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2024年5月に読んだ小説についてつらつらと

ろくがつ…6月になりました…。だんだんと気温も上がってきて夏を感じる日も増えてきた今日この頃ですが、もうあと一ヶ月もしないうちに上半期ベストの時期になるんですね…はやい…。この半年に何を読んだかなあ…。
5月は人生初の作家さんのサイン会にも行ったりしました…めちゃくちゃ緊張した…場数を踏めばああいう時に緊張しなくなるんだろうか…んー…(無理そうです…)

そんなこんなで5月中も相変わらずこつこつと小説を読んでいたので、また今回もゆっくり振り返っていきましょう。


二月公「声優ラジオのウラオモテ DJCD」(電撃文庫)
今期、映像化のほうでも楽しませてもらっている作品のスピンオフ、楽しかった…一部はwebの電撃ノベコミ+で既読済み。
由美子や千佳のまわりにいる人々…マネージャーや放送作家、はたまた同じ声優のあの人などなど…本編のウラで進んでいたお話が詰め込まれていてひたすらに面白かったなあ。そんななかでも柚日咲さんのお話が特に笑いすぎておなかくるしかったです…(笑) 加賀崎さんと由美子の距離感というか絆みたいな部分もとても好きなんですよね、良きです。
ずっと共に歩んで見守ってきた加賀崎さんの由美子への想いには涙腺ゆるゆるになってしまうんだよなあ……。
今巻はコミカライズを担当されている巻本梅実さんがカバーイラスト・挿絵を描いているのが幸せでしかない……。


米澤穂信「冬期限定ボンボンショコラ事件」(創元推理文庫)
読む前は…ついに待ちに待ったこの時がきたという気持ちと、読んだら終わってしまうという気持ちが混ざり合って一言では語れない感情になっていましたね…それでも見届けなければと気持ちをしっかり固めてページをめくり始めました。この作品に対する想いは別に書いた記事で全て書き出したと思っているので、ここでは最大限の感謝の気持ちを贈りたい作品でありシリーズでした…!!とだけ言っておくなど…。ありがとうございました…!


野村美月「ものがたり洋菓子店 月と私 ふたつの奇跡」(ポプラ文庫)
わくわくしながら読み始めたシリーズ第二弾、甘いなあ、甘かった…(笑)
前作に続きうっとりしてしまう美味しそうなお菓子と甘い人間模様に心が温まりました。タルト・タタンたべたい…!
恋愛模様というか、糖分ましましの続刊だった気がするなあ…とてもよかったです。糖花さんと語部さんだけではなく麦ちゃんの気持ちの行方も気になるところ。各話タイトルも眺めているだけで楽しいものがありますよね…!
なんだかひさびさに野村美月さんの本に触れてもっと読みたいという気持ちが高まっており、6月から文学少女シリーズを少しずつ再読しようかなと思っています。読みたい本がたくさんー、読むのが追いつかないー。


カミツキレイニー「魔女と猟犬4」(ガガガ文庫)
毎回、どんな魔女が登場するのかワクワクしますね…シリーズ第四弾。今回は『お菓子の魔女』を中心としたお話、シリーズで一番切なく重たい気持ちになる巻だった気がしますね…おもしろかった…。アントン、フランツィスカ、ジャック三人の関係と行き着く先に心揺らされて…。
テレサリサのカヌレ愛の深さには大笑いしてしまいますね。


榛名丼「レプリカだって、恋をする。3」(電撃文庫)
前巻の余韻がああいう感じだったので3巻はどうなるのかと…ああ…とてもよかった…読み終わって胸がいっぱいな気持ちになりました…また一つレプリカとオリジナルの関係が紐解かれる冬の季節のシリーズ第三弾。
彼女が心の胸の内を吐露する場面はどうしたって心揺さぶられてしまってぽろぽろとなみだとまらなくなっていたなあ…。
すでに7月の続刊のカバーイラストもお披露目されていてナオの姿が眩しかったです、はやく読みたいです…。


