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HIP HOP 文化に見るハッカー精神

今日は意図的に引用からスタートしてみます。

つまり、「退屈なプロセスを省略しようとする人」すべてをハッカーと呼んで良いはずだ。それは天才的な人だけに限られない。
プログラミングはハックのための手段に過ぎないと捉えないと、プログラミングの本質を忘れてつまらないことに人生の時間を浪費することになる。

引用元は、最近読んだ shi3z さんの記事です。

自分もこれまで「ハック」という言葉をプログラミング領域に限定した意味を有する言葉として発してきたつもりはなく、shi3z さんと近しいイメージで捉えていたので、うむうむと頷きながら読ませていただきました。


一方、昨日は、以下の記事を書いたこともあり、「HIP HOP におけるサンプリング文化」が自分の可処分精神をそれなりに占拠していた日でもありました。


で、そんな昨日を経て今日思ったことが、

HIP HOP 文化にも、ある種のハッカー精神が宿っているのではないか?

ということです。


言わずもがな、HIP HOP 文化の源流には

・サンプリング
・ループ

という作曲技法が大きく関わっています(詳しく知りたい方は「DJ Kool Herc」などでググっていただければと思います)。

ここで、サンプリングは「既存の音源(自然音なども含めた「音」全般)の一部を切り出して借用することで、作曲プロセスを部分的に省略すること」であり、ループは「曲中のイケてるパート(ドラムブレイクなど)だけを繰り返し再生し続けることで、そのパートを待つというプロセスを省略すること」であると解釈するならば、これらは shi3z さんが言うところの「ハック」に近いことをやっているのではないか?と。


...うむ。HIP HOP 文化とハッカー文化、双方の歴史を辿りながら、もっと深く考えてみたくなってきました。

また、上記のような共通点を加味すると、HIP HOP とプログラミングの双方に直感的に惹かれ、これまでの人生をそれなりに費やしてきた自分のような人間が生まれるのも、あながち然りなのかもしれません。


少し脱線しますが、『Watch Dogs 2』( "いわゆる" ハッカー集団 DedSec の一員として、近未来的な監視社会型ディストピアをハックしていく、オープンワールド型アクションゲーム)などにも、「HIP HOP」と「ハック」の交わりが見られるように思います。

例えば、ラジオから流れる『Don't Sweat The Technique』。1 B-boy としてお世話になってきた曲だったこともあり、ゲーム中で初めて流れたときは、その不意打ち度と興奮のあまり「うぉぉ......ン(逝)」と声が出てしまった記憶があります。

この名曲を聴きながら主人公を操作し、SF ベイエリアで Hack Everything する中で覚える快感も、「HIP HOP」と「ハック」の絶妙なシナジーに由来しているのかもしれません。


うむ... こんなことを書いていたら、久々に『Watch Dogs 2』がやりたくなってきてしまいました... 


The people...

They don't care how it works, only that it does.


Namaste 🙏



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