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多くは意思と経験と環境によるもの

この世の中にあるものの多くは、自分がそれをやろうと思う意思とその人を取り巻く環境、経験によってできる・できないが決まるのであって、その人の能力の問題ではないと信じている(そう信じたい)。

自分自身、特に何も取り柄がないし、恐らく他の人に聞いても何も出てこないだろうと思う。。でも自分がやろうと思ったことのいくつかはカタチにできたのではないかとちょっとだけ思う。小学校のときにミニ四駆(モーターで走らせるおもちゃ)が流行っていた。家や友達だけではなく、学校でもやりたい。家にいちいち帰ってミニ四駆を取って、友達の家に行くのはめんどい。それなら学校でできるようにすればもっと遊べるのではないか。そう思ってミニ四駆クラブを作った。それで学校でもミニ四駆をすることができるようになった。もしこのとき、学校の先生に「そんなのダメだよ」と反対されていたら、一緒にミニ四駆クラブに入ってくれる仲間がいなかったら、そもそも学校でもミニ四駆がやりたいと自分が思わなかったら、それは実現しなかった。自分の意思があって、そこに加わる仲間や「いいよ」と二つ返事でコースを貸してくれた先生(環境)がいたからこそ実現することができた。

活動していくなかで、環境が変わり、経験していくなかでメンバーや子どもが変化していく。「子どもに何か教えたことが無くて不安」「活動してみたい気持ちがあるけど、できるかどうか」と言っていたメンバーは、学習支援活動を経験したり、イベントを企画したりしていく中で、今はすっかりそのような迷いは不安なんてみじんも感じられない。自己の意思がある経験をすることで変わっていく。子どもも「〇〇をしてみたい」と誰かに話して、それが実現した経験を持つと、何も言わなくても自然とどんどんやりたいことを発するようになったり、自分からその興味・関心を深めていくようになったりする。

だからKacotamの活動は「環境づくり」を大事にしている。子どもたちを変えようとか、自分たちが定めた「あるべき姿」にしようと働きかけるのではなく、その子どもの環境を変えたり、整えたりしていくことを大事にしている。団体内の様々な活動に関してもそう。「やろう」という意思がある限り、あるメンバーができなかったり、やりづらかったり、遅かったりするのは、その人の能力の問題ではなく、誰でもできるようになっていない仕組みに問題があるととらえる。だから団体内では「標準化=誰でもできるようにすること」を大事にしている。

自分の生涯のテーマとして、できる・できないはその人の能力ではなくて、意思と環境、経験によるものだとこれからも証明していきたい。

NPOの運営や子どもとの関わりなどを中心に記事を投稿します。サポートしていただいたお金は、認定NPO法人Kacotamに寄付をして、子どもの学びの場づくりに活用します。