門田充宏「ウィンズテイル・テイルズ 時不知の魔女と刻印の子」(集英社文庫)
門田充宏さんの本でこのあらすじは読まないわけにはいかないんですよね…夢中で読みきってしまった…おもしろかった…! 世界中のあらゆる文明が荒廃し、異質な存在から百年あまりの侵略が続く世界で繰り広げられる長編サイエンス・ファンタジーの開幕編。
中盤から終盤にかけてのあの風呂敷が広がった瞬間のワクワク感はたまらないものがあったなあ…。ああいう展開はとても好きです…。
その世界で生きる特殊な刻印を持つ少年リンディと、同じく刻印を持つ少女のメイリーンのボーイミーツガールでもあり、彼や彼女が時に思い悩みながらもニーモティカを始めとした教え導く人々から見守られつつ、どういうかたちでこの世界に立ち向かっていくのか続きがとても楽しみ。


入間人間「安達としまむら 9」(電撃文庫)
肩の力をぬいて楽しめる短編集のような感じでしたね、楽しかったです、シリーズ第9弾。メインのお二人の面白さは分かっているなかで、島村母と安達母のやり取り好きだったなあ…島村母の絶妙な(?)適当さに笑いがとまらなかった、それにふりまわされる安達母の面白さよ…。


白川紺子「鳥衣の華」(角川文庫)
幼なじみで許嫁…ああ…好きですねー、好きなお話です。序盤からあの人が登場したのも嬉しいお話でした。月季と霊耀のゆっくりとしたやり取りが好きすぎたなあ…巻末の番外編読んで更に二人のこと好きになって…。
月季が向ける霊耀への静かで深い想い……そして巫術師としての高い能力に憧れと嫉妬の入り混じった感情を月季へ抱きながらも常に真っ直ぐに立つ霊耀の姿がたまらないお話だったな…。
島に渦巻くよどんだ気配を二人がどう紐解いていくのか…はらはらしながら面白く読みました。
月季や霊耀がたべていた肉饅頭おいしそうでしたね…(笑) たべたいー。


荻原規子「エチュード春一番 第一曲 小犬のプレリュード」(角川文庫)
ずっと気になっていたシリーズですね、音楽関連の言葉がタイトルに入っていると気になってしまう…。
とてもかろやかな楽しさがあって面白かったなあ、小犬に宿った人間を目指している八百万の神の行動や考え方…そしてどこかズレた物言いでヒロインの美綾とやり取りする姿に所々で笑ってしまう楽しさがありました、楽しさだけではなくヒトの暗い一面のどっしりした部分も読み所でしたね。
ヒロインである美綾の大学生としての新生活や、再び再会した幼なじみとのやり取り、終盤に進んでいくにしたがって高まっていく不穏な動き…と、最後まで引き込まれて読みきってしまった…。おもしろかった…。続きも近いうちに読みたいところです。卵サンドおいしそう…(笑)


高丘哲次「最果ての泥徒」(新潮社)
ようやく読みました…好きな作家さんがだいぶ前に呟いていてその時からずっと気になっていた本。メインはファンタジーといえるのだけれど、その他にも色々な魅力に満ちあふれた設定・要素も含んでいて好みのお話でした。泥徒(ゴーレム)と呼ばれる仮初めの生命を与えられ創られた存在が産業として発展した世界でのお話。
泥徒の与える影響により混沌としてくる世界を歩きながら、徐々に人間へと近づいていくスタルィと尖筆師として成熟していくマヤがどういう場所に辿り着くのかその長い長い旅路に夢中になって読みました…。
ヒトとヒトでないものの関係性のお話、この上なく好きなんですよね…。


天祢涼「Ghost ぼくの初恋が消えるまで」(星海社FICTIONS)
初恋の想い人が幽霊となって現れるところから始まる青春ミステリ。
永遠に彼女への想いは変わらないと信じ年齢を重ねていく理人、やがて身長や年齢が彼女を追い越していく理人の姿が切なかったなあ…。ラストシーンのうつくしく切ない余韻がとても深く心に残る……。



6月は私にしては外に出る機会が多い予定なので、睡眠時間をしっかり確保する…!!などなど、より一層体調面に気を使っていきたいところ。
6月を乗りきれば小市民シリーズのアニメがいよいよ…です…!!(その前にユーフォの最終話にも向き合わなければなんですよね…むぐぐ…)

6月も素敵な本との出会いがありますように…。