントダウンを始めることで、大成功した人々の習慣を身につけることができます。

最も重要なタスク「MIT」を見極める

ミズーリ大学セントルイス校のテレーズ・メイカン教授は、時間管理、生産性、ストレスに関する画期的な調査をおこない、それらを特に大きく左右するのは優先順位と仕組み(時間管理に関するテクニックや戦術の実行方法など)の2つであることを発見しました。

簡単に言えば、最も重要なのは、何に専念すべきか、そしてどうやってそれをやり遂げるかが明らかになっているということです。常に最も重要なタスク『MIT』を把握していることが時間管理において不可欠と紹介されています。

たいていの人は健康や富、人間関係に関する目標を立てますが、そして『〇〇までに』といったように、いつまでが時間を明確にした上で、目標を立てるのが求められます。

その目標に近づくために、目下、最も重要なタスク(MIT)はどれか?という視点が重要だということです。MITは、職務や個人の目標によって大きく異なります。新人営業マンであれば、売上目標を達成するために勧誘電話をかけることがあたり、SEであれば、リリース日を死守するために特定のモジュールを修正することが該当するかもしれません。

朝のゴールデンタイムにMITを入れる

MITを決めたら、それをスケジュール化して、1日のできるだけ早い時間に入れるべきです。デューク大学のダン・アリエリー教授によって、ほとんどの人は目覚めてからの2時間が最も生産的で、最も認知機能が高まると言われています。

しかし、多くの人はこの生産的な2時間をSNSやネットサーフィンに費やす傾向があり、ゴールデンタイムを有効活用できていません。この時間をMITに充てれば、今よりもはるかに目標達成に近づけることができるのです。

なぜ、この2時間をMITに使わないかと言えば、それは多くの人は、1日が始まると真っ先に、すぐできる簡単なことをやってしまう傾向があるためです。もしくは、一番やりたくない仕事を早朝にやってしまう人もいます。

あなたのMITを見つけよう

あなたにとってMITは何かをまず考えることが必要です。以下が職種別の例となります。

・起業家なら、四半期目標の達成に最も重要な「1つのこと」を特定しよう
・管理職なら、年次の人事考課のためにどの目標が評価に響くか特定しよう
・フリーランスなら、集客につながる「1つのこと」を明確にしよう

最もの重要なタスク『MIT』を特定し、毎日、何よりも先に取り組む習慣をつけましょう。

ToDoリストをやめる

ToDoリストは『消えることのないウィッシュリスト』と呼ぶべきで、クリアしたいタスクを書き連ねただけで、いつになったら全部終わるのかという具体的な計画がありません。つまり、ToDoリストは必ずしも最終重要項目とは限らないのです。

また、ToDoリストは重要なタスクよりも急ぎのタスクに安易に飛びつきやすくなることも問題点としてあげられます。そして、ToDoリストには、不必要なストレスが生まれることもあります。

未完了のタスクを長々とリストにしておくのは、忘れないという点において重要ですが、対処すべきタスクが残っているという事は、それだけでストレスが溜まります。

スケジュール表を厳格化する

成功者たちは、ToDoリストではなく、スケジュール表管理を徹底しています。重要なことはすべて、やる時間を決め、スケジュール表に入れておく『タイムブロッキング』『タイムボクシング』と呼ばれるスケジュール管理をおこなっています。

また、重要項目は1日のうちできるだけ早い時間帯を割り当てます。どんなに時間とスケジュールをコントロールしようとしても、放っておけない問題が突然発生することは誰しもあります。朝の時間帯は突発タスクが発生する可能性が低いため、成功者たちはその時間帯にMITを入れるのです。

そして、タイムブロッキングした予定は診察の予約だと思って対処します。その理由は、最も重要な予定だからこそ、時間帯を具体的におこなうため、絶対にその予定をズラさないという意識が必要です。


まとめ

今回本書を選定した理由は、目標達成、チームの生産性を上げるために自分が一番身につけなければならない能力は、成功者たちの時間の使い方だと考えたからです。

これまでは目先のタスクをひたすら裁くといった仕事の進行をしていました。それはメンバー時代であれば許されていたのと、タスクが多すぎてとにかくやるしかないという状況だったためです。

しかし、心強いメンバーにどんどん仕事を下すことができているので、だんだんと手が空いてきました。そのため、1500万円を達成するためにマネージャーとしてなにをやるべきか、優先順位をつけて時間管理をする必要が出てきました。

本書を読んで、まずはMITの選定することと、朝の時間管理、あとTODOリストの撤廃といった具体的な時間管理をやる必要が見えてきました。まずは、実践し、そこからどういった結果がでるか検証していきます。

具体的には、通勤電車の中でMITの選定、出社後その予定の実施。そして、ToDoリストを使わず、MITの優先順位ををつけ、スケジューリングしていきます。これまで、誰かに質問や相談されたら無条件で応じていましたが、タイムブロッキングした時間は絶対にそのことだけを優先してやります。

これまで自分にも周りにも甘すぎたので、そこを徹底し、誰よりも厳しくスケジュール管理をして、目標達成の最短距離を進みます。

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