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LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S.【Photo Walk #04】

こんにちは。光学設計部の鮎川です。

設計メンバーが撮影した作例をゆるく紹介する【Photo Walk】のコーナー、今回はSシリーズ交換レンズ LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. の作例を紹介させていただきます。

70-300mmという焦点距離は、近づきにくい遠くの被写体を大きく捉えるような動物園の撮影にぴったりです。ということで、ちょうど梅雨が明けた暑い夏の日、天王寺動物園さんにご協力をいただき、動物や鳥の撮影に行ってきました。

300mm  F5.6  SS:1/320  ISO:640  DC-S5で撮影 (制御ソフト設計 有見)

機動力の高いサイズ感のレンズではありますが、ピント面ではアオサギの羽毛を精細にとらえていながら、前ボケも後ボケも主張しすぎないなめらかにボケていく描写をしているため、被写体を際立たせた撮影ができます。

70mm  F4.5  SS:1/500  ISO:4000  DC-S1Rで撮影 (工法設計 菊地)

70mmでの作例です。
薄暗く難しい環境での撮影ですが、こちらもパンサーカメレオンの質感をよく捉えた解像感の高い作例になっています。後ろの玉ボケも綺麗です。

300mm  F22  SS:1/500  ISO:3200  DC-S1Rで撮影 (工法設計 菊地)

こちらはF22まで絞っての作例です。
絞ることで水で遊んでいるホッキョクグマの毛並みが広い範囲でより精細にでています。また早いシャッタースピードで撮影することで水しぶきからの躍動感が感じられる作例になっています。

177mm  F6.3  SS:1/500  ISO:100  DC-S5M2で撮影 (メカ設計 榊原)
218mm  F5.5  SS:1/400  ISO:100   DC-S5M2で撮影 (メカ設計 榊原)

動物園の撮影では、動物の前に網やガラスなどがあることが多いかと思います。上段のソデグロヅルの作例のように網をひとつの表現とするのも手ですが、なるべく網から離れた被写体を望遠で捉えることで、手前の網が非常に大きくボケるので、下段のホオジロカンムリヅルのようにまるで網がないような撮影ができます。
今回のフォトウォークの作例では、網やガラス越しで撮影しているもの多いのですが、その影響による解像の悪化が目立たない作例がほとんどだったように感じます。

300mm  F6.3  SS:1/320  ISO:320  DC-S5M2で撮影 (電気設計 戸嶋)

このレンズのもうひとつの特徴がマクロ撮影です。
望遠端の300mmで、最大撮影倍率が0.5倍、最短撮影距離74cmのハーフマクロ撮影が可能になります。遠くにある被写体を大きく写すことができるので様々な表現を楽しめます。
この作例は真ん中の花がハート模様になっているのがポイントです。

300mm  F6.3  SS:1/320  ISO:250  DC-S5M2Xで撮影 (レンズ開発リーダー 科野)

少し本体の機能にも触れさせていただきます。
DC-S5M2などのLUMIXには「動物認識」「動物瞳認識」機能があります。
この作例では動物認識を使用することで、枝葉の中でもゴイサギの頭部をしっかりと認識し、オートフォーカスで捉えています。

300mm(クロップズーム使用:600mm)  F5.6  SS:1/200  ISO:800  DC-S9で撮影 (メカ設計 鮎川)

こちらはDC-S9に搭載されているクロップズーム機能を使用して撮影しました。
画素数が小さくなってしまうものの、600mmという超望遠で遠くの被写体を大きく捉えています。ワライカワセミは小さな鳥ですが、おでこのあたりをみていただくと分かるように、高い解像感を保ちながら大きく写せていることがわかります。

201mm  F16  SS:1/2  ISO:800  DC-S5M2Xで撮影 (メカ設計 鮎川)

最後に、このレンズの特徴をさらに2つ紹介して終わりにします。
まずこのレンズは、光芒が綺麗にでることにこだわって設計しました。強い光源を大きく絞って撮影すると、細くて長い綺麗な光芒が撮影できます。
また、この作例は手持ちで撮影しているのですが、レンズ内手ブレ補正(O.I.S)が搭載されており、対応ボディと協調した手ブレ補正Dual I.S. 2に対応しています。

作例紹介は以上になります。
LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. はコンパクトなサイズ感と性能のバランスがよい望遠レンズになっており、動物園の撮影では最適解といえるようなレンズでした。もちろん動物園に限らず、望遠撮影を始めてみたいという方に自信を持ってお勧めできる1本になっています。

またこのレンズは「こちら、光学設計部」でも取り上げさせていただいています。技術的で少しマニアックな話に興味がある方はそちらも読んでみてください。


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