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ホームページで大切なのは、“まずは自分でやってみること” Vol.7(黒田編3)

このnoteは、本のPR会社QUESTO代表の黒田剛、Webサイト制作のプロであるKotaこと田中俊行、出版社勤務を経てフリーの編集ライターになった石川奈都子(LUCKY NUTS)によるリレー連載です。編集は石川が担当。

フリーランスに限らず、会社員でも、仕事への思いや作り手の顔が見えるホームページを持つことは出会いやビジネスチャンスに繋がるはずです。
今回は、このリレー連載の発起人である黒田さんが「ホームページ作りでまず大切なこと」について書きます。ぜひ感想を聞かせてください!

どうしたら納得の行くホームページが作れるのか?

前回、僕(黒田)が本のPR会社「QUESTO」を設立し、しばらくしてから最初のホームページを作った経緯についてお伝えした。ホームページ制作を他人任せにした結果、自分のイメージとまったく異なるものができてしまったという失敗談である。

それをどう直していいか分からず放置していたら、昨年5月にTBSラジオ「たまむすび」という番組から、本の宣伝コーナーへの出演依頼があった。当時はちょうどコロナの自粛期間でもあり、「このタイミングで新しいホームページを作るしかない!」と僕は決意した。

便利なホームページ作成サービスも今はいろいろあるが、単純にフォーマットに素材を落とし込むだけでは、納得できるホームページにはなりづらい。
では、自分の求めるホームページをどうしたらコストをかけずに作れるのか、という話を今回はお伝えしたい。

とりあえず、ホームページに詳しい方に意見を聞いてみたい!ということで、以前にも話を伺った、担当していた本の著者でもあるやり手の経営者に相談してみた。その時の言葉で、今でも印象に残っていることがある。

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まずは、自分でやってみるのが鉄則!

「黒田さん。年商3億円規模までの会社は、社長自らがホームページを触れないとダメだよ。まずは、自分でやってみるのが鉄則。そうじゃないと、人に頼む時もいくらで頼めばいいかわからないでしょ?」

その方は、14年ほど前のアメブロ黎明期に活動を始めて人気ブログへと育て上げ、今では10万人以上の読者がいるWebメディアをいくつも運営し、企業とのコラボなどでも大成功を納めている。

その敏腕経営者が考える、ホームページ作りの一番の肝とは“自分の手を動かして作ること”だった。
実際に、この方自身も起業の際に同じアドバイスをされ、自分でソフトを動かしてみるようになったとか。今でも、この考え方は変わらないという。

その方のブログは熱烈なファンを多く抱え、ブログをまとめた著書も重版をたくさん重ねている。
14年前からアメブロを始めて、コンテンツの構築やアクセス解析まで、全部自分で行うことでブログの質を保ち、読者のニーズに細やかに応えてきた。さらにYouTube も作り始めて、ますます絶好調!

その方は、起業するまでコンテンツ制作の経験はなかったそうだが、猛勉強して、撮影から編集まで自分ですべて手がけるようになったという。
最近やっと人に仕事を振るようになったが、“まずは自分でやってみる”のを鉄則に、本人が試行錯誤し続けてきたから、これほど成功できたのだろう。

それに比べて、僕が最初のホームページを作った時は、どこか他人任せでコンセプトも曖昧なまま作り始めてしまった。だから、今回はWordPressのテーマ(フォーマット)を選ぶことからカスタマイズまで、自分の力でやってみることにした。

とはいえ、ラジオ出演まで1週間しかないので、その経営者からプロのWEB制作者であるKotaさんこと田中さんを紹介いただいた。これで百人力!
「できるだけ自力でWordPressの作業を進め、分からなくなったらKotaさんに訊く」を繰り返した。

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たった3日間でホームページを作り上げた感想は?

制作期間はたったの3日間! 写真や文章などの素材は前々から準備していたものの、大変というより無我夢中。ラジオの放送日という明確な目標があったおかげで、WordPress初心者ながらまさに‘全集中’のノリで作業を進めることができた。

最初は写真選びで迷ったが、「黒田さんの好みなら、‘おしゃれ カフェ’でキーワード検索してみて」と先ほどの経営者からありがたいアドバイスが。冒頭の文章は親しい編集者の言葉をヒントにしたりと、僕の仕事ぶりやキャラを知る優秀な方々に知恵をお借りできたことも大きな励みになった。

そして、何とか放送日までにホームページを完成。よっしゃー間に合った!‘Lightning’というテーマをベースに、これまでにどんな本を担当し、そしてどういった方法で広げた(PRした)か、 最近のニュースなどを掲載している。

ちなみに、僕のホームページに料金表は載せてない。どのような人と仕事がしたいのか、そしてPRを通じて何をしたいのか。そういった、一番伝えたいことだけを会社のメッセージとして載せている。

こうして会社を作って3年後、僕はようやく自分が納得の行くホームページを作ることができた。 
特別に素晴らしい見た目でもなく、まだまだ改良中ではあるが、「もっと早くやるべきだった!」というのが作ってみた率直な感想だ。手をかけると、ホームページがまるで我が子のようにかけがえのない存在になり、日に日に愛着が増している。

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ホームページの大切な役割は3つある

僕は、自分で作るホームページには、大きく3つの役割があると考えている。
【ホームページの役割】
1  人(営業)が動くのとは違い、コストをかけずにWEB上で営業できる
2  会社のブランドイメージを丁寧に伝えられる

3  “WEB上に置く職務経歴書”として機能する

一般的には1のメリットが大きいと考えられているが、僕はこれからのホームページの役割は2と3が大きくなると考えている。とりわけ、最も重要でたくさんの人に伝えたいのが3の職務経歴書としての機能だ。

フリーランスが、これまでかかわってきたすべての案件や成果を、シンプルな形で職務経歴書的にまとめるのは現実的にかなり難しいと思う。説明事項が多いと、紙の資料としてまとめるのも手間がかかるし、その膨大な資料を読まされる側も大変だ。

ホームページには、これから自分が何をするかではなく、今まで何をやってきたか、過去から現在までの軌跡をしっかり書いていけばよいのだ。さらに、どんなポリシーで仕事をしているのかも書く。キャリアが浅い人は、これからやりたいことを書いてもいいだろう。

そういう様々な要素を見やすくまとめられるのが、ホームページだ。その経歴や理念に共感した人は仕事を依頼したいと思うだろうし、興味がない人は近寄ってこないので、自分を知ってもらうことがかなりラクになる。

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ホームページは、“WEB上に置く血の通った職務経歴書”である

つまり、仕事の成果や人となりが伝わるホームページは、何よりも説得力のある職務経歴書として、WEB上で自分をアピールしてくれるのだ。
その“WEB上に置く血の通った職務経歴書”は、フリーランスや経営者はもちろん、会社員にも今後は必要ではないだろうか? ジャストアイディアだが、ホームページを作った後、そんな思いがむくむくと湧き上がってきた。

僕の周りには、自分の腕一本で仕事をしている優秀なフリーランスが大勢いる。その人たちにも、自分が気づいたホームページの重要性を伝えたい。
そこで、ホームページに興味がありそうなメンバーを集め、Kotaさんを交えて「自分でホームページを作る会」と称し、Zoomミーティングを開催した。その顛末については、次回お伝えしたいと思う。

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