見出し画像

自己療養へのささやかな試み

■はじめに

 こんにちは、ゲーム制作サークル「ほんわかふわふわ」代表、花倉みだれです。

 先週は今週やりたいことと今週の展望、みたいなものを書いていました。

 "具体的に「ティラノゲームフェス2022」に参加できたらしたい"
 と言っていたかと思うので、その進捗はどうだったのかという振り返りをざっくりしつつ、今日やったことを少し話して締めようかと思います。


 表題は有名な小説の引用で特に深い意味はないのですが、クリエイティブなことをすることっていうのはそういう面はあるな、という点でわりと印象には残ります。

■ノベルゲーム4day、意外と難しかった

 結論から言うと、参加できませんでした。

 ツールについては最低限把握はできて、分岐も含めた話もどうにかまとめて、あとは書いて実装するだけ……ではありました。実際書き出してました。

 ただ、書いててあまり面白くなかった。完全に企画の敗北を感じました。

■企画を固めるまで

「ほんわかふわふわ」のゲーム制作としては、基本的にはオリジナルキャラクターを推していきたい気持ちが大前提にあります。無限に見させられればそのうち愛着わいてくれるかもしれない戦略が根底にありますからね。

 そのうえで、企画立ち上げから4日で完成させるということが前提となると「ある素材でどうにかする」のは大前提になります。
 "企画を固めて書き出すまで"の思考の流れはそこからはじまってそこに帰結していきました。

 ほんわかふわふわののゲームはunity1weekに参加したものをブラッシュアップしたものが主なので、わりとSD素材率が高いです。

画像1

 例えば『学園スイーツ発見 ~双目(ざらめ)のドーナツ編~』はこんな感じです。

 キャラ絵だけでなくウィンドウなどのUIも作成されていたので真っ先にこれを流用することを考えました。

 ……が「ノベルゲーム」として考えた時に、SDキャラで進行するのは少々厳しいなという結論に至りました。

 「学園スイーツ発見」はあくまでインゲームの導入と結果を示すものとして構想されていて、言うたらイメージはこれなわけです。

画像2

『ぷよぷよ』より

 主人公がそこにいてもSDキャラでいても変じゃない。
 その後のインゲームではプレイヤーも敵も並列に表示されるわけで、その前後の漫才が神視点であることに繋がりもあるわけですよね。

 一方で、典型的なノベルゲームの場合は一人称視点である想定(スチル表示時以外)になっています。主人公が画面に出ること基本的にないうえに、主人公目線でSDキャラが見えてるってどういう世界だ? となってしまいます。

画像3

『スペードの国のアリス』より

 そういうゲームも探せばあるのだとは思うのですが、自分の引き出しにないものは少々厳しい。

 というわけでSD絵の立ち絵流用は諦めて頭身高いイラストを使おうと決めました。
 そのうえで、自分が自由に使えて、透過された立ち絵として使える絵というのがこの2枚です。

目パチ口パクウィンクなし

耳姫

 アイドル衣装!!

 これは直近作っていたパチスロモチーフのゲーム用に作られたものです。
 アイドル物だからアイドル衣装しかないのは当たり前。

 この2人に対して、主人公が何かしらの感想を抱いてアクションを起こして、エンディングが変わる……そういうものを想定しました。

 あまりボリュームあっても首を締めるであろうこと、背景なども最悪歩いて行ける範囲で撮影したものを加工するレベルのシチュエーションにしようという前提で考えました。

 結果出来たのがこういう感じの流れです。

 高2の夏休みを無為にすごす主人公が、漠然と外に出たところ地方アイドルの公演に遭遇する(見るか見ないか選択。見ないとゲームオーバー)
 ライブとMCに対してそれぞれ思うところを持ったり、熱心なファンを通じてアイドル2人に対して理解を深めていく(3回くらい、好感度的なものを変動させる)
 ライブ終わりに、5分間1on1チケットを熱心なファンから譲られ、誰と話すかを決める(2人のどちらのルートかを確定)
 帰宅後、1on1したアイドルのことを思い、何かしらアクションを起こす(2人それぞれのGOODBADを好感度を参照して自動で分岐する)
 帰宅後に起こしたことによって、無為に過ごしていた主人公と地方アイドルそれぞれに何かしらの変化が起きる。

