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みかぐらうたをあじわう2

七下り目
(ひのきしん、ぢばへの伏せ込み)
一言ひのきしんの話
田地に託して、この元の屋敷こそ神の田地、蒔いた種が皆生える最高の田地であると、真実を明かされます。ぢばが一切の守護の元であるならばと、真実の種蒔き、即ち、ひのきしんに帰り来る人々に、十分な天の与えを恵むことを約束されます。世界のふしんが後半の主題ですが、その初めに、ぢばに伏せ込むひのきしんを仰しゃいます。世界のふしんは、ひのきしんによって進められるということです。
八下り目
(不思議なふしん)
不思議なふしんに取り掛かるに際しての心構えを仕込まれます。不思議なふしんは、世界中から参集する人々のひのきしんによって、自ずと出来てくると、まず原則を示されます。また、欲の心を忘れ、誠真実の心を定めるよう求められると共に、むやみに急がず、よくよく思案し、何ほどか心を澄ました上で、ふしんに着手するよう諭されます。
ふしんの用材、人材は、予め神が見いだし、見定めた上で段取りをすると安堵させられると共に、ついには人々の心が澄み切るに到ると請け合われます。
九下り目
(人材の引き出し)
人材、ようぼくの引き出し
広い世界を駆け巡り、人々の心を洗ってたすけをすると宣べ、難儀不自由の因である我欲を捨て、神にもたれよと諭されます。また、この道に進み出るには、欲を道連れの信仰を戒め、しっかりと思案をし、心を定めるよう重ねて求められます。さらに、「天理王命」と神名を唱えてつとめをするからには、本元であるぢばへ出向くのうにと、ようぼくの引き出しの次第を示されます。
十下り目
(おたすけ話の核心、種)
人材の引き出しに際してのおたすけの要諦を、心澄み切れ極楽や、病の元は心からと明かされます。心違いが身上に現れるとし、人の心を水に譬え、それを濁らせる欲の心を泥に譬えて、欲を払拭し心が澄み切れば、生きながらにして極楽の境地に到ること、また病はたすけたい親心から見せるのであって、心を改めれば治ると、おたすけ話の核心を諭されます。
十一下り目
(ひのきしんはぢばへのふせこみ)
不思議なたすけに浴した人々が、ご恩報じにとおぢばに馳せ参じる姿を通して、ひのきしんの心得、意義を歌われます。ぢば定めに始まり、ぢばへの伏せ込みであるひのきしんについて、夫婦揃って、欲を忘れてと、ひのきしんの心得を諭される一方、土持ちを例に、ひのきしんは身を以てするお供えだと、その意義を明示されます。をやの思いが分かり、ひのきしんに励むところ、ついには、ぢばに蒔いた真実の種は、何の計らいをせずとも、十分な収穫を得ることができると、喜びと感謝の言葉を以て結ばれます。
十二下り目
(大工、棟梁、親神様の思召に沿うふしんの進め方)
土持ちひのきしんによる基礎工事の上に、いよいよ建築です。不思議なふしんを進めるには、万事大工の立場にある者が、まず神意を伺い、それに基づいて指図するようにと諭されます。また、大工を采配する四人の棟梁を挙げて、その引き寄せ、役割を述べ、いよいよ大工の人数も揃ったとの勇みの中に、締め括られます。

『みかぐら略解』上田嘉太郎 より

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