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子どもと片づけた方が、実は効率的?(23)

前回お話しした、片付けの優先度をあげるコツは下のとおりです。

①締め切り日をあらかじめ決めることと
②自分自身が破らないよう環境を整えること
③小さいご褒美を用意し、片付け自体を楽しくすること

このうち、「②予定を破らないような工夫」として、小さいお子さんがいる方は、3時間子供を預かってもらうことを提案しました。ただし、お子さんが幼稚園以上の場合は、できれば一緒に片付けに取り組めると理想的です。

今回は、子どもと一緒に片付けをする際のポイントやそのメリットをお話しします。

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私が親子での片付け指導を行う際に心がけているのが、「子供に作業をさせないこと」です。一般的に親子で片付けする場合、「親が子供に指示を出す」というケースが多いと思いますが、私は「子供が親に指示を出す」スタイルに変えることで、子供も楽しんで片付けができると思っています。

あなたも幼少期、親から「部屋を片付けなさい」と叱られた経験はないですか?当時の片付けは、楽しかったでしょうか?
子供は、親から作業指示を出されると、すぐに不機嫌になったり、遊んでしまったりするものです。「せめて自分のものだけでも片付けて」と命令されたとしても、どう片付けて良いのか分からないと、気分が悪いものです。

整理の作業は勿論1人でもできますが、意思決定者とサポーターの2人1組で行うと、よりスムーズに進みます。

①サポーターがモノを手渡しし、モノを持っている意味について質問する。②意思決定者が、意味を回答し、サポーターに返す。
③サポーターは、モノの意味ごとに分類して、似たモノ同士を固める。

整理収納アドバイザーの仕事の半分は、このサポーター役を担うことですが、プロでなくとも実はコツをつかめば、お子さんは強烈なサポーターになってくれるのです。

以前、30代夫婦と、小学3年生のお嬢さんの自宅を訪問した際、お嬢さんにサポーター役として片付けを主導してもらいました。「使うの? 愛してるいの? 捨てるの?」という言葉が気に入ったようで、次々と床に並べたものを両親に突きつけていきます。子供に判断を迫られて、両親はタジタジ、サボる暇など勿論ありません。お嬢さんも、困っている親御さんに指示する立場が面白いようで、スパルタ式で進めていきます。
この取り組みの良かった点は、親御さんが緊張感を持って片付けられただけではありません。「親にあれだけ指示したのだから、自分も片付けておくか」と、お嬢さん自身も自発的に片付けを始めるという、一石二鳥の結果にもなったのです。

自分でロジックを考えて片付けた部屋は、汚しません。パートナーを巻き込みたい時も、このスタンスは活用できます。「あなたも、部屋片付けなさいよ」と言われると気を悪くする方も多そうですが、「ちょっとだけ、サポーター役をやってくれない?」というお願いであれば、協力してくれる確率も高まるでしょう。あなたのモノを一通り片付け終わったら、今度は立場を逆にスイッチして、パートナーのモノを片付ける際にあなたがサポーター役を担いましょう。

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