僕が紺色の服ばかり着る理由。

 

僕と会ったことのある人は知っていると思うけど、僕はほとんど毎日、なにかしら紺色のものを身につけている。

持っている服は紺と黒、少しだけ白、その3色だけ。決めているというより、自然とそうなってしまった、という方が正しいかもしれない。

 

服やおしゃれをするのは好きだけど、毎日のコーディネートを考えたり鏡の前で服をいろいろ合わせてみたりすることは、面倒だと思ってしまう。

だからできるだけ「何とでも合わせやすい服」を意識的に選んで、手持ちの服同士、どれとどれを合わせて着てもコーディネートとして成立するように自分の服を揃えてみることにした。

すると色も「合わせやすい色」にだんだんと絞られてくる。コーディネートにつかう色の数はおおよそ3色くらいがちょうどいいから、白と黒、あとは僕が好きな紺色。

こうして僕のクローゼットは黒からはじまり濃紺から青へ。薄くなっていき、白で終わるグラデーションになった。

 

紺色の服ばかりを着はじめていくつか変わったことがある。いくつかの色の中から一色を選ぶとき、僕にはなんとなく紺色が配られるようになった。贈り物をいただいたりするときなんかも、「紺色の何か」であることが増えた。

「その人の色」がある人、例えばピンクのあの人や真っ黒のあの人が思い浮かぶけど、そういうイメージがある人は「とりあえずこの色のものをなにかあげておけばいい」と思ってもらえるから、選んでくれる相手にとっても楽なのかもしれない。

 

紺色とは日本的な色である気がする。主張はせず、周囲を生かしながら、でも芯はしっかり通っているような強い意思を感じる色だ。

そして、紺色が似合う人種と言われている日本人にとっては、紺色というのはどんな色やスタイルが流行ったとしても、それに関係なく常に中心にある色。

紺色のそういう、どちらにも偏らずに調和のとれるところ、孔子の『論語』でいう「中庸」であるところが好きなんだなぁと思う。

と、理由をいくつかこしらえてみたけど、「だいたいの服の色展開に黒か紺か白のどれかはある」というのが一番大きいのかもなぁ。

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