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音楽は無料が当たり前だと思うのは若者だけじゃないのでは

久々に長いの投稿するのに、ウザ成分が多めでお送りします。

発端

さっきウェブで記事をざーっと読んでて気になったものがありました。

LINE新サービスに批判殺到 「潮を引く」ようにユーザ離れ加速の深刻事態
http://biz-journal.jp/2015/08/post_11155.html

この新サービスってLINEミュージックのことなんですが、この中で特に印象的なのが次のところです。

 これらの反応を見ると、若者の間に「音楽は無料で聴けて当たり前」という感覚が醸成されつつあるのではないかと感じる。企業側が、販売促進のために一定期間無料サービスをしているのに、サービス期間が終了すると文句を言われてしまうという状況には同情すらしてしまうが、「お金を払うだけの価値がない」と思われてしまったことの表れでもある。

若者の間に「当たり前」という感覚が醸成されつつあるのではないか、か…

いや、当たり前という感覚は物心ついた頃からあるんじゃねぇの?と思いました。

これってNHKの受信料をなぜ払う必要があるのか、というのと似てる気がしませんか?
テレビ番組、特に民放はCM、つまり広告が入ってて、スポンサーから広告料が支払われているから番組を制作することができるんだと思います。
それを言えばラジオの民放も同じですよね。

さらに言えば、コンビニの店内で流れている音楽もコンビニを展開している企業か店舗で契約してお金を支払ってるから流れてるんじゃないでしょうか。

実際のところ、わたしも結構大きくなってからNHKは受信料を払うようになってることを知って「まじかー」と思ったこどもの一人でした。

わたしが30代後半なので、「若者」がどの年代をさしているのかは記事ではわかりませんでしたが、わたしより年下だと仮定するとほどんどの方は音楽ってタダで当たり前なのではないでしょうか。

これはテレビ番組でもそうでしょう。わたしの子供たちのようにまだ10歳未満だと動画配信サイトでいくらでも番組がアップロードされているものを気づかずに目にすることが多いのではないかと思ってしまいます。
そうだとしたら、極論ですが映画が無料じゃないなんて!ということもあるかもしれませんね。

わたしはもう遠い昔にミュージシャンに憧れて「音楽で食ってやるぜ!」と息巻いた一人でした。
もちろん挫折しましたのでサラリーマンを経験することができました。
あのとき、もしも売れないミュージシャンとしてキャリアをスタートしていたとしたら…ゾッとします。

お金を払う価値がある、とは

この記事で言及されている「お金を払うだけの価値がない」というのはLINEミュージックというサービスについてではありますが、実際のところ視聴、ダウンロードすることができた楽曲についても言えるのかもしれません。
しかしこれらの楽曲はプロがお金をかけて可能な限りのパフォーマンスをして制作した楽曲です。
素人が適当に1〜2時間とかで制作したものではありません。
それが「お金を払うだけの価値がない」というのは恐怖ですよね。

記事の中では「幅広い層に人気のあるグループの楽曲が含まれていない」というのが弱点っぽく取り上げられています。
それは本当の意味で「対価に見合う」条件なのかもよくわかりません。
もしも青春時代にジャストミートしてるグループの楽曲がサービスでダウンロード、というか購入することができたら課金するのか?というのが疑問です。

少なくとも、わたしはしません。
というのも、いまだにCDで所持してるからですよ!!!

そして、そうでないものはパソコンやiPhoneのスピーカーで聴くことが日常的なのでレコード会社なんかの公式プロモーション動画で事足りるわけです。
その中から「本当に欲しい」と思うものだけにお金は支払われると思います。

酷いかもしれませんが、音楽は空気のようなものです。
民放のテレビ番組もテレビが付けっ放しのご家庭では空気の一部です。
もはや空気の振動でしかありません。
ダウンロードされるだけ、マシなんじゃないかとすら思ってしまいます。

