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スピッツ歌詞考察(第10回)渚


【基本情報】


作詞:草野正宗 作曲:草野正宗 編曲:笹路正徳&スピッツ
4分44秒

<リリース日>
1996年9月9日(14thシングル)

<収録アルバム>
インディゴ地平線(1996年10月23日リリース 7thオリジナルアルバム)
CYCLE HIT 1991-1997 Spitz Complete Single Collection(2006年3月25日リリース)
など

<タイアップ>
江崎グリコ『ポッキー「ポッキー坂恋物語篇」』CMソング(1996年)
スバル『フォレスター』CMソング(2015年)

<備考>
スピッツのシングルとしては初めて、オリコン初登場1位を獲得。
当初は7月7日リリース予定で、仮タイトルは「七夕」であった。

【MUSIC VIDEO】

【歌詞】

歌詞は下記のサイトでご確認いただけます。

【考察】

ささやく冗談でいつも つながりを信じていた
砂漠が遠く見えそうな時も

冗談を言い合う仲だけど、彼氏と彼女の関係で繋がっていると信じていた。
心が干からびそうになっても。

ぼやけた六等星だけど 思い込みの恋に落ちた
初めてプライドの柵を越えて

イケてないヤツだけど、思い込みの恋に落ちた。
初めてプライドを捨てた。

風のような歌 届けたいよ
野生の残り火抱いて 素足で走れば

風のように爽やかな歌を届けたい。
かすかに残る野生の部分を出して、素足で走れば。

柔らかい日々が波の音に染まる 幻よ 醒めないで
柔らかな思い出が波の音に染まる。
これが幻だとしたら、醒めないでほしい。

ねじ曲げた思い出も 捨てられず生きてきた
ギリギリ妄想だけで 君と

美化した思い出も捨てられずに生きてきた。
“君”との関係を妄想することで、ギリギリ保っていた。

水になって ずっと流れるよ
行きついたその場所が 最期だとしても

その思いは水のように流れ続ける。
たとえ死んでしまったとしても。

柔らかい日々が波の音に染まる 幻よ 醒めないで
柔らかな思い出が波の音に染まる。
これが幻だとしたら、醒めないでほしい。

渚は二人の夢を混ぜ合わせる 揺れながら輝いて
輝いて… 輝いて…

渚には二人の夢が混じり合っている。
揺れながら輝いて。
輝いて…
輝いて…

柔らかい日々が波の音に染まる 幻よ 醒めないで
渚は二人の夢を混ぜ合わせる 揺れながら輝いて


「渚」は陸海空のどれでもなく、しかしその全てが関係しているエリアであり、草野氏曰く、いままさにそこから何かが生まれようとしている神秘的な空間というイメージがあるようです。
ということは、いままさに恋が成就するかどうか、という瞬間が描かれているものと思われます。
「性」と「死」と「生」の要素が混じり合った曲でした。

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