 もう少し具体的に言えば、こんな感じ

 無為に過ごして主人公は、漠然と街に出た時に売れない地方アイドルの営業ライブに遭遇する。なんとなく見ていたところ「サンタを目指している」という設定の同年代アイドルである佐々岡・つかさに惹かれる。
 既存のファンの布教行為として1on1のチケットを譲り受けた主人公はつかさと対話する。つかさの「サンタクロースのように目の前の人を笑顔にできることを誇りに思う」というMCに対して、ステキだと思うと伝える。
 帰宅後このことを思い返し、自分も誰かのために役に立てればよいなと主人公は思い至る。
 主人公は無為に過ごしていた夏休みのうち1日を老人ホームで祖母と面会することにする。久しぶりの孫との再会に祖母は喜ぶ。その時、慰問の仕事をしていたつかさと遭遇。老若男女問わず真摯に接しているつかさの姿に感心し、つかさもまた、人のために動いた主人公のことを認めて再会を喜ぶ。
 つかさと主人公の会話を老人たちに恋愛的な方向で冷やかされ、それをお互いに否定しつつ今後も頑張ろうぜと励ましあう(GOODEND)

 「ずっとアイドル衣装であること」「なるべく短い話にする」
 といった条件を受けて「初めてそのアイドルのことを知った客とアイドル」という舞台に設定したわけですね。キャラクターの造詣についてはMCとその辺のファンに語らせることでステレオタイプ的に好き嫌いくらいは思ってもらって、最終的に少しだけ変わった未来を分岐として提示することでインタラクティブになるかなぁ……みたいな感じですね。

 改めて見てみて、習作という前提も含めてそれなりな感じでそこまで悪いというわけでもない気もしています。素材の縛りもクリアしていますし。ゆるゆると取り組んでいきたい気持ちもないではないです。

■実際書いてみて

 「書いてて面白くなかった」のは自分の力量不足もあるんだろうなぁとも思うんですよね。
 この舞台設定だと「つかさ・姫花のステージ」「ファンと自分の客席」の実質2箇所会話の場所があって、実質的に描きたいキャラクターと主人公がしばらくの間直接のやりとりができないんですよね。
 主人公が絶対介入できないステージでのMC、それを受けてファンと会話する時に絶対介入してこないステージ組……という分断された流れがどうにも面白くならなくて、ちょっと止まってしまった感じがありました。選択肢が直接攻略対象のリアクションになるまでが遠すぎる。
 エンディングの振れ幅としても「客とアイドル」は原則崩せなくて、かつ立ち絵も固定なので
「ちょっと前向きになった主人公の行動先に、仕事として来たアイドルと遭遇して営業の時を振り返りつつお互いの成長を認め合う(GOODEND)」「変わらず仕事をしているアイドルのことを、通りすがりの客として眺める(NORMALEND)」「アイドルが解散してることを事後で知る(BADEND)」
 みたいな振れ幅しか思いつかなくて、ちょっと弱いな~という気持ちもないではないです。

 あと「かなり短い話」として設定しているつもりではあったのですが、それでもちょっと冗長になってしまった感覚があったのですよね。
 単純に書く時間の見積もりを越えたうえに、筆もノらないという形になり棚上げてしまいました。

 とはいえ消化不良なのでどうにかしたいですね~! ノベルゲームは作りたい……!!!

■今週の予定

 前回の記事にも書いている通り、今週はunity1週間ゲームジャムのお時間です。

 こちらは最初から全員1週間のやつですし、ちゃんと走りきれる企画を考えて作って走りきりたいですね~!!!

 クリエイティブな欲求不満は作ることでしか癒やされないな~って思いますしね!!!

 お題なんだろうな~。今回本当になんも準備してないので対応したいところですね~!

■余談

 クリエイティブな欲求不満がある時、私はよくお菓子焼きます。

 レシピどおりにやればほぼ頓挫せず完成させられてちょっと自信持てますし、美味しいから自己満足度が高い!!

  前向きに生きていきたいところですね~!!

お気持ちを形にして頂けることは大変光栄で、勿体ないながら大いに感謝いたします。いつもよりちょっとおいしい飲み物や食べ物を頂きますね。