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S5を愛用する私が感じる、S5IIの進化した"写真機"としての魅力とは

こんにちは。フォトグラファー・映像クリエイターのKazoo(@kazoo1984kazuno)です。

私は写真と映像制作が趣味で、LUMIX S5で撮影した作品を日々SNSに投稿しています。主な題材はテーブルフォトです。

この度、「LUMIX S5II」を発売前に使用できる機会をいただきましたので、実際に触ってみて感じたS5からの進化ポイントや、「写真機」として見たLUMIX S5IIの魅力をご紹介します。

ファーストインプレッション

初代S5と比べてデザイン面で大きな変更はなく、小さく軽いボディは健在です。グリップを握ってみると、指先に当たる凹みの部分が少し深くなっているようで、より握りやすくなった印象。

S5IIに触れて、まず私が感じた第一印象は「モニター類の視認性の向上」でした。

フリーアングルモニターは解像度こそ変わっていないものの、画像処理エンジンによる画質向上のためか、高精細になっている印象。特にEVFは高精細でより見やすい上、初代S5に比べて画面が近く、臨場感を覚えます。

次にカメラ上面に目をやると、初代S5と変わらない光景に安心感がありつつも、よく見ると少し違う部分が。左のダイヤルにハイレゾモードが割り当てられていますね。よりアクセスしやすくなりました。

私もここぞという時は使う機能ですので、嬉しい変更です。

そして本体側の接続部分にも変更が見られます。S5のマイクロHDMIから、通常のHDMI Type Aに変更されてますね。

私は外部モニターを使用しますので、接続への安心感があり個人的に好印象です。

デザイン面に大きな変更はないものの、ユーザーが使いやすいよう考慮された変更が見られ、とても好印象なファーストインプレッションでした。

撮影してみて感じたS5IIの進化ポイント

では実際に写真撮影で使ってみて「進化してる」と感じたポイントを語りたいと思います。

「このカメラはS5のバージョン2なのだ」とハッキリと認識できました。

高速連写機能の向上

LUMIX S5II + LUMIX S PRO 50mm F1.4
高速連写機能使用

まず私が何より挙げたいのが高速連写機能の向上です。私の所有するS5は秒間7コマが最速でしたが、S5IIは秒間30コマとかなり速くなっています。

こちらはS5の6Kフォトで撮影

私はコーヒーの水滴がカップに跳ねる様子や、ケトルから水滴が滴るシーンなどをよく撮影します。

その場合、S5の秒間7コマの連写では遅く感じ、代わりに6Kフォトというモードを使用してきました。6Kフォトは動画撮影して、その動画から切り取る形でJPEG写真として記録されます。

連写性能は6Kフォトで申し分ないのですが、RAW撮影できないのが残念なところ。それがS5IIでは、秒間30コマでRAW撮影できる連写性能が向上したのは、かなり嬉しい進化です。

S5IIのようなスタンダードクラスのカメラでこの速度が出せるのは、コスパ的にも良いポイント。ここは写真機として私が一番推したいと感じた部分です。

像面位相差AFの導入

LUMIX S5II + LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S.
30コマ高速連写で撮影

画質のクオリティを優先してコントラストAFを貫いてきたLUMIXでしたが、ついにLUMIXにも像面位相差AFが搭載されました。待ち望んでいた方も多いのではないでしょうか。

今回、私は動画機として使用していませんので動画でのAF動作は他の方に譲るとして、写真機として使用した印象は、LUMIXの画質はそのままにしっかりと被写体に追従してくれた、ということ。

私の主な被写体はテーブルフォトですので、AF性能を発揮させる為に近場の川にバードウォッチングに行きました。

LUMIX S5II + LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S.

上記2例の写真は「AFモード追尾(人物・動物認識)」にて撮影。

動物撮影に関してはほとんど未経験に近いのですが、特に困らず瞬時にピントが合い撮影できました。高速連写の際も鳥を追っていましたので、今回試しに使った段階ではAFに関しては満足のいく結果でした。

新機能、リアルタイムLUT

S5IIより新しく追加されたフォトスタイル「リアルタイムLUT」。写真だけを扱ってると「LUT」とは馴染みがない言葉かもしれませんが、要するに映像用のプリセットデータと思っていただければ差し支えないです。

S5IIでは自分が気に入ったLUTをカメラに取り込むことができ、そのLUTが反映された状態でリアルタイムに撮影することができます。また、LUTは自身で作成できますので、自分の色味で撮って出しすることも可能です。

撮影した写真のデータはRAWとしても保存できますので、さらに自分好みのレタッチができます。ですので、LUTの色味と自分のレタッチで新しい表現もでき、今回使用した中でも非常に気に入った機能の一つです。

フォトスタイル:スタンダード
撮って出し
フォトスタイル:リアルタイムLUT
フィルム系LUTを当てた撮って出し

実は私はS5で撮影した写真をLightroomでレタッチし、その後にPhotoshopでLUTを当てて雰囲気を変える、といった工程もよくしていました。ですので、自分の気に入ったLUTで最初から撮影できるのは、手間も省けるし使える機能だと感じます。

LUMIX S5IIの作例写真

テーブルフォト

F値 1.4 / シャッタースピード 1300 / ISO 800

それではS5IIを使った作例写真をご紹介します。レンズはLUMIX S PRO 50mm F1.4 S-X50を使用しています。

テーブルフォトでも野外撮影でも撮影用の照明などは使わず、自然光のみで撮影しています。夜の撮影でも照明は使わず、写っている間接照明のみです。

F値 1.4 / シャッタースピード 125 / ISO 100
F値 1.4 / シャッタースピード 320 / ISO 100
F値 1.4 / シャッタースピード 80 / ISO 100
F値 1.4 / シャッタースピード 60 / ISO 160
F値 1.4 / シャッタースピード 60 / ISO 640
照明は写っている間接照明のみ
低照度下でもノイズが軽減され綺麗に写してくれる
フィルム系LUTを当てた撮って出し
フィルム系LUTを当てた撮って出し
こちらも低照環境だがノイズレスにシャープな写り
F値 1.4 / シャッタースピード1300 / ISO 6400
F値 1.4 / シャッタースピード 1300 / ISO 6400

野外撮影

オールドレンズHelios44-2使用

F値 2.8 / シャッタースピード500 / ISO 100
F値 2.8 /シャッタースピード 320 / ISO 100
F値 2.8 / シャッタースピード 4000 / ISO 100

LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. 使用

F値 5.6 / シャッタースピード 320 / ISO 500
F値 5.6 / シャッタースピード 250 / ISO 320
F値 5.6 / シャッタースピード 320 / ISO 800

S5と比較して、LUMIXの絵作りはそのままに解像感が上がっている印象です

撮って出しでも使えるような画質のクオリティだと素直に感じました。ここも進化してると感じたポイントの一つ。

普段はS5にサードパーティ製のレンズを組み合わせて撮影することもありますが、S5IIにLUMIX S PRO 50mm F1.4とLUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S.の純正レンズの組み合わせで撮影した写真は、シャープで艶やかな印象を受けました。

Helios44-2でも、オールドレンズらしいふんわり感と独特のボケが出ていますが、しっかりと解像感ある写真に撮れました。

写真機としても頼れるスタンダードカメラの進化系

最後までお読みいただきありがとうございます。

今回使わせていただいたLUMIX S5IIの印象を一言で表すなら、

スタンダードクラスのカメラとして正統に進化しつつ、コストパフォーマンスにも優れた一台

に尽きます。

画質のクオリティ、高速連写性能の向上、モニター類の視認性の向上、像面位相差AF、ユーザーの使い勝手を考慮した仕様変更など、S5から進化した部分を多々見ることができました。

今回お借りしてとても気に入ったレンズS Pro 50mmとS5Ⅱ

写真機として使ってて楽しかったです。

私は映像もするクリエイターで、6K動画や手ブレ補正など動画性能での向上も見られたので、ぜひ使っていきたいと感じました。

映像も写真も本気でやりたい人に、おすすめできる一台ではないでしょうか。

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