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理科大数学科1年次振り返り

 こんにちは。2023年3月14日の進級発表により,2023年4月1日付での2年次進級が決定しました。

 私の所属している学科は1年次→2年次と4年→卒業の2回しか留年がないので,これで4年生までは上がれることが確定しました。とりあえず一安心です。

 さて,表題の通り本記事では東京理科大学理学部第一部数学科1年次に履修した授業の振り返りをしようと思います。あまり人に自慢できるような成績ではないですが,後輩にも参考になると思いますし,自分自身の戒めとして公開します。
 なお,本記事を書くに当たって,東工大の授業の振り返り記事を投稿している temmieさん の記事の構成を参考にさせて頂いております。この場をお借りして感謝申し上げます。

理科大の成績制度

 理科大の成績制度をご存知ない方のために軽く説明しておきます。理科大生の方は飛ばしてもらって構いません。
 成績は以下のように区分されています。

成績評価

 GPAは以下の計算式で算出されます。

GPA算出式

 つまり,理科大ではGPAは4が最大値ということになります。

前期

解析学の基礎 A組 (太田先生) 3単位「A」

 まずは必修から行きます。こちらはいわゆる解析学を1から構成していくという授業でした。講義資料があらかじめ配布されていたため,あまり授業中は気を張らずに,復習メインで勉強していました。
 中間試験と期末試験の2回試験があり,試験問題は講義資料の例題と定理の証明がメインででました。最後の方の「原始関数の存在」のセクションが重くてあまり勉強せずに期末試験に行ったら,そこが1問でて全く取れませんでした。配点は課題20点・中間試験20点・期末試験60点でした。

1変数の微分積分 A組 (太田先生) 2単位「A」

 こちらも「解析学の基礎」と同様,解析の授業ですが,厳密な定義は置いておいて逆三角関数やTaylorの定理,微分方程式などの計算をしていくという授業でした。
 計算が多いので,練習問題をしっかり解けるようにすることが大切だと思います。期末試験で対数関数のTaylor展開がうまく行えずに1問落としてしまいました。こちらは中間試験がなく課題20点・期末試験80点の評価だったため,1問落とすだけでも命取りになりますね。元々計算も苦手なのでAで収まってくれてよかったです。

線形代数学1 A組 (功刀先生) 3単位「A」

 線形代数の導入から簡約化までと行列式を扱いました。理科大の先生が書かれている教科書が指定の教科書でしたが,(当時は)自分にあまり合わないと感じたため市販の演習書を買って範囲の問題を解きました。講義・演習の両方に期末試験があり,演習の期末試験で慣れた状態で講義の期末試験に臨めたのがとても良かったと思います。配点は課題10点・期末試験(演習)30点・期末試験(講義)60点でした。

論理と集合 A組 山川先生 3単位「S」

 これぞ数学科と言わんばかりに論理を使い回す授業でした。集合論をだいたい扱います。新しい概念が多く,ちょっとでも分からないところがあるとすぐに置いていかれます。講義資料があるので,予習復習をじっくりできるのが良かったです。講義資料の定理をしっかり理解し,例と練習問題をしっかり解いていれば試験も解けると思います。配点は演習(小テスト3回)40点・中間試験30点・期末試験30点でした。演習の小テストで計算ができず,あと逆写像の求め方を知らず,ポロポロと落としてしまいましたが,中間試験・期末試験でおそらくミスがなかったためSを取れたと思います。

コンピュータ入門1 (山本先生) 2単位「S」

 Excel・PowerPointの扱い方とHTMLの書き方を学びます。非同期なので対面での授業ではなくLETUS上に上がっている資料を読み課題を提出するという授業になります。普通に課題をやってそれなりのクオリティのものを提出しておけばSは来ます。

Reading & Writing 1 (キ組) (清水先生) 1単位「B」

 理科大数学科では,週2コマの英語の授業が2年次まであります。クラス分けは年度最初のTOEIC IPテストR&Wは日本人の先生のもと,指定された教科書の本文を読み,Writing課題を提出するという授業でした。中1の頃からの英語アレルギーが発症し、対面授業13回のうち、最大の5回欠席しました。小テストと課題は全てこなしていたのでB評価をもらえて良かったです。

