【書籍レビュー】#03 「彩りと日常」 ICTのねこ著
学校を舞台にした小説といえば、生徒や教員目線で書かれることが多い。
だが、学校は教員だけで運営されていのではない。
用務員さん、給食のおばさん、緑のおばさん、事務員さん、英語補助の先生、スクールカウンセラーさん、保健室の先生。
さまざまな人がいることで生徒は学校にいる時間をめいいっぱいに謳歌することができる。
そういった人たちも各々の人生がある。
本作、「学校運営に関わる人」の目線で書かれる斬新な切り口が、読みはじめから心を惹きつける。
各々のストーリーの主人公は、どこにでもいる普通の人。
一人一人が抱える生活や仕事などの悩み。
それらに苦しみ、逡巡するも、歩み出していく姿に勇気がもらえる。
わたし達一人一人の人生には色彩があり、
誰しもが、人生の主人公であることを教えていただける。
子どもたちが学校生活を送れるのは、さまざまな人の仕事の上に成り立っている。
そして、そのひとりひとりに色彩は溢れているのだ。
よかったら、手に取ってみて。