LUMIX S5IIを2ヶ月間試した感想と、LUMIXを使い続ける理由|モリノネ
こんにちは。YouTubeでアウトドアや自然の風景、旅の動画などを投稿しているモリノネといいます。
今回、Instagramの LUMIX JAPAN 公式アカウントで、LUMIX S5IIを使った事例映像を4本制作させていただきました。
LUMIX S5IIを約2ヶ月間お借りし、普段YouTubeで撮影しているのと同じような現場で試しています。
実際にLUMIX JAPANに投稿された映像を1本紹介します。
結論から言うと、S5IIは日常的に動画作品や写真を撮りたいという用途に適したミラーレスカメラです。
4K 10bit 4:2:2 での撮影や、V-Logの優れた色再現性、操作性など、動画撮影のための基本性能の高さは、上位機種のLUMIX S1Hと同様。さらにAF機能や手ブレ補正機能が改善・強化されたことで、これまでのLUMIX シリーズから基本性能が向上しています。
その上、軽量で撮影シーンを選ばずに携行でき、機能によってはS1Hを上まわる性能を誇るS5IIは、これまでS1Hを使ってきた僕にとっても大きな魅力を感じました。
この記事では、僕自身がなぜ動画制作で LUMIX シリーズを愛用してきたのか。そして今回、S5IIを使ってみて感じたことなどを紹介していきたいと思います。
自身の活動について
本題に入る前に、自身の活動について少しだけ紹介をしておきたいと思います。
2018年末頃から、YouTube「モリノネチャンネル」と、関連するSNSを運営してきました。
最近では、動画を視聴した様々な企業からのタイアップや、動画制作の依頼が増えており、自身のチャンネルやSNSの更新よりもお仕事として動画制作に取り組む時間の方が増えてきています。
LUMIXのミラーレスカメラを使ってきた理由
LUMIX の使用歴は意外と長く、実は10年以上前のミラーレスカメラ黎明期に、LUMIX GF1というカメラを購入したのが最初です。
YouTubeで動画投稿を始めてからは、2019年にLUMIX GH5を購入したのをきっかけに、LUMIX S1、S1Hと愛用してきました。
僕が LUMIXシリーズを長く使い続けることになったきっかけは、LUMIX GH5にあります。LUMIX GH5は、YouTubeの映像品質をもう1段高めたいと考えていた頃に購入しました。当時はまだ、4K 4:2:2 10bit で収録できるミラーレスカメラが存在しなかったのですが、LUMIX GH5はこの壁を難なく超えたカメラでした。
LUMIX GH5はボタン配置や操作性、メニュー画面の見やすさなど、動画撮影中に注意が途切れないよう実用的で細やかな配慮がされています。排熱設計やバッテリーの持続時間などの機能面も同様で、当時は画期的と思える、動画性能では圧倒的に優位なミラーレスカメラでした。
基本性能の手厚さや動画性能の高さは、その後発売されたSシリーズにも引き継がれています。
道具として使いやすく実用的であることこそ、僕がLUMIXのカメラを使い続けている大きな理由の1つです。
V-Logの色再現性・美しさ
LUMIX シリーズを自身の動画制作で使用するもう1つの理由は、4:2:2 10bit V-Logで撮影した動画の色再現性や美しさです。
特に、S1Hで撮影したV-Log素材は際立って素性が良いという印象を持っていました。これは、今回使用したS5IIも全く同じで、S1Hで撮影したV-Log素材と同等の色再現性、ダイナミックレンジを保持していると感じています。
実際に、S5IIで撮影した素材を見ていただくと分かりやすいでしょう。下の画像は、今回の作品作りで撮影した動画の1シーンを切り出したものです。4K 4:2:2 10bit V-Log で収録しています。
V-Log素材は広い階調を保持していますが、何もしなければ左のような彩度の薄い状態です。これに、公式で配布されているV-Log to Rec 709のLUTを充てると右のようになります。
ここから、さらに調整を加えていきます。
左は、ホワイトバランスと露出、コントラストを調整したものです。これだけでも充分自然で美しい色が再現されていると思います。右は、そこからさらに好みの色を足していったものです。
僕自身、LUMIXのV-Logを長く使ってきていますが、V-Log to Rec 709 LUTを充て、露出やホワイトバランスなど基本的なパラメーターを調整するだけでも、苦労せずに自然で上質な色が再現されます。
あまり時間をかけなくても、自然で美しい色を再現できることは、V-Logの優位性の1つだと感じています。
最近は、作品によってRAW素材を使う機会も多いのですが、RAWと比較してもV-Log(Long GOP)の撮影素材はデータ量が軽く、それほどストレージを圧迫しません。
現状ではまだまだ、手軽にRAW収録できるカメラは限られています。長時間の収録や、普段からカメラを持ち歩き、日常的に作品制作をしたい、しかし後からカラーグレーディングにこだわりたいというケースでは、V-Logのダイナミックレンジとデータの軽さ、扱いやすさのバランスは1つの最適解ではないかと考えています。
S5IIの優位性・活用したいシーン
これまでS1Hに慣れてきた僕にとって、比較するとS5IIのファインダーとモニターが若干小さいということは、大きな不安要素でした。
しかし実際に約2ヶ月間S5IIで作品を撮ってみた感想は、これはさほど大きな問題ではなかったということでした。
それより、S1Hよりも全体が一回り以上小さくて軽いS5IIが、S1Hと同等の(機能によってはそれ以上の)性能を保持していることが驚きでした。
今回の撮影では、日常の中で走り回る子供達を撮影したり、登山道を登るシーンなどを撮影しましたが、こうした撮影シーンでは機材の可搬性が撮れ高を左右する重要な要素の1つだと思います。
子供達と出掛ける際も、S1Hのようなカメラでは大き過ぎて持ち出しにくいと感じていましたが、S5IIならそうでもありません。
加えて、S5IIはAF性能(像面位相差AF)や、手ブレ補正機能が強化されています。今回撮影した映像でも、ジンバルは一切使用せず、手持ちで滑らかな動きを再現しています。
三脚やジンバルを持ち出す頻度を減らせる、という点でも、携行する機材を最小限にして、日常的に作品を撮り溜める機会を増やすことができます。
動画も写真もこれ一台で
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
ここまでS5IIの動画機能についてのみ触れてきましたが、最後に写真撮影でも充分な性能を備えているということも触れておきたいと思います。
今回、動画作品の合間にスナップ撮影した写真から、気に入ったものを掲載してみます。
画素数は2,420万画素と、高画素機のカメラと比べると少ないようにも感じますが、そんなことはありません。実際のところ、WebやSNSなど、大きさによっては印刷用途でも充分に使える画素数です。
AF性能が強化された分、フォーカスも合わせやすくなっており、従来のLUMIX シリーズのミラーレスカメラよりも写真機としての魅力が増しているように感じます。
日常的にカメラを携行し、動画と写真、両方を作品として撮り溜め、SNSやYouTubeにアップしていきたいと考えている方にとって、S5IIは可搬性に優れた魅力的なカメラです。
ぜひ、実際に手にとって確かめてみてください。
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