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最近見た映画の感想『名探偵コナン緋色の弾丸』『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』

■はじめに

 こんにちは、映画行くと目がその日ちょっとしんどくなる花倉みだれです。
 映画ライターとかVRライターとかって特殊な体力も必要な気がしますね。

 21/4/25現在では映画館も休業のところも多いかと思いますが、ちょっと前にシンエヴァとコナンの映画を見てきたのでその感想をすごくざっくり書こうかと思います。

 あまり深い考察とかはしないですが、ネタバレについては特に考慮はしない(するかはわからないですが)ので嫌な方は戻ったほうが無難かもしれません。

■シン・エヴァンゲリオン劇場版:||

 自分はEVAについては新劇場版は全部見ているものの、テレビは所々歯抜け、旧劇場版は未見、スパロボはじめとしたゲーム版やパチンコ・パチスロは触れたり触れなかったり、漫画版は序盤は読んでるけど最後まで追えてへいない……と、正直とても中途半端なファンだと思います。
 愛着はありますが、濃厚なファンだとは決して自称できない感じですね。

 どうしても、この「自分とEVAの関係性」を前提としないと感想が成り立たないのかな、という節のある映画でした。

 映像的に綺麗でよく動いて面白いから引っ張ってくれるし「EVAという作品の終わり」を示してくれたという点で感慨深いものがあるものの、全体としてはよくわからない部分も多かったなぁ……というのが率直な感想です。

 ただ、この「よくわからない感じ」も90年代のオシャレなアニメとしてのエッセンスが詰まっていて「よくわからない感じが楽しい」というところまで昇華されてたかなと思います。
 とにもかくにも、唐突に出てくる専門用語や世界観が多くて、なにそれ? どういうこと? みたいなことを考えながら見ていく作品というのが個人的には懐かしい体験で面白かったです(なくなった、というわけではないと思いますけど)。
 知らない、愛着のない作品でこれをやられても多分面白くないですしね。

 映像的には「悪い意味でちょっとゲーム的でチープな違和感がある」絵作りがあって、でもシナリオ的にはその違和感を感じさせるのがちょうどいい場面だったので上手いなぁ……と思ったりしました(Unity使ってどうこう、っていうのもこのあたりなのかなとか思ったりしました)。

 シナリオも、Qで底に落としてからの展開としてそれなりに丁寧に描かれていて、Qに大なり小なり違和感を抱いていた一人として、それなりの納得感はありました。

 なんだかんだで満足感はありました。観て良かったです。

■名探偵コナン緋色の弾丸

 コナン映画第24作目ですね。毎年定番になっていてすごい。

 コロナの影響で一年延期して満を持して公開……したはずがまた緊急事態で休館してるところも多そうで大変ですねぇ。セーラームーンとか絶対見ようと思ってたものを自分もその流れで見損ねてたりする一方で、ちょうど収まってるタイミングで公開できればワンチャンス鬼滅化もありそうで、大変な世界だ……。

「オリンピック(名称はオリジナル)に向けて作られたリニアモーターカーを使ってIOC(名称はオリジナル)の会長を殺そうとする人をなんだかんだで止める

 という筋なので、たしかにオリンピックの年に公開したかったのも頷けます。

 自分は第16作『名探偵コナン 11人目のストライカー』から毎年見ていますが、近年のコナン映画としては比較的アクション要素が薄めで推理要素は濃い目だったという印象です。なんと人が死にません。体感的には珍しい。
 オリンピックやIOC会長というモチーフはありつつも、別にバッハさん殺すわけではなくオリジナルの存在ですし、リニアは現実に開通してるわけではないし……と「実在のゲスト」的存在がいない(または薄い)ことも、色々好き勝手やれてる要因なのかなぁとか想像しました(ノルマ的には名古屋の名勝を映すことだったんだろうなぁ……というのは察するのですが、無理なく組み込んでいたという印象です)。
 例えば『11人目のストライカー』では三浦知良や遠藤保仁が登場して、特に遠藤はかなり容疑者的存在のはずなのですがコナンさんが一切疑わないなど不自然な筋となっていたりしました。それがなかったのは良かったなと思います。

 爆発あり、カーチェイスあり、脱線あり、毒ガス殺(未遂)あり、と映像的に派手で退屈しない、安心して見られるエンターテインメントな映画だなと思いました。

 コナンファン向けの訴求としては「赤井家集結! 赤井さん大活躍!」みたいな売り方をされていますが、そのあたりに期待しすぎるとちょっと肩透かしはくらいそうです。

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 公式サイトより

 確かに全員同じ事件絡みで動いてはいて活躍どころもあるのですが、じゃあ何か進展しているかというとそうでもないですし、赤井さんの活躍もコナンさんのアシストあってこそ的な描かれ方なので今ひとつな感覚が正直ありました。『ゼロの執行人』における安室や『紺青の拳』における京極的な描かれ方を期待するとややガッカリすることになるかもしれません。

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 よくCMで使われる場面。思ったより劇中で見るとパッとしない。

 キャラクター映画としては焦点がややブレていて、群像的というほどは面白くない印象なんですよね。コンセプトや広報の題材として「赤井家」を主役に据えてしまった(それの代表格として赤井を据えた)ことによる印象の齟齬かな、と思います(よっぽど羽田秀吉のほうが活躍する印象です)。

 なんだかんだと言いましたが、近年のコナン映画の中では印象的には面白いほうでした。
 この一言で感想としては片付いてしまいますね(笑)

 全然話に絡んでは来ないのですが、園子と灰原に対する好感度が上がる気はします。

●終わりに

 緊急事態前の状況的にも、レイトショーなくなってるのが仕事終わりのタイミングで見れなくて映画館は大変そうだなぁ……とか思いました。

 また落ち着いたらぼちぼち色々観てみたいところです!

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