日本の会社は円安による物価上昇を販売価格に転嫁せずに賃金圧縮で乗り切るので、給料は上がりません
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このブログでは、2019年7月にうつ病を発症し、それをきっかけに同年12月からブログを始めて、それ以降、900日以上毎日ブログ更新してきた、しがないサラリーマン弁護士である僕が、日々考えていることを綴っています。
毎日ご覧くださってありがとうございます。本当に励みになっています。
【 今日のトピック:給料を上げるのは希望 】
タイトルに書いたとおりです。
ここで話を終わってもいいのですが、それだと、あまりにもブログが短くなるので、もう少し書きます。
さて、現在、名目レートで、1ドル=135円くらい、実質レートだと、1ドル=300円だった頃くらいまで円安が進んでいます。
歴史的な円安にさいなまれていますが、各会社の「企業努力」によって、さほど、物価上昇を感じずに生きていられます。
原油価格上昇と円安によって、ガソリン代が高騰しているのは知っていますが、僕は自動車を所有していないので、日々の生活費にダイレクトな影響はありません。
原油価格の上昇は、運送費を根こそぎ引き上げるので、あらゆるモノの値段が上がっていてもおかしくないのですが、あんまりそれを感じません。
それは、結局、「企業努力」という名の、「賃金圧縮」がなされているからです。
円安と原油価格上昇による原価増を、販売価格に転嫁するのではなく、賃金を圧縮することで乗り越えようとしています。
これこそ、日本がこれまでずっと患ってきたデフレの正体です。
とにかく、値上げをしない。値上げするくらいなら、賃金を圧縮する。
というのも、値上げしたら売れないからです。賃金が上がらないので、値上げに非常に敏感で、値上げしたら売れない。
だから、販売価格に原価増を転嫁できない。これこそまさに「デフレスパイラル」です。
これは、賃金を圧縮しても従業員が転職しないという「終身雇用」「解雇規制」がもたらしています。
終身雇用・解雇規制によって、日本では、転職の選択肢が非常に乏しいです。その結果「賃金圧縮」という企業努力を行っても、従業員がついてきます。その結果、賃金デフレは終わりません。
本当は、ここにメスを入れなきゃいけないのですが、この日本でメスを入れられるはずもありません。
終身雇用と解雇規制による「賃金デフレ」は、バブル崩壊以降の「失われた30年」を生み出し、その結果、日本人は、未来に希望を持てなくなりました。
「将来はきっとよくなる」と思えないのです。
そんな状態で、終身雇用と解雇規制を撤廃してしまったら、ますます、将来への不安は大きくなります。
終身雇用と解雇規制を撤廃する未来よりも、会社にしがみついて生きていくほうを日本人は選ぶのです。それくらい、バブル崩壊の影響は大きかったんです。
バブル崩壊は、戦後の高度経済成長が、根底から否定された瞬間だったのでしょう。
高度経済成長は、日本人にとって、あまりにも輝いている栄光で、バブル崩壊によって否定されても、その構造にメスを入れることができませんでした。
その結果、過去の栄光にしがみつくばかりで、バブル崩壊の後、将来に希望を持てるような経済を生み出すことができませんでした。
希望がないから、将来不安は拭えず、賃金デフレは続きます。
まあ、円安によって、日本の賃金デフレは更に悪化したわけですが、そのうち、ウクライナとロシアの戦争も、何かしら収束するでしょうから、そうしたら、原油価格は下がります。そうすると、インフレも収まるので、ドル金利も下がるでしょう。そうなると、ドル高が緩やかになり、円高が戻ってきます。
と、僕は予測しています。
そうなると、今よりマシなデフレになるでしょう。
物価上昇が収まるので、可処分所得は少し増えます。ただ、賃金は上がりません。
日本では、もう原理的に物価上昇が起きないのです。終身雇用・解雇規制という根源にメスを入れない限り、経済は成長しません。
この根源的な法改正は、日本国民の大多数が反対するでしょう。
団塊の世代は、既に終身雇用から解放されているので、どうでもいいでしょうが、今の若い世代も、終身雇用にしがみつく傾向があります。