お金を払ってでも欲しいもの

むかしM-1グランプリだったかでどなたかがコメントしていた気がしますが、なんでも手数がものを言う時代なんだな、と思うようになりました。
唐突に何言ってんだ?と思うかもしれませんが、「これ、ください!」とお金を払うときって毎秒すげぇって思ってるときじゃないかな、と思うんです。

お金がたくさんあった頃はみんな「買えばいんじゃね?」という考え方だったと思います。だからCDが100万枚とか300万枚とかいうアホみたいな売れ方をしてたと思うんです。あの頃の音楽も悪くはありませんでした。
でも、少しのお金をみんなで取り合っている現代では「本当に欲しいものだけお金を払う」と思います。
この「本当に欲しい」と思わせるには少なくとも楽曲が流れている間、単位時間を視聴者の「いいね」で埋め尽くす必要があります。
「埋め尽くす」と言ってもいい音でずっと聴かせる、というわけでもなくて毎秒、いいね!と感じるように聴かせることが大事なんだと思います。

だからCDは買わないけど、ライブには行くのではないでしょうか。
また、適当に寄せ集めたグループで開催されるライブイベントに人は集まらないのではないでしょうか。

長渕剛さんの10時間ライブなんかが話題になりましたが、あれも長渕剛さんと同じ場所で長渕剛さんの世界に浸ることができるからお金を払って、終演から何時間も経過してから会場を出ることができたとしても「また行きたい」のではないかと思います(ごめんなさい、わたしには無理ですが)。

ふと思ったのですが、毎秒いいねができるようにsoundcloudってそんな機能ありましたね。一秒ごとにコメントしたりできたような気がします。完全に余談でした。

音楽制作におけるプロとアマの差は近くなったのか

DTMでもそうなんですが、おおむかしに挫折した30代後半のおっさんが、大学生時代のアルバイト代をつぎ込んだセットよりも素晴らしい音をつくることができる、パソコンだけでほぼ完結する信じられないほどコンパクトなセットをたった数万円で用意できるようになったわけなので、パッと見たときのプロとアマの差はなさそうに見えるようになりました。
でも、実際はパッと見たときだけの差が小さくなっただけだと感じています。
やはり本当にプロフェッショナルの方のパフォーマンスは優れています。
とてもあのようにはなれそうにありません。

近いところまで簡単に行けるようになったからと言って、本物のパフォーマンスには耳で聴くことのできる音だけではないと思います。
それは素晴らしい演奏技術もそうですし、楽器そのものの音もあるでしょう。また、楽曲だけではなくてジャケットというかカバーアート画像というか。
それからプロモーションもそうですし、ライブパフォーマンスはもちろんのこと。ありとあらゆるものが楽しませるために考えつくされていると思います。

こうしたことができる方は、いまアマチュアだったとしてもいずれプロフェッショナルになります。できない場合はレコード会社と契約して楽曲を販売する販路が出来上がったとしても、無料でないとダウンロードすらしてもらえないかもしれません。

まとめ?

ちょっと脱線してしまいましたが、タイトルのとおり、無料が当たり前だと思うのは若者だけではもちろんありません。
これが幅広い層に人気のあるグループが含まれていたとしても、です。
とすると楽曲を提供するサービスはそのサービス自身でお金を支払ってもらうことができるものでなければならないんだろうと思います。

もはや専属契約のミュージシャンや音楽グループを発掘して、LINEミュージックから発信の楽曲だからダウンロードしたい!という状態でなければ有料で継続できるサービスとしては成り立たないのだろうな…と思うわけです。

そしてそうなればダウンロードしたグループのライブも観たい!ですし、グッズも売って!欲しいしどんな想いで制作したのかとかも知りたい!という状況になるでしょう。そしてそれをLINEが作らないといけないかもしれません。

大した知識もないのに素人がほざいてるだけなので「うるせーボケ」でいいと思います。もっといい方法があったら簡単にうまくいくでしょう。

私個人はLINE発のロックバンドでもアイドルグループでもDJでもなんでもいいので、カッコイイやつを心からお待ちしています。

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