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田舎で暮らすということ その2

東京から地元の田舎に戻り、もう8年になります。

環境も良く人は多すぎず、暮らしやすいのは事実ですが、少しだけ不便なこともあります。今回は、病院問題です。


わたしは市内でもかなり中心地に住んでいます。そのためGoogleMapで検索すると、歯医者、耳鼻科、内科、だいたいのものは近くにあります。しかしそれを選ぶ時の基準はとても難しい…なぜならば、都会では良くも悪くも集まるネットの口コミサイトはほぼ機能していないのです。

当然これはグルメ系の話でも言えますが、グルメに関してはそういうことが趣味みたいな人が一定数いらっしゃるので、それなりの情報は探せないことはない。ただ病院となると皆無と言っても過言ではないのです。


耳鼻科で検査なしにアレルギーと断言される

数年前、季節の変わり目に喉が痛くなり耳鼻科を検索しました。家と職場が徒歩15分くらいでどちらも中心部にあるので、出勤がてら立ち寄ることができる耳鼻科を受診することにしました。

当然、口コミなどどこにも載っていません。いちおうGoogleMapで外観を見たところ、割と綺麗な新しい建物だったこともありとりあえず行ってみることにしました。

幸いほとんど待たずに診療室へ通され、出てきた医者は推定70代は超えている白髪のおじいさんでした。ゆっくりとヨレヨレ歩いてきてわたしの前に座りました。

一瞬、不安になりましたがこうなったら診てもらうしかないのでわたしは言われるがまま口を開けました。口と鼻を数秒診てその医者が言ったのは

「アレルギーですね」

…わたし今までアレルギーと言われたことは一度もありません、というか、その前に! アレルギーとはなんの検査もせず分かるもの???と思い「では、何のアレルギーなんでしょうか?」と聞いたのです。すると、わたしの分かるわけないのでは?感が伝わったのか若干イライラした感じで

「あのね、人間はみんなアレルギー持ってるから誰でも。」

…え? 

ちなみに人間はみんな埃のアレルギーだそうです。みなさんもお気をつけください。

当然それ以来その耳鼻科には行っていません。今も季節の変わり目になるとアレルギー()が出るのですが、今は知り合いに聞いた耳鼻科に通っています。とてもよき。田舎では口コミが最も信頼できる情報源です。


深夜緊急病院で夜中2時の出来事

ある年、広島へ行き牡蠣をさんざん食べました。ちょうど宮島では牡蠣のお祭りもやっていて生はもちろん、蒸し、焼きなど。

地元に戻ってきてからバスに乗っているとき、少し車に酔ったかな、という気持ち悪さを感じたののが最初で、数時間後には嘔吐下痢が始まり止まる気配はありません。

こういうのはとにかく出すしかないと聞いたことがあったのですが、想像を絶する苦しさに病院を検索。

よりによってその日は日曜。休日緊急病院しか対応してくれるところはありません。その中で一番近い病院は、タクシーで10分程度。わたしはとにかくそこへ向かいました。

時間は夜10時を回っていたと思いますが、院内はたくさんの人がいました。診察には少し時間がかかると言われましたが仕方ありません。

待っている間も嘔吐が止まらず病院のトイレで膝をついて便器を抱え嘔吐しました。わたしはその日帰ってきたままの白いデニムを履いていたにも関わらず、です。それほど辛かった…。

やがて診察。ノロかはさておきウィルス性だから点滴くらいしかすることはありませんと言われ、診察室の横のストレッチャーで点滴を受けました。

その時

「もう時間が遅いから点滴した後、一晩入院して朝帰るといいよ」

と言われたのでわたしは同意。点滴を受けている間もとにかく悪寒がひどくペラペラの布団を追加でかぶせてもらい、横になったまま何度も吐き戻しながら数時間点滴を受けている間にわたしは眠ってしまっていました。

次に目が覚めたのは深夜2時過ぎでした。診察室の明かりは落とされ薄暗く近くには誰もいません。点滴の針は腕に入ったままです。

入院をしたことがないので、ここで朝まで?と思いましたが、とりあえず廊下へ出て看護師らしき人に現状を伝えると、ここに人がいたことに驚かれた後、医者を呼んでくるということでした。

現れた医者は診察してくれた人とは別の人でした。そして早口で

「迎えにきてもらって帰って。」

と言い放ち、入院などできるわけないと一蹴。わたしは当時、パートナーもいなくて一人暮らしだったので迎えには誰も来れないというと、実家に電話すると言われました。実家は車で1時間ほどかかることを伝えても、です。

それでタクシーはないのか?と聞いたら「病院の前に止まってるだろ」と言われ、わたしはそそくさと会計を済まし、病院をあとにしました。

あとでその病院の名前を地元の人に話して知ったのは、悪評高くて有名だよ、ということ。


都会なら淘汰されるであろうものが田舎では存在していること、あとは2度目になりますが、田舎の情報源は口コミがいちばんです。

田舎暮らしを考えている方の参考になれば幸いです…





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