今の若い世代は、どっぷり「失われた30年」を生きていますから、終身雇用にしがみつきたくなります。
「正社員」と「非正規」という差別が当たり前の時代に生きている若い世代こそ、「正社員」という既得権を得ることができたら、それにしがみつこうとするでしょう。
考えれば考えるほど、「終身雇用」「解雇規制」という亡霊から日本が解き放たれる可能性はめちゃくちゃ低いなと思えてくるのですが、もし仮に、この亡霊から解き放たれたら、日本は変わるでしょう。
ただ、解雇規制は確立した判例で、裁判官がこれを覆すのも、かなり難しいかもしれません。
判断している裁判官自身が、終身雇用ですからね・・・。
裁判官自身も、解雇規制から解放され、いつでも罷免され得る状態になって初めて、日本の解雇規制は崩壊するのかもしれません。
自分の能力が丸裸にされるのが、みんなこわいのです。僕だってこわいです。実力主義は、みんなこわいです。
でも、僕はそこを壊したい。実力主義は確かに残酷ですが、解雇規制と終身雇用がもたらす残酷さ(会社をやめられずに自殺する。正社員と非正規の差別)よりはマシと思います。
生き方も変わってくるでしょう。
職場は、あくまで職場と考えるようになるでしょう。そうすると、職場以外に友だちが必要になります。
自分の居場所以外の人間関係を、積極的に作りに行くマインドが必要になってきます。そのほうがいいと僕は思います。
ロシアとウクライナの戦闘が、いつどんな形で収束するかわかりませんが、そのうち必ず収束します。止まない雨はないので。
そうなると、ロシアとヨーロッパが速やかに和解して、ロシアからガスを買えるようになります。原油価格も下降するでしょう。
それが訪れるのも、まあ、あと数年ですかね。
そうなると、円はまた高くなりそうなので、円で資産を持っておいたほうがよさそうです。
日本は、円安に対して、賃金を圧縮して対抗します。だから、円安になると、より一層貧乏になります。
で、円高になると、景気が悪くなるので、賃金は上がりません。だって、円高なので、外国市場では割高になるからです。
・円高だと不況になって賃金が上がらない。
・円安でも賃金が圧縮される。
今の日本で賃金が上がることはあり得ません。賃金デフレは、終身雇用・解雇規制が撤廃されない限り、永久に続くでしょう。
じゃあ、どうすればいいかというと、そういうもんだと割り切って、なるべく支出を抑えて細々と暮らせばいいんです。
支出を抑えて、少しでも余剰資金を確保し、その余剰資金を、少しでも円預金以外の資産に変えておく(もちろん、円預金もきちんと残しておく)。
こうやって支出を抑えながら、幸せを見つけていくことになるのでしょう。
しかし、幸せは、人間関係の中にしか生まれません。特に、家族の中で感じる幸せが大切です。
そうすると、支出を抑えながら、出会いを求めて、彼女または彼氏を作り、ウマが合う人と結婚し、子どもをもうける、といのが幸せな状態でしょうか。
友だち同士でも幸せは味わえるかもしれませんが、恋愛とは別です。恋愛感情という、進化の過程で身についた生殖を促す情熱は、非常に刺激的で、なおかつ、穏やかです。
この「恋愛感情」を、他で代替するのは難しく、そうなると、異性と出会って(同性でもいいですが)、家族を持ち、生まれてきた子どもを愛することが、やっぱり必要になってくるでしょう。
恋愛→家族に幸せを感じるように、人間はどうもプログラムされているので、支出を抑えながら、恋愛→家族を目指すことになりそうです。
で、モテる方法は、↓の本や記事をご覧ください。
↑を見ると、世界の情勢と日本の現状を踏まえて、したたかに生き残るべく、支出を抑えようとしている態度は、結構女性にモテる気もします。
女性は、頼りにできる男を求めます。「頼りにできる」というのは、「この時代を一緒に暮らして生き残れる」ということです。
支出を抑えるのは、まさに、今の時代に合致していて、モテると思います。
支出を抑えるのは、経済的にも、性愛的にも、最適な戦略でしょう。
それではまた明日!・・・↓
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