これくらいでいいやと自分に妥協すると、そこで止まってしまう

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この言葉を実行するのはとても難しいと思います。
自分の納得出来るラインに常にいられればいいですが、人間なので上手くいかない時も当然あります。

レースで思うように行かなかった時に、「まあこれくらいならいいか」と基準を下げてしまうと、その次もその基準ラインまでしかいけなくなってしまいます。

「いいか」「いいか」が続くと、下がってしまった基準がいつしか普通になっていきます。

「自分の決めたこと」を続けるのはとても難しいことですよね。
「お菓子は禁止」としていても「これだけ」と思っているうちに我慢が出来なくなったり、「寝る前にストレッチや身体のケアをする」と決めても、「他にやりたいことがあるから今日だけなしにしよ」という日が出てきてしまったり。

一度下がってしまった基準はなかなか元に戻せません。

もちろん、プライドを捨ててやっていくことも出来ます。それでも良いという人は良いと思います。
でも、高いレベルで戦いたい人は、それではいけませんよね。いかに自分に厳しくなれるかが大事だと思います。私の周りで強い選手は、みんなストイック・負けず嫌いそして継続力があります。
競技を楽しみながらも、高いレベルにいる自分に自信を持っています。

納得のいく成績が出ず続けるのか引退するのか悩んでいる人は沢山いると思います。
モヤモヤとした気持ちのまま競技を続けるのなら、スパッとやめてしまっても良いのではないかと私は思います。もう一度、納得のいく成績が出ることもあるかもしれませんが、もし、そのまま上手くいかないことだらけになるのなら、引退を決めても良い。

結果論でしかないので、成功か失敗かは分かりません。ただ、後悔のないようによく考えて決めて欲しいです。

私は大学4年生まで競技を続けました。
中学、高校と割と順調に良い成績を出してきて、周りの人達も当然「大学でも続ける」という感じでした。
しかし、私自身は合宿、遠征、合宿などのハードスケジュールで心も身体も疲れきっていました。慣れない環境での合宿や遠征は私には合っておらず、その疲れは、競技への意欲も奪っていきました。
それでも自分の考え気持ちよりも周りの人達の考えに流されて大学へ進学します。

練習は好きなので出来るものの、勝負に対する気持ちは薄くいざという時の集中は出来ませんでした。食事もそれまで押えていたものが爆発したのか、抑えられず、高校時代から7、8kg体重が増えてしまいました。
大会へ出てもギリギリ入賞できるかどうか。期待していた人たちからは「太ったな」「最近ダメだな」「あなたのレースを見ていても全然感動しない」「もっと頑張れ」などと言われました。
まあそれでも4年生まで続け、最後のレース頑張ろうと思っていたところで練習中にけつまづいて怪我をしてしまいました。

本番までには治らず、不完全燃焼のまま引退となってしまいました。

だから私は後悔だらけです。
1つ目に、自分で考えず周りに流されて続けてしまったこと。
2つ目に、引退の時にはすでに落ちぶれていたこと。

高校でスパッと辞めていれば、「あいつは凄かった」と思ってもらえていたかもしれないのに、「あいつは落ちたな。だから辞めるんだ」と思われているはずです。そして、なにより良い思い出をもって次の一歩を踏み出せていたと思います。
続けたからこそ良いこともあったけれど、続けたからこそ味わう悔しさ、後悔の方が大きいです。
「まあいいや」で続けていたことが、結果的に自分の価値を下げることになっていました。

だから、ダメならダメでスパッと決断する力が必要だと思います。
どうか自分に自信を持って歩いていける選択をしてください。自分の決めたことを続けられたら、その先には必ず成功があります。

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