見出し画像

私と英語と学生時代

小学生の頃から古典文学とか日本史が好きだった。図書室にあった歴史漫画を端から端まで読み漁り、小学5年生にして「いつか枕草子を原文で読んでみたい!」というレベルまで進化した。
小学6年生の冬、中学受験を終えた時に母が「何処でも好きな所に連れて行ってやる」と言った。言ってから母は「しまったなぁ、『イタリア行きたい!』とか言われたら家計が苦しくなるなぁ。」と思ったらしいのだが(後日談)、当時小学6年生の私が行きたいと告げたのは厳島神社だった。なんと親孝行な娘か。

とにかく海外にはこれっぽっちも興味がなく、中学生になっても「私は生涯日本で生きていくから英語なんてどーでもいいもん!」というスタンスで生きてきた。その結果、英語の成績がどうなったかは言うまでもない。
大学受験は、高校3年間で取り返すことができなかったボロボロの英語力を、国語と日本史でフォローすることでどうにか乗り越えた。
国文学と日本文化をこよなく愛し、大学では幾多の時代の国文学を勉強し(必修だったし)、最終的には江戸文学を研究するという名目のもと、吉原の研究に没頭した。

大学2年を迎える春、家族でハワイに行こうという話になり、生まれて初めて海外旅行を経験した。その時は渋々という感じで、行ってみての感想は「海外旅行も悪くない。」くらいだった。しかしこれを機に、一度くらい友人と海外旅行をしてみるのも良いかもと思うようになった。
そこで大学卒業前にドイツ旅行を計画し、一人の友人と共に約一週間の旅に出た。お互いほぼ海外旅行初心者のくせに何故かパッケージツアーではなく完全フリーで申し込みをしてしまったのだが、ドタバタしつつ無事に旅を終えることができた。この辺の話はいずれ投稿しようと思う。

そしてこの旅行こそが、私の人生観を変えるきっかけとなった。
もっと色んな国で素敵な街並みを眺め、立派な建築物を見て、心に残る芸術に触れ、その国ならではの美味しい食べ物に出会いたいと思うようになったのだ。
おまけにその後何ヵ国旅行する中で、一度きりの人生、日本を捨て海外で生活するのもアリだな、なんて考えまで出てきた。あんなに海外に興味がなかったのに!
そしてそんな今、悔いてやまないことがある。


英語ちゃんと勉強しておけば良かった…。

本当に。
できることなら中学生の頃の自分に忠告してやりたい。「お前はたしかに国語や歴史が好きで、その道に進むことになる。しかし同時に海外にも強く興味を持つものの、英語が出来なすぎて非常にもどかしい思いをすることになる。だからせめて英語はちゃんと勉強しておけ」と。

人生何がきっかけで考えが変わるか分からない。必要ないと思っていた知識が急に必要になるかもしれない。でも、大人になってから勉強するとなると、時間もなけりゃお金もかかる。自分でお金を出さずに勉強できるっていうのは、とても幸せなことだったんだなぁと、10年以上の時を経てようやく実感するのであった。
やっぱり勉強は選り好みせずしっかりやっておくべきですね。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?