#142 ゆるむ季節の目盛り
春の嵐が去った。
急に季節が進んだね、とか聞くともう嬉しくなっちゃう。そうすると、どうもわたしの思考は急に頼りない。いつもなら冷静に数字を変換するのに「最高気温20℃」と聞いて「やっほーい!」と置いてきた上着を慌てて取りに帰る朝。
おおらかにいることに憧れがあるのだ。
暖かな気候はそういう気持ちにさせてくれ、少々狂った目盛りを平気で読ませてしまう力があると思っている。
通りを渡る新1年生たちの、真新しい紺の色がきれい。
ベランダのチューリップはまだ芽が出ない。
息子が学校で