Listening & Speaking 1 (オ組) (W.Kasmer先生) 1単位「B」

 こちらは外国人の先生が行う形式の授業です。共通テストリスニング34点の耳には何も聞き取れなかったので,先生の話を聞きながら永遠にTwitterで助けを求めていました。友だちやることを教えてくれた課題だけ提出してあとはなんとなくで90分耐えていました。大学の成績、友だちの有無が本当に重要です。

中国語(初級A) (篠塚先生) 1単位「A」

 理科大数学科では第2外国語が4コマ必修になっています。中国語・フランス語・ドイツ語・ロシア語から選択できるのですが,新しい文字を学びたくないし,ローマ字すら見たくなかったので中国語を選びました。(まさか拼音(発音)の記号で嫌というほどローマ字が出てくるとは知らずに…)
 初級A・Bは基礎メイン,初級C・Dは応用メインということになっているのですが,学ぶことはあまり変わらない気がします。
 篠塚先生はITCを活用した授業で表彰をもらっているらしく,スマホにアプリをダウンロードして,それを見ながらワークシートを各自行い発音練習をするという授業でした。分からないところはその場で先生に聞くことができ,とても効率化された授業だと感じました。
 LETUS上で受ける小テストが何個もあるのですが,そのうち3つくらいを受験し忘れていたらしく,Sを逃してしまいました。勿体無い。

中国語(初級C) (大山先生) 1単位「S」

 こちらは英語と同様,中国人の先生が行う形式の授業です。指定教科書の本文を1課読み,一人一人当てられて発音させられる授業を2回行ったのち,1週間後にその2課の本文を丸暗記して前で発表させられるという授業でした。
 先生は優しいですが,発音に関してはビシバシ注意されますし,みんなの前で発音しないといけないわけですから,極端にメンタルが弱い人は気をつけたほうがいいかもしれません
 成績は普通に勉強してればBはきます。発音が良ければSも,という感じでしたが,勉強量がとても多いので,完全な単位目的でこの授業を取るのはオススメできないです。中国語の発音はかなり上達すると思います。自分は英語を完全に諦めている人間英語が苦手なので,中国語1年間くらいはしっかり学ぼうと思って勉強しました。

教職概論 (臼田先生) 2単位「S」

 こちらは,教職課程における1年次の必修科目になります。一般教養科目として卒業所要単位に参入できるので,これを読んでいる新1年生の方はとりあえず教職課程に登録しておいてこの授業を受けてみてから続けるか決めてもいいかもしれません。
 教職概論という名の通り,学校教育の理念や編成過程を学ぶ授業となっています。この授業とオンライン同期の授業で選択できたので,友だちの教職課程履修者はだいたいオンラインの方を取っていました。自分はZoomを利用した同期授業は絶対にゲームをしてしまうと思った同期授業に苦手意識を持っていたため,評価は厳しめの先生でしたが対面の方を選びました。
 この授業は最初の60分ほどで先生が解説を行い,20分でグループに分かれてディスカッション,最後の10分で各グループの代表者が教壇でまとめて発表という形式でした。こちらも,コミュニケーションに極端な苦手意識を持っている人にはオススメできないです。私は,教育学や特別支援教育にそれなりに興味があることもあり,この授業を楽しむことができました。
 期末試験は用語の穴埋めが全くできずに,正直B以下かもと思ったくらいの出来でしたが,毎週枠内をぎっしり埋めていたワークシートが評価されたのか,Sを頂きました。

化学1 (峯木先生) 2単位「S」

 理科大数学科では物理学・化学・生物学のそれぞれ1,2の6つの授業の中から3つの授業を取らないといけません。私は,大学受験で使用していた(勉強したとは言っていない)物理と化学にしました。
 この授業はオンライン非同期で,毎週LETUSにアップロードされる講義動画を視聴して,教科書を見ながら課題に取り組むという授業でした。課題の答え合わせを友だちとそれなりに行って提出していました。最後の期末試験は,ほとんどが課題から出されていた印象です。課題と試験で極端に間違えていなければSをもらえると思います。授業の内容は有機化学でしたが,高校の有機化学とは異なるように思いました。(この授業は新型コロナウイルスの影響で非同期となっていたため,来年からは対面の可能性が高いです。)

物理学1 (興治先生) 2単位「A」

 こちらは,力学をいわゆる微分積分を用いて進めていく授業でした。対面で出席しても,Zoomで出席してもいいという授業でしたが,評価基準が試験と課題だったた上,スライドを用いるという形式の授業が肌に合わなかったため,途中からZoomすら出席しなくなってしまいました。力学を微積分学を用いて解くという練習は高1の頃多少やっていたおかげであまり勉強しなくてもなんとかなりましたが,内容も難しく評価も厳しいので,高校で物理を履修していない人や受験で物理を使用していない人は化学か生物学にしておいた方がいいと思います。(同じ先生の場合)

日本国憲法 (神野先生) 2単位「S」

 こちらは教職課程で必修となっており,一般教養科目として卒業要件単位に算入できます。私の時は非同期オンラインで,LETUSにアップロードされた動画を見る,あるいは講義資料を読んで課題を提出するという授業でしたが,今は対面の授業となっています。課題の量は毎週200字程度,期末レポートが3600字と少なめで,これは対面になってからも変わってなく,理科大の中ではかなりの楽単だと思われます。毎週課題を提出していて,期末レポートでそれなりに論理の伴った文章が書けていればSをもらえると思います。

健康・スポーツ科学 (村上先生) 2単位「S」

 こちらは体育の科目となっており,教職課程において2単位の取得が求められます。普通の体育(スポーツ科学)1単位やシーズンスポーツを2つ取るか,座学のこちらの授業を1つ取るかを選ぶことができます。私は歩くこと以外の運動が好きではないので座学にしました。
 同名の授業でも先生によって扱う内容がかなり異なるらしく,村上先生はスポーツ心理学を扱う授業でした。
毎週500~700字程度のレポートを書かないといけなく,授業もきちんと見てないと書けない内容の課題だったので,結構大変でした…。(教職履修者じゃなければオススメはできないです。)根気強く毎回課題をしっかりやればSをもらえると思います。

後期

多変数の微分積分 (太田先生) “5”単位 「B」

 後期の解析系は,多変数の微分積分を扱いました。偏微分や極地問題,重積分,陰関数定理を学びました。正直,証明が難しすぎてあまり理解できなかったように思えます。1周目では何を言っているかさっぱり分からず,2周目でようやく感覚を掴める,と言った感じでした。
 配点は課題20点・第1回中間試験20点・第2回中間試験20点・期末試験40点でした。証明はとても難解でしたが,試験はほとんどが計算問題で,単位は取れるようになっています。
 第2回試験で半分講義資料からそのまま出題されたにも関わらず,その部分だけ丸々落としてしまい,期末試験もあまり奮いませんでした。5単位というだけあってBだとかなり成績に響くので悔しいです。

線形代数学2 (功刀先生) 3単位「B」

 線形代数の前期の続きをそのまま扱います。ベクトル空間や線形写像という代数学の概念を線形代数にそのまま当てはめたような概念を学びます。前期の線形代数で,指定教科書があまり合わないと思ったと書きましたが,後期の範囲は定理や例題の構成がとてもよく,読み進めるうちに線形代数にハマっていき,指定教科書を使ってドンドン先取りしていました。
 配点は前期と同様です。線形代数の概念の理解にとても時間を使ったのですが,試験は計算ですのでうまく解けなかった問題が数問あったように思います。とはいえ,簡約化くらいしか間違えている印象がなくAは固いと思っていたのでBの成績を見た時は軽くショックを受けてしまいました。(逆に幾何学基礎がBだと思っていた。)

幾何学基礎 (山川先生) 3単位「A」

 おそらくベクトル解析という分野を扱っていたのだと思います。空間上の曲線に対して微分や積分を考えるという授業でした。
 こちらはガッツリ計算ですので,1回定理を理解して,あとは計算の練習さえすれば単位は取れるでしょう。
 配点は中間試験(演習)20点・中間試験(講義)30点・期末試験(演習)20点・期末試験(講義)30点でした。演習の試験が全て計算,講義の試験も計算メインで若干理解度を問われているという印象でした。演習の試験はボロボロでしたが,講義の試験の手応えがよくなんとかAに収まってくれたと思います。

コンピュータ入門2 (山本先生) 2単位「S」

 前期はかなりの楽単だったコンピュータ入門ですが,後期はC言語を用いたプログラミングを学ぶため,難易度が跳ね上がります。あまりプログラミングが得意ではない,あるいはプログラミングを勉強したくないという人は,あらかじめプログラミングが得意そうな人を探しておくといいと思います。プログラミングを専門に学ぶ応用数学科の人でもいいかもしれません。(数学は教えないといけなくなりますが。)
 私は前期にC言語を独学していたため,難なく課題をこなすことができました。

Reading & Writing 2 (清水先生) 1単位「B」

 前期と同様に5回欠席した結果,はじめ成績が「-」になっていました。(楽単)
 流石に先生のミスだろうと思い,成績再調査を申請し,教授に直接メールをしました。その結果Bに変更となり無事単位を貰うことができました。
 成績に不備があると感じたら,迷わず成績再調査を申請した方がいいと思います。

Listening & Speaking 2 (W.Kasmer先生) 1単位「B」

 前期と同様です。(略)

中国語(初級B) (篠塚先生) 1単位「S」

 前期と同様です。前期にテストを受け忘れた反省を生かし,期末試験の前に全ての小テストが受験されているかをしっかり確認しました。受け忘れている場合は,最終回で先生に申請すればその日にもう一度受験できます。優しすぎる。(前期はその日を休んでしまったんですけどね)

中国語(初級D) (大山先生) 1単位「S」

 前期と同様です。ただし,最後の方に中国語で200字以上の自己紹介を覚えてPowerPointを作成して発表する回があり,前期より大変かもしれません。

総合的な学習の時間の指導法 (田中先生) 1単位「B」

 こちらは教職で必修となる科目です。あまりこういうことは言いたくないのですが,最初から最後まで何を言っているのか理解できませんでした。課題はしっかりやったのでAはくるかと思っていたのですがね…。8回中2回休んだのが原因でしょうか?理科大って出席点をつけてはいけない規則があるはずなのでそんなことないんでしょうけど。

特別支援教育論 (中村先生) 1単位「S」

 こちらも教職で必修となる科目です。障害を持つ生徒への教育というテーマで授業が進みます。授業はあまり聞いていなかったのですが,興味のあるテーマということもあり,配布された講義資料は結構読みました。毎週の課題は授業中に終わる程度のもので楽でしたが,最後の期末レポートが少し大変でした。受講する人がいたら講義資料はまとめて取っておいた方が良いです。

化学2 (峯木先生) 2単位「S」

 前期で説明した通り,理科はあと1つ単位を取らなければならず,化学か物理かかなり迷いましたが,興味のある物理ではなく単位の取りやすい化学を選びました。内容は理論化学でした。ちなみに後期の物理は電磁気学です。
 前期と違い対面の授業となってしまい,1限だったこともあり出席にかなり苦労しました。その分課題は前期よりも軽く,期末試験がなくなりました。課題だけで評価ということもあり,課題の見直しはかなり念入りに行いました。それなりに出席と課題をこなしていれば単位をもらえます。

経済学 (新堂先生) 2単位「C」

 こちらは一般教養科目として履修しました。成績評価方法が試験一発勝負というのが魅力的でした。実際,授業は3回しか出席せず,試験勉強も直前しかしてないので,内容は結構難しいのですが,単位が取れればかなり効率がいいと思います。
 元々ミクロ経済学を独学でかじっていたため勉強しなくても半分くらいは取れるのではないかと思っていたのですが,初回授業でマクロ経済学を中心に扱うと言われ絶望しました。結局直前に詰め込んでなんとか単位を取りました。勉強したくない人には経済学はオススメしません。

全体成績とふり返り

 全体で卒業所要単位を48単位,追加で教職単位を2単位の50単位取得しました。GPAは 3.08/4.00 でした。

 前期に比べて後期は数学の成績が低かったです。原因は,数学より会計の勉強に時間を割きすぎたことや,一番配点の大きい試験の対策の詰めが甘かったことがあると思います。2年次はもう少ししっかり計画を立てて勉強しようと思いました。

おわりに

 いかがでしたでしょうか?1年次の成績を軽く振り返ってみました。後輩や数学科の勉強をしたい方などの参考になれば幸いです。よければ下の記事もご覧になってみてください!

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