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快適な在宅ワークを送るためのコンディショニング丼

執筆/石松佑梨(管理栄養士)

今日のお昼ごはんは何を食べましたか?短いお昼休みの中で簡単に作って食べることができる料理の多くがお米や麺中心。どうしても糖質中心の食事に偏りがちです。こういった食事の中で不足する栄養素が、たんぱく質やビタミン、ミネラル、食物繊維などです。


だからと言って、不足する栄養素を補うために、料理の品数を増やすのは大変です。ここでは「丼1品」でできる「コンディショニング」をご紹介します。


賢くおいしく食べてランチタイムを「コンディショニングタイム」に変えましょう!

1品で完結!コンディショニング丼 青菜ときくらげのたまごとじ丼

図1

▼材料(1人分):
サラダ油大1、おろしにんにく小さじ1/2、乾燥きくらげ4枚、青菜1/2束、オイスターソース小2、たまご2個 ※青菜は、ほうれん草や小松菜、菜花など…何にでも代替できます。

▼作り方:
①乾燥きくらげは、朝に漬水しておけばお昼の時間には戻ります。(時間がない場合はぬるま湯20分程度で戻ります。)戻ったきくらげは石突をとって、一口大にカットします。
②フライパンに油とにんにくを炒め、香りが出たら、きくらげ、青菜を順に加えて強火でサッと炒めます。
③オイスターソースで調味し、仕上げに溶きたまごを流し入れたら、へらで大きく攪拌してできあがりです。

▼料理のPOINT:
今のように外出しづらい時期にぜひ活用していただきたい食材が「乾物」です。切干大根、干ししたけ、高野豆腐、ひじき、わかめ、きくらげなどは長期保存がきくだけではなく、栄養価が高いものも多く、常備しておくと、日々の料理にとても便利です。
今回は比較的すぐ手に入りやすい食材を選びましたが、乾燥きくらげ以外の材料は自宅にあるもので代替できます。冷蔵庫に余っている野菜(もやし、白菜、キャベツ、ピーマン)や、薄切り豚肉、ひき肉、えび、しらすなど…なんでもプラスして、ぜひ具沢山の丼に仕上げて下さい。
美味しく作るコツは「青菜」です。青菜は加熱し過ぎると水分が出てきてしまいます。片栗粉でとろみをつけるレシピではありませんので、さっと強火で炒めて下さい。味付けのオイスターソースは、醤油、塩こしょう、ナンプラー、鶏がらスープ、豆板醤+みそ等でも代替できます。

▼コンディショニング学:
丼めし(糖質)+きくらげ(食物繊維、ビタミンD、鉄)+たまご(たんぱく質、ビタミンC以外のビタミン、ミネラル)+青菜(食物繊維、ビタミンC、ミネラル)

上記の通り、丼や麺のような単品料理はどうしても糖質過多になりがちです。
コンディショニング丼のPOINTは、丼具材で「お米や麺に不足する栄養素を補ってあげること」です。

きくらげにはビタミンDと鉄が多く含まれています。ビタミンDは、骨の健康や免疫力を維持するために必要なビタミンです。日光を浴びることで体内でも作ることができますが、今のように外出しづらい時には食品から積極的に補っていただきたい栄養素です。一方の鉄には体の隅々まで酸素や栄養素を運び、活動エネルギーを作る働きがあります。鉄不足は疲れやすさだけでなく、肌トラブルや不眠、頭痛、イライラなども引き起こす要因にもなりかねません。
たまごには食物繊維とビタミンC以外の栄養素が含まれています。青菜やブロッコリー、キャベツ、ピーマンなどの野菜と合わせて食物繊維とビタミンCをプラスすることで、完全食に近づけることができます。

石松 佑梨(管理栄養士)
DOT.RECIPE代表。大学卒業後、16年間の管理栄養士経験にて2.5万人以上の食事指導に携わる。 スポーツ栄養ではサッカー日本代表選手をはじめ、世界で活躍するトップアスリートたちの食トレを個別でサポート。 現在は、トップアスリートの食トレをビジネスパーソン向けにリデザインした「コンディショニングフード」を発信中。おいしいには一切妥協しない「ずるい栄養学」で、みんなの「なりたい」を叶えるべく活動している。

石松佑梨さんプロフィール写真2


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