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【第2回:年末調整と国際関係】Lunch Time DJ!「起業×子育て×クラウド」 (2020.12.18配信)

税理士、中小企業診断士、社労士でお送りする情報ラジオLunch Time DJがスタートしました!以前よりクラウド環境下でのオンライン対応を中心としてきた3人で、「起業×子育て×クラウド」をテーマに、今話題になっていることや事例をゆるっとトークしちゃいます。

第2回:年末調整と国際関係


最近の仕事の話からスタートした第二回では、起業家支援プログラムの話が出ました。

田中「今の時期の起業の傾向は何かありますか?」

金子「愛知県で女性に限定した起業支援プログラムに関わっています。コロナで起業したという方ばかりではないですが、多いのは福祉系とか。女性の雇用支援で、民泊の物件の清掃業やってたところが、ここからどう方向転換するかとかありました。女性の起業家ということで業種は縛っていないのでいろんな方がいます」

田中「楽しいですよね」

金子「そうですね、新しい発見もありますし」

金子「コロナでロードバイクとか売れてるんですけど、事故も増えているので、元自転車プロレーサーの方が安全な乗り方を教えるためのスクールビジネスを手伝ったりもしました。絶対自分じゃ思いつかない領域の企業のアイデアが見れるので、興味深くやらせてもらってます。」


また、地方での起業や学生に向けた起業支援も増えてきています。

金子「地方銀行や信用金庫も新しい取り組みや起業支援してるところが増えてきましたね」

田中「長野県立大学さんの学生起業の支援もリモートでやってます。講義に行ったときに学生起業してる方がもう結構いましたが、バックオフィス回りの相談って難しいじゃないですか。行ったら相談乗ってくださいってことを言われるので。」

飯塚「地方の大学生ともオンラインで面談できますしね。起業のアイディアとか柔軟な発想が出てくると思うんですけど、バックオフィスに時間かけるんだったら起業のアイディアに時間かけてもらいたいので、バックオフィスを支援できる方とつながるっていうのは一つ意味があると思いますね。」

金子「増えてきてるんですかね、学生で起業とか。10年前の感覚だとイケイケの方が東京でやってるイメージでしたけど」

田中「ITベンチャーとかね」


年末恒例の年末調整の話

金子「季節柄年末調整の真っただ中だと思います。このチャンネルのテーマでもある、年末調整をクラウド化してどうなるか。皆さんの事務所でfreee、SmartHR等のクラウド系ツールを使って年末調整をやってるお客さんの割合ってどのくらいですか?」

田中「実はうち全然使ってなくて、紙かPDFでもらってソフトに入力してます。まだチャレンジできてないところがあって。来年は全部移行したい。」

飯塚「うちのお客さんは皆さんクラウドでやってますね。SmartHRを導入してもらっているので、それで入力してもらって、それを私がチェックして、税理士さんに12月までの給与計算と一緒に送ってチェックしてもらって、年末調整確定してるという流れですね。人事労務freeeを使って入力してもらったりしましたね。」

金子「うちはクライアントの数でいうと8割くらいはfreee。残りの2割がこちらで書類を預かって、年末調整ソフトに入れてます。圧倒的にクラウドのほうが便利です。物理的な資料のごちゃごちゃもなくなりましたし、書類書くよりは、保険ありますか?ってアンケートで入力していくほうが楽ですよね。」

田中「起業してからずっとそれなら問題ないですけど、給与計算からクラウドに移行していくことに抵抗のある人もいて」

飯塚「まさにそれを10月にやりました。それまでは紙で給与明細発行していたお客さんを、給与計算をマネーフォワード給与に移行したんです。最初はメールアドレスとか流出を心配される声は従業員の方から上がっていたんですけど、圧倒的に便利だってことで。会社側でそこは対策しつつやったんですが、その後特にトラブルなくできました」

金子「会計ソフトの移行だと、関わる方は経営者の方と経理の方くらいですが、年末調整は従業員さん全員関わってきますもんね。僕も移行できてない理由の一つは従業員さんの年齢が高めのところとか。勤怠とかもクラウド化することも抵抗あるみたいで」

飯塚「ちゃんと打刻できたかわからないのが不安とか」

田中「移行問題はぶち当たりますね。来年からやるんですけどね」


年末調整も電子化する時代です

田中「年末調整の電子化の相談は結構ありましたか?」

金子「僕はないですね。紙でやってるところは事情のあるところなので」

飯塚「すでに電子化を前提としてるので、移行したいという新規の相談もあります。完全電子でやるには税務署にあらかじめ承認申請書を出さないといけないので、入力はSmartHRに入れてもらって、出力したものを印刷して印鑑押して、原本保管してくださいという案内になりますね」

金子「来年からは手続きも緩和されるので。これで電子化が一気に進めまばいいなと。」

田中「今回の改正で流れが来そうですね」

飯塚「国税庁のほうから年末調整のソフトみたいなのもあるんですか?」

田中「ソフト自体は出てるけど保険会社さんの提供はまだらしい。来年には仕様も固まってそろってくると思います」


電子化でのメリットは……

金子「極力ペーパーレス化してますけど、物理的な補完の精神的苦労が減りました。資料探したりも検索でパパっと取り出せるので。」

飯塚「データ消しちゃったときどうしたらいいんですか?って言われますが、紙でもクラウドでもデータ消失のリスクってあるじゃないですか。リスクをゼロにすることはできないけど、限りなくゼロに近づけることはできるからあらゆる対策をしていくしかない。」


海外×クラウド×年末調整

社労士・税理士、海外で働けるのか問題

田中「ケニアに移住するコンサルタントさんがいて、ケニアから日本の仕事をするから遊びに来てくださいって言われたんですが……。紙があると行きますって気軽に言えないので……」

飯塚「海外で仕事するのもやってみたいことの一つです。海外から電子申請できるか問題もありますが、試してみたいと思ってます。今はなかなか行けないですけども。クラウド専門をうたってるからには場所と時間に捕らわれないことはやってみたい。」

金子「社労士さんて事務所で仕事しないといけなかったりするんですか?」

飯塚「税理士は偽税理士の問題で厳しいですもんね。社労士は二か所事務所を持ってはいけないですが、制限は特にないですね」

金子「税理士でいきなりケニアで仕事しますってなったらアウトですもんね。税理士会から君はどこで仕事してるんだってなる。実質二拠点生活で仕事してますってなったら確実にアウトです」

飯塚「あ、社労士も一年とか行っちゃうと事務所の登録がだめかもしれないです。」


身近な問題になってきている海外とのルールの違い

飯塚「外国人の従業員がいらっしゃるお客さんとか増えてきてますね」

金子「ベトナムとか」

田中「中国系とか」

金子「前職の話ですが、役員をやられているロシア人の方が、ロシアで地方議員か何かになっていたことがありました。いわゆる公務員扱いになるけど、公務員は外国の会社の役員になってはいけないというルールがあるらしくて、急遽役員外して登記変えて……という話が出たのを思い出しました」

飯塚「社会保険も社会保障協定とかがあって、そこだと二重加入しなくても大丈夫だったり。いろんな国の方がいらっしゃると調べるの結構大変です」

金子「国際系の仕事って日本のルールだけで考えても駄目じゃないですか、そこが怖いですね」

田中「税金は租税条約でこの国の人だったら厳選しなくていいとか、国際ルールだけじゃないですからね」

金子「法律じゃなくて条約の世界ですからね」

飯塚「でも今後ますます外国籍の方とか、日本企業在籍しながらとか、在宅勤務の延長で海外に住んでる方も直接雇用できるじゃないですか。その時に社会保険の加入はどうするのとか問題はでてきますね」

田中「そういう大企業にしかなかったような問題が今後普通に起きてきそうですね」


外国籍の方の年末調整問題

飯塚「12月末までに日本国内に住所がなかったら、年末調整はしなくていいんですか? ……具体的な話でいうと、VISAが切れて一度帰った場合、日本に12月末までに戻ってこなければ年末調整は必要ないですか?」

金子「外国人の方で日本のVISAが切れて一時的に帰国して……ってことですよね? 日本の居住者から外れてれば必要ないですが、VISAがない=日本に生活拠点を置く権利がないってことになるけど、実態どうなの?って話ですよね」

飯塚「VISAの更新はできたけどコロナの影響で日本に戻ってこれないときどうするの?とか」

金子「原則的には年末調整対象外だと思います。日本に住んでる人が海外出張行って帰ってこれなかったら、日本が拠点ってことになりますが、外国の方がいつ戻ってこれるかわからないってことであれば非居住者ってことになるかも」

飯塚「12月末にどこに拠点があるかですよね。こういう社労士だけではわからないようなことも海外の方が働くとなると出てくるので、税理士・社労士・行政書士で連携しないと海外で働く人とかの対応はできない、というのを最近感じてます」

金子「税だけではわからないことありますし」

田中「勉強になった」

金子「そういうのが今後増えていくんでしょうね。」

飯塚「クラウド化でそういう垣根がどんどんなくなっていくんでしょうね」

金子「うまくまとまりましたね」


次回は…

次回放送は2021年1月18日(月)12:00~13:00
stand.fmにてライブ配信!

お楽しみに~!!


【プロフィール】

▼ヨーヨー社労士®︎いいづかともよ
@zentoyoyomama
2020ヨーヨー全国大会Women’s freestyle部門優勝。エンタメ業界→クラウド専門の社労士事務所代表。映画スケバン刑事(4代目)のヨーヨー指導担当。好きな言葉は前途洋々。2児の母。#ヨーヨー夫婦 でヒルナンデス!生出演。#freee 三つ星認定アドバイザー。LGBTQ支援


▼税理士 金子尚弘/子育て中
@innovator_nao
ゆるふわ税理士。会計、税金のことを噛み砕いて発信中。豊橋商業→立命館→社畜→フリーランス。取材や執筆依頼が来るのはブログとtwitterのお陰。お酒、旅行、音楽、野球、カメラが好き。子育てツイートが混ざります。


▼田中 慎/税理士,SOU-MU
@shinxtanaka
税理士・中小企業診断士/京都市ソーシャルイノベーション研究所(SILK)コーディネーター/バックオフィス業務に関わる人達のための #SOUMU プロジェクト 代表 #freee 講演資料等 https://speakerdeck.com/shinxtanaka

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