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最強のビジネスツールはホームページかもしれない Vol.1(黒田編1)

このnoteは、本のPR会社QUESTO代表の黒田剛、Webサイト制作のプロであるKotaこと田中俊行、出版社勤務を経てフリーの編集ライターになった石川奈都子(LUCKY NUTS)によるリレー連載です。編集は石川が担当。

私(石川)がフリーになろうか悩んでいた時、旧知の黒田さんから「自分でホームページを作る勉強会に参加しませんか?」と声をかけられ、「SNSが苦手で、自慢できるほどの実績もない私が?」と耳を疑いました。

でも、乗せ上手でスーパーポジティブな黒田さんから、「スキルがあっても自己評価が低い人が多いけど、キャリアを棚卸しして、何が得意でどんなことができるか外にアピールするのは大切ですよ! 石川さんもぜひ‼︎」と説得され、おっかなびっくり勉強会に参加したのは2020年の夏でした。

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今の時代に、ホームページは必要なのか否か

SNSでの情報発信が全盛の時代に、ホームページは存在意義があるのか? ホームページを自分で作ることでキャリアを棚卸ししたり、SNSにない強みを持つビジネスツールとして活用する方法を伝えられないか? そんな疑問から、ディスカッションが始まりました。
フリーランスに限らず、会社や会社員でも、仕事への思いや作り手の顔が見えるホームページを持つことは出会いやビジネスチャンスに繋がるはずです。
初回は、このリレー連載の発起人である黒田さんがホームページを作ったきっかけについて書きます。ぜひ感想を聞かせてください!

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単なるPRではなく、自分にしかできないアプローチを目指す

2017年、僕(黒田)は「QUESTO」という本のPR会社を作った。 本のPRというとピンとこないかもしれないが、著者や編集者と相談しながら、新刊書籍の魅力をテレビやラジオ、雑誌、WEBなど複数のメディアに取り上げてもらい、できるだけたくさんの人の関心を引くようパブリシティを仕掛ける仕事だ。

特定の出版社に属さず、講談社やマガジンハウス、KADOKAWA、集英社、日経BP社、世界文化社など、複数の版元(出版社)の本をタイトルごとに個別契約してプロモーションを担当し、それをより多くのメディアに広めるという動き方が版元の宣伝部とは大きく異なる。

QUESTOが目指すPRは、依頼された本を単純に他のメディアに繋ぐという役割だけにとどまらない。個人の裁量で動きやすいので、時流にハマれば思いがけないヒットを生み出せるという醍醐味がある。

著名な人はメディアで紹介されやすいが、一般には知られていない著者の本でも、他にない個性や長所があれば、著者や担当編集者とタッグを組んで、あの手この手で繰り返しパブを仕掛けるのがQUESTO流のPRスタイルだ。

このやり方は、小さな雪玉を転がしてどんどん大きな雪だるまにしていく過程に似ている。うまく行くときもあれば、思うような結果を出せないこともある。だからこそ、自分にしかできないアプローチを試みるのが面白い。

これまでに、60万部を超えた黒川 伊保子さんの『妻のトリセツ』シリーズ、湘南乃風SHOCK EYEさんの歩くパワースポットシリーズ、美容家の石井美保さんの『一週間であなたの肌は変わります 大人の美肌学習帳』、経済学者の野口悠紀雄先生の『「超」整理手帳』『「超」独学法』、お笑い芸人ロザンさんの『京大芸人』『京大少年』など、ありがたいことに様々なジャンルのベストセラーを担当することができた。

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出典:​Freepic.diller - jp.freepik.com によって作成された winter 写真

ありそうでない、本のPR会社「QUESTO」を作るまで

僕が本のPRをするようになったきっかけは、小さな書店を営んでいた母の影響だ。社会人になって就職もせずにぶらついていた僕に、母は埼玉の老舗である須原屋書店での勉強を勧めた。そこで2年間ほど販売と書店経営について実践的に学び、本を売る面白さに目覚めた。

その後は、外商を学ぶため芳林堂書店の社員になり、独自の工夫でトップセールスを実現したのち独立。その後10年間は講談社と専属契約を結び、研鑽を重ねてきた。出版不況と言われて久しいが、実績のない著者の本でも売り方次第でセールスを大きく伸ばすことはできると信じている。

書店や出版社で学ばせてもらったものを武器に、自分にしかできないプロモーションがしたい。そのためには、自分の会社を立ち上げるしかない。でも、ひとりでどこまでやれるか? そんな熱い思いと不安を胸に、小さなPR会社を船出させたのが3年前だ。

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会社を設立したのにホームページを作らなかった理由

がむしゃらに働き、休みもなく過ごす毎日だが、一緒に仕事をしたクライアントや仲間のおかげで、何とか会社を軌道に乗せることができた。いくつかの出版社と定期契約を結び、多くの人に読んでほしい本と必要としている読者を繋ぐという、大切なPRの仕事を任せていただいている。

会社を設立したら、ホームページを作るのが今どき当然だろう。しかし、僕はあえて作らなかった。 ノウハウや人脈もあったし、ホームページの必要性を大して感じていなかったからだ。

というのは言い訳で、会社を立ち上げたばかりで日々の仕事や雑務に追われ、まったく余裕がなかったのが実のところだ。ホームページを重視していなかった僕が、なぜ自分でホームページを作ることになったのか? この理由については、次回の連載でお伝えしようと思